文献情報

  • 田村二郎: 量と数の理論, 日本評論社 (1978).

面積

 「長方形の面積は,縦の長さと横の長さに比例する;くわしくいえば,横の長さを一定にするとき縦の長さに比例し,縦の長さを一定にするとき横の長さに比例する」(50頁)を定理として得たのちに、単位長Lに対して単位面積をL×LあるいはL^2で表し、その何倍になるかによって、長方形の面積の公式化を行っています。

量の扱い

 量を統一的に取り扱えるよう、公理的に定義しています。いくつかの公理を満たす集合をユークリッド式量空間、その元をユークリッド式量と呼んでいます。
 また我々が「1m(いちメートル)」と記す長さのことを「m(メートル)」のみで表します。その2倍は2mで,日常生活の表記と一致します。2mの3倍は、(m×2)×3となり、諸性質を用いて計算することで6mを得ます。この表記法は、宮下英明がWebで公表している文書と通じるところがあります。

かけ算の文字式

 ユークリッド式量Aに対し、その2倍をA+A、2AまたはA×2で表します。「×」の左はユークリッド式量、右は数で徹底しています。数どうしの積(合成変換)について、ba=a×bとなることとその理由が、67頁で書かれています。

外部リンク

最終更新:2012年12月11日 20:50