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サミット

 草木も眠る丑三つ時……掃いて捨てるどころか掃いても掃いても捨てきれない程この学校で見た幽霊の存在を今更
怖いとは思いもしないけどやっぱり暗いのは恐怖感を煽るのを感じた今日この頃。
 そろそろ井戸端秘密会議を始めたいと思う。進行役はまぁ普通に考えてこんな役割には普通着かないであろうこの俺,SOS団唯一の一般人である本名

悠二「ねぇキョン、何でも良いから早く話すこと話して帰らない? そろそろ寝ないと早朝訓練に間に合わないんだけど……それに僕のクラス、体育があるんだよ」

 知らん。俺とて明日……じゃなかった、今日の五時間目はグラウンドにてあの人外集団とサッカーをせねばならんのだ。
バーベル上げの重しみたいに重い片手剣ブン回す程の怪力が有るお前と違って俺はただの人間なんだから当然お前よ
り危険指数は二次関数のグラフの如く跳ね上がるんだよ。その俺がこうしてわざわざこんな会議の進行役までしてるんだ。少しくらい我慢しろ。

悠二「だったら最初からこんな会議開かないのが一番良いんじゃないの?」

 欠伸をするなダルそうな目をするなついでに言うとあからさまな不満顔もやめろ。俺だってこんな会議を本気で行いたいと思ってる訳じゃないし、大体こう言うことを率先して行うのは古泉辺りの仕事だ。
 じゃあ何で俺がだと? よくぞ聞いてくれた。実はこの会議の発案者は何を隠そう古泉の奴なんだが、機関の奴らに呼ばれたとかでアイツはドタキャンしやがったんだよ。長門はどっかに消えちまうし朝比奈さんをこんな真夜中に呼び出すなんて恐れ多くてできるわけがないだろうが。

かなめ「あたしには悪いとか思わんのかい!!」
キョン「相良でも良かったんだがアイツは今の状況ではまず間違いなく発砲してくるからな」

 悪いが野球部の剛速球すら回避できない俺には銃弾を避ける便利スキルもなければ弾丸が貫いても平気という素敵ボディもないんだ。林水会長はアレだし他の生徒会の奴らもまさかこんな真夜中に呼び出しを喰らってノコノコと出向く程馬鹿ではあるまい。

かなめ「アンタはぁ……あたしを遠回りに侮辱してるんでごぜぇますか? あぁ!!?」
桜「僕……そろそろ帰らないとドクロちゃんにエスカリボルグでド突き回されるから退場したいんだけど」

 却下だ。俺だっていい加減この状況を何とかしたいんだ。ハルヒに命令されて弾丸の雨を突き進むよりはアイツの無理難題で四苦八苦してる方がマシだからな。
 第一お前等には事件の首謀者ではないにもかかわらずハルヒの部下と言うだけで自由惑星同盟や赤薔薇連隊の方々に頭を下げた俺の気持ちは分かるまい。自分は悪くないと分かりつつも相手に謝り続ける事の苦しさなんて俺だって知りたく無かったさ。世のサラリーマンの方々はこれを年に何度も行ってるんだ、恐れ入るね全く。

 話がそれたな。要するにだな、俺はそろそろこの醜い争いに終止符を打ちたいと思ってるんだ。
 そりゃ普通に考えて宇宙人、未来人、超能力者どころか異世界人過去人機械人間幽霊妖怪精霊勇者魔術師魔王天使悪魔鬼吸血鬼人造人間狼男正義の味方悪の戦闘員及びその怪人怪獣軍人侍プロレスラー探偵殺人鬼怪盗霊能力者超越種不死者世界の護り手王様王子様女王様王女様お嬢様家政婦巫女……ええい、書ききれん!! とにかくだな、こんなちょっとご都合主義にしたって出来過ぎな状況の学園に置いて学内派閥抗争なんて普通にないイベントを目の当たりにしたら少しは心躍るかも知れないが生憎俺はこんな某ロボット大戦でも無いような戦局を乗り越える自身がないんだよ。見ろこの腹の傷を、冥土返しとまで呼ばれる蛙顔の名医が居なかったら今頃人外科に編入手続きをしているところだったわ!

シュドナイ「話は分かったがな坊主、それと俺達を呼び出すのにどういう関係があるのか教えてもらおうか。ついでに言うならカテゴリーの中に『ロリ』と『修道女』を入れ忘れているぞ。どうでもいいがな」

 本当にどうでも良い付け足しだな。つうかそれアンタの趣味だろ。

芝村「ここには現在『OMR』『みークル』『SOS団』『図書室派』『生徒会』の中から最低一人出席している。ならば目的は一つ、有り体に言うならばサミットであろう」

 俺は首肯した。その通り、各組織の中から比較的話ができそうな人種を見繕って招集を掛けたのだ。
 それにしちゃおかしな組み合わせじゃないかだと? 坂井はSOS団の同盟である奴らとの繋がりとして必要だし、図書室派で今現在話をまともに聞いてくれそうで無力なのは草壁だけだし、千鳥は生徒会中数少ない比較的常識人だし、シュドナイのおっさんはこっちが何しても太刀打ちできないと知ってるからむしろ超然とした態度で参加してくれるし、芝村に至ってはコイツ以外誰を呼んで良いか分からんかったからだ。5121小隊で頭が良い奴は皆腹に一物どころか五、六物ぐらい抱え込んでそうだからな。会議に参加する友好の証としてハルヒの靴下を所望してきたのもいたし。俺に死ねと言いたかったのだろうか?

 な、意外とまともだろう?

 とりあえずはここにいる面子を通してなるべく平和的に事を済ませるよう努力したい。
 だってもういいと思わないか? 何が俺達を争いに引き立てるのか未だ謎のままなんだよ。理由のわからん喧嘩なんて某米の国の自由を取り戻す為の戦争以上に中身がないんだからここらで打ち止めにするとしようさ。

悠二「それはそうだけど、上条が居ないのはどうして? 確か第六勢力に一番近いんでしょ? それに上条なら話は聞いてくれると思うけど」

 俺は無言で横を指す。その先にはでかい槍を握りしめて所々が変身しつつある紅世の王様がいらっしゃった。坂井
よ、頼むから会議の前から場を乱す発言をしないでくれ。アイツが暴れたらお前はともかく俺は二秒であの世逝きな
んだ。

キョン「なんだかんだ話している内にもう三時を回ってるな。急ぐぞ」

 その後、ウィルスの大軍の如く脳内を浸食していく睡眠欲に負けじと続けたサミットであったが、結局今回の会議では何も打開策は見つからなかった。やになるね全く。

 ちなみに今回判明したことは、各組織内にも俺と同じく平和を望む者が居ると言うこと、それを覆い隠す程好戦的
な奴が将棋の「歩」の駒の如く蔓延っていると言うこと、草壁はもう三桁程死んでるからいい加減死に疲れたと言うこと、おっさんは義によって参戦しているからみークルの中では発言権は余り無いと言うこと、ただし上条をその手でぶちのめし、ヘカテーが帰ってきたらいつでも戦線離脱すると言うこと、ラグビー部が相良を追って生徒会に加わりそうなこと、とりあえずハルヒの横暴は他を圧倒していると言うこと……等々、一体どれから手をつければ良いんだろうね?

 まだ俺の苦労はしばらく続くに違いない。ここ最近封印していたが久しぶりに言わしてもらおう……やれやれだ。


CAST

  • 涼宮ハルヒシリーズ
キョン

  • 灼眼のシャナ
坂井悠二
シュドナイ

  • 撲殺天使ドクロちゃん
草壁桜

  • フルメタル・パニック!
千鳥かなめ

  • ガンパレードマーチ
芝村舞

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最終更新:2007年08月12日 22:57
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