女3人寄れば姦しい、そんなことわざがあったな……四人集まればどうなるんだろう。
そんなことを考えながら、僕は目の前の仕事に集中していた。
「でも、そこはちゃんと処理しないといけないわよ、カレン」
「えぇ! でも、そんなこと……」
「シャーリーも、愛しのルルーシュのためにしっかりと剃ってるんだから」
「違いますって、会長! 私は、ほら、水泳部だから!」
聞こえない、何も聞こえない。 無駄毛を処理するとか聞こえない。
毛がはみ出るとか、そんな言葉は聞こえないんだ。
というか、僕がいることを認識しているんだろうか……?
もししていないなら、今のうちに逃げ出すべきじゃないか?
そう、思い立ったが吉日、早く部屋から
「ねぇ、ライはどう思う?」
……遅かったようだ
「何の話ですか、会長?」
「もう、とぼけちゃって。 しっかりきっちり、聞いてたんでしょ? 私たちのハ・ナ・シ♪」
「……」
「知ってる? 沈黙は肯定、と同じって」
さて、どうしよう。
さっきまでの話の流れなら、おそらく無駄毛がどうとかということだろう。
しかし、部屋から出ようと思い、その考えに集中していた僕は、僕にふられた話がどういったものかがわからない。
「ちょっと、ミレイさん……」
「しかたないわねぇ……」
カレンの助け舟が入ると思われたが、ミレイさんが説明を始めようとしている。
あぁ、なぜ僕はキリのいいところまで仕事をやろう、と思ってしまったんだろう。
「率直に言うわ。 腋毛に興奮する?」
「……はっ?」
……わき……げ? こう……ふん……?
……どういうことだ?
「ミレイさん! なにを言って」
「カレン! これは重要なことなのよ!」
カレンの言葉をさえぎりミレイさんが叫ぶ。
「男の子のフェチズムを知れば、恋愛に有利! そう、これはシャーリーのためでもあるの!」
「ええー!!」
驚くシャーリー、当たり前だ、僕も驚いている。
というか理解できない。
「さぁ、ライ! どうなの? 剃ってるほうが好み? 生えてるほうがいいの? 白状なさい!」
ミレイさん、近いです。
カレン、なぜ君もこっちをチラチラ見てるんだ。
シャーリー、助けて……顔を真っ赤にして頭を抱えている、無理か。
ニーナ、会話に参加してないのに、ノート片手に興味津々な君が一番恐い。
……どうしよう。
ここで颯爽とルルーシュが登場してくれないだろうか。
スザクでもいい、いや、もうリヴァルでもいいから……
もちろんそんな都合のいいことが起こるわけがない。
……よし、とりあえず逃げよう。
「あ、コラ! 待ちなさい!」
そして、追いかけてくるミレイさん……どうしてこんなことになってしまったんだ。
最終更新:2011年09月29日 12:01