§18 強制振動

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§18 強制振動 - (2008/10/06 (月) 23:29:43) の編集履歴(バックアップ)


変化する外場の作用を受ける系の振動、いわゆる強制振動について考察する。この節を学ぶことで共鳴やうなりといった現象についての理解を深めることができる。系のエネルギーは強制力のパワースペクトルで記述されることになる。

弱い外場による系のポテンシャルエネルギーは

U_{e}(x,t)\simeq U_{e}(0,t)+x[\frac{\partial U_{e}}{\partial x}]_{x=0}

第1項は時間だけの関数なので、ラグランジアンから落とせる§2 最小作用の原理。第2項はつり合いの位置で系に働く力であり、-xF(t)と書くことにする。 系のラグランジアンは

L=\frac{m}{2}\dot{x}^{2}-\frac{k}{2}x^{2}+xF(t)

運動方程式は

\dd{x}+\omega^{2}x=\frac{1}{m}F(t)

この微分方程式の解は同次方程式の一般解(§17 1次元の自由振動参照)+非同次方程式の特殊解で記述される。この特殊解を見出すことに我々物理学徒はある種の快感を感じることができる(当然、一番下の広告の「今年こそ彼女がほしい」などを見ている場合ではないのである)。

ここで、強制力を振動数\gammaの周期関数とおく。すなわち

F(t)=f\cos(\gamma t+\beta)

さらに特殊解は

x_{1}=b\cos(\gamma t+\beta)

これを運動方程式に代入して、

b=\frac{f}{m(\omega^{2}-\gamma^{2})}

となる。一般解と合わせて、

x=a\cos(\omega t+\alpha)+\frac{f}{m(\omega^{2}-\gamma^{2})}\cos(\gamma t+\beta)

となる。

強制力の振動数と、系の固有振動数が一致する場合、共鳴と呼ばれる。ここはロピタルの定理を用いて