戯言シリーズより――『闇口濡衣』が逝く!~学園都市編~
闇口「……という訳で禁書世界の『学園都市』に潜入してみました。
意外と気付かれずに潜入できるものですね。まあ、私の姿を
見てしまった人は殺すしかないですから、これは良い事ですね」
いー「何を喋ってるんですか濡衣さん。というか何処にいるんですか。
ぼく能力者でもないのに昼間の学園都市に一人で立ちっぱなしですよ?」
闇口「仕方ないでしょう。例えあなたでも私の姿を見たら殺すしかないですし」
いー「それ以前に、なんでぼくまで潜入しなきゃならないんですか。
今の状態も濡衣さんが見えないから、他人からすると独り言を呟いている
危ないお兄さんに見えるでしょうし。なんかのイジメですかこれは」
闇口「いや、だって私一人で喋っても詰まらないでしょう。会話というのは
目の前に相手がいなければただの独り言ですよ」
いー「ぼく今あなたに死んで欲しいです」
闇口「いいじゃないですか。あなたは一応大学生なんですから、怪しまれずに
行動できますよ」
いー「そういうことじゃなくて……別にぼくはこんな所に興味は無いんでよ」
闇口「じゃ、まずは何処から調べに行きましょうか――えーと、やっぱり学校が
多いですね。地図を見ても『文』の記号ばっかりです」
いー「聞いてませんね……まあ勝手にやって下さい。ぼくは帰ります」
闇口「ありゃ、此処には家政婦(メイド)養成学校まであるんですか。
さすがは学園都市といった所ですか」
いー「だから何度も言いますがね、ぼくはこんな所に興味は無いんです」
闇口「そっちは出口じゃありませんよー。そっちは家政婦(メイド)養成学校
ですよー。何処に行くんですかー」
いー「……」
闇口「……」
いー「一個二千円のホットドッグが食べたいんです」
闇口「どうしようもなく戯言ですね」
いー「……で、濡衣さんは此処になんの目的で来たんですか?」
闇口「ええ、新しい《十三階段》を探しに」
いー「……!?そんな、《十三階段》は狐さんが死ぬ前に壊滅してたでしょう!
狐さんもいないのに、なんで今さら……」
闇口「ああ、それは貴方が狐さんの頭を撃ち抜いた後に、たまたま撲殺天使
とかいう人が通りがかりましてね。何か呪文を唱えたら復活してました」
いー「なんという安易な。人の生死をなんだと思っているんですか」
闇口「ド●クエと同じようなものでしょう」
いー「……教会に連れて行っても人は生き返りませんよ。――あと、濡衣さんは
もう《十三階段》じゃないでしょう。なんでまた」
闇口「いえいえ、私は《十三階段》を探すだけです。我が主の命でしてね」
いー「……あなたの主って結構、暇なんですかね」
闇口「そうかもしれません。――まあ、これから色んな世界に潜入しようと
思っています。よろしくお願いしますよ」
いー「だから、なんでぼくが協力しなきゃならないんですか……」
闇口「どうせあなたも暇でしょう」
いー「まあ、あんまり大学には行ってませんけどね……それとこれとは話が
別ですよ」
闇口「無論、ただとは言いませんよ。これでどうですか」
いー「……なんか降って来た……って、喫茶店の予約券じゃないですか。
安いですね」
闇口「喫茶店は喫茶店でも、『メイド喫茶』ですよ?」
いー「……ふっ。甘いですね濡衣さん。貴方はぼくに対して、メイドで
あればなんでもいい、とでも思っているんじゃないですか?
こんな時給850円程度のバイトメイドにこのぼくが負ける訳
ないじゃないですか」
闇口「何に負けるのか知りませんが……住所をよく見てくださいよ」
いー「住所?住所って、えーと……なっ!?……これは、まさか!?」
闇口「そう、ラノベ学園の住所ですよ!」
いー「……ということは、つまり」
闇口「そう!格ラノベの《萌え》だけを抽出して作った、ロリから
お姉さん、ツンデレから電波まで、までありとあらゆる属性が
揃った、まさに――『毎日10kmくらい行列のできるメイド
喫茶』ということですよ!」
いー「なっ、なんだって――――――!?」
闇口「さあ!どうしますか《いーちゃん》さん!?ここで私から
予約券を受け取るか、それとも自分で予約(半年待ち)するか、
どちらですか!?」
いー「くっ……お、『お姉さん』だと……!?」
闇口「違いますよ……『ツンデレ上目遣いお姉さん』ですよ!」
いー「ぐはっ!」
闇口「どっちですか!?」
いー「行きましょう濡衣さん!《十三階段》を探しましょう!」
闇口「あなたならそう言ってくれると思っていましたよ!」
いー「さあ行きましょう濡衣さん!……つーかさっさと終わらせて
メイド喫茶行きましょう!」
闇口「ええ、行きましょう!」
CAST
闇口濡衣
いーちゃん
最終更新:2006年06月23日 23:27