パン、パン、パンと拍手とは程遠い、相手を馬鹿にしたような手を叩く音が響く。
「あ?」
「なんだ?」
テロリスト達が音のする方を見ると、物陰から1人の青年が姿を現す。
「さすがは下級テロリスト、“演説”が上手い!」
学園の制服には似合わない、ごつく大きなリボルバーを2丁ぶら下げたライが出てきた。
(っ!!ライ、この建物の中にいたのか!?)
(ラ、ライさんが!?危険です、逃げて!!)
(何しに来たのよライ!!せっかく安全だったのに!!)
驚愕するルルーシュ達を尻目にライは話を続ける、この出来事の直前に何かしらの準備が有ると言い、学園を離れていたためここに居なかったのだ。
「だがそれだけだ、力の無い者は自分の言葉に酔うあまり、真実を語れない!!」
冷たい笑いを浮かべ、わざとテロリスト達を挑発する仕草をとる。
「あんだてめー!?」
「何様のつもりだ!!」
テロリスト達は手にしているライフルを一斉にライに向ける、だがそれすらもライの計算の内の一つなのか、全くどうじない。
「私は本当の事を言っただけさ、貴様らは力なんてものは持ち合わせていない」
「坊や、君の目の前に有るものが見えないのかな?それともその玩具で立ち向かうとでも?」
リーダーである男はライの持っている拳銃をおもちゃだと思っている、学生が本物など持てないと思っているらしい。
そのせいか、テロリスト達はもの凄く勝ち誇った余裕の表情を見せている、それは部下達も同じ。
と、そこへ思いもがけない人物がやって来た。
「おいライ、何処に行ったかと思ったら、こんな所で油を売っていたのか?」
「ああC.C、ごめんよ。ちょっと忘れ物を取りに来たんだけど、面白い物に出くわしちゃってね」
学園の制服を着ているC.Cが至極平然と現れ、ライのすぐ近くに寄っていった。
とうのライはC.Cにニヤッとした笑いを見せる。
(C.C!?なぜここに奴が)
(あのピザ女ーーー、ライにそんなに近ずくんじゃないわよ!!)
ルルーシュの思考はまともだが、カレン・・・・まぁそれは置いておくことにしよう。
「おい女、何処から入ってきやがった?」
「そんなの、正面玄関からに決まっていよう。そんな事も解らんのか?頭の悪い奴め」
あしらうかの様に言うC.C、本来なら頭にくる所であるテロリスト達だが、今はそれどころの騒ぎではない。
「玄関だと?あそこには見張りとバリケードが―――」
「見張りとは、あそこで気絶している奴らの事か?」
正面玄関に配置されていた仲間が倒れている姿に、殆どの者は駆け寄った。
確かに気絶している、そして何とバリケードまでも壊されていた。
「弱い者いじめは良くないよC.C、可哀そうじゃないか。それに、せっかく作ったダメバリケードも壊して」
「仕方ないじゃないか、私が入って来た時に襲おうとしたんだぞ?いくら雑魚でも、礼儀を知らない人間にはお仕置きが必要だろ?」
わざとらしく大声で嫌味たっぷりに言うライとC.C、その口調についに彼等の怒りが爆発した。
「「「調子のんじゃねぇーー!!」」」
一斉にライとC.Cめがけてライフルを向けるが、それよりも早くライが腰にしていたリボルバーを抜き、C.Cはライから離れる。
ドン、ドン、ドン!!と殆ど目にも止まらない程の早打ちをライは披露し、あっという間に17人いたテロリストの内の6人をのしてしまった。
「は、速い・・・・」
「凄いです、ライさん」
スザクとニーナはただ驚くしかなかった、その早打ちのスピードは、人間の反射神経の限界、0.3秒の秒数だったのだから。
そのスピードにのされた6人は、声すら発する事も出来なかった。
「そこまでだぜ!!テメーが暴れたせいで、この車椅子の女の子はあの世行き決定だな!!」
リーダーがナナリーに銃を突き付ける。
「「ナナリー!!」」
ルルーシュ、シャーリーが叫ぶ、もはやダメかとその場にいた者が思っていた、ある者は目をつむり、ある者は顔を逸らす。
しかしライは全く動じない、それどころか勝ち誇った表情をしている。
「そんな事より、自分の身を心配したらどうだ?」
ライが言い終わるその瞬間に、リーダーの意識は切れていた。
離れていたC.Cが、リーダーがライに気を取られている隙に距離を詰め、鋭い空中回し蹴りを顎にヒットさせていた。
バキッ!!と鈍い音を響かせてその場に白目をむいて倒れていく。
「こ、このアマーーーー!!」
「調子のりやがって!!」
だがその覇気も意味は無かった、回し蹴りの要領で回転していたC.Cは、ライが投げクルクルと回りながらC.Cめがけるもう1丁のリボルバーをパシッ!!と掴み、同じく早打ちを見せつける。
ライはど速くは無いが、周りながら空中で標的に当てるその技術は度肝を抜き、あっというまに6人を倒してしまう。
「ふっ、哀れだな」
「ああ、本当だな」
スタッと、ライと背中合わせになる形で着地したC.Cは、テロリスト達のあまりの弱さを嘲笑い、ライも共感する。
終わったかに見えたが、ライは左手で銃の弾丸を2つ、空中にコインを投げる要領で放り投げ、それと同時に2人は背中を合わせたまま反対を向く。
そして落下してくる弾丸を銃に装填させ、向いた方向に発砲した。
その先には、残っていた2人のテロリストが倒れて行く光景が広がっている。
弾丸が切れたのを見計らって殺そうとしたのであろう、しかしあっけなくテロリスト達は全滅した。
全てが終わった時、2人は銃を降ろしながらこうセリフを言う。
「「弱き反逆者ども、その腕では現役引退だな」」
全てが終わった時、その場は歓喜に包まれ、事は終わった。
後日、ライに“幻の美形”だけでなく、“青きカウボーイ”などいろんな名前が付いた。
C.Cの存在も“緑のファイター”などと呼ばれ、学生に広くひたしまれるのだった。
最終更新:2009年08月22日 02:24