突然だが、教えてくれ長門。
俺の記憶が確かならばハルヒが夏休みの二週間を延々と繰り返していたのはアイツが何かをやり残していると感じていたからだったよな?
「そう」
それでだ。最後の最後で俺の提案により皆で泊まり込み勉強会を行った結果、ハルヒのやり残しは完遂され、世界は九月一日を迎えた。
「違わない」
そうだよな? カレンダーや朝のニュースやら新聞やらで俺は二学期が明けた事を俺自身の目で確認した。
じゃあ本題に入ろう。この日付は何だ?
俺が掲げた新聞は紛れもなく今朝ポストから引き抜いてきた物である。
そこにはしっかりと黒字で「8月14日」と記されていた。
「もしかしてまたハルヒが原因なのか?」
その問に長門は顔をミリ単位で左右に振る事で応える。
「原因は涼宮ハルヒではない。性質は非常に類似しているが涼宮ハルヒ自身の持つ能力とは根底から異なっており、且つ涼宮ハルヒの力よりも強力な力がこの現象を引き起こした」
「なぬ!?」
俺はアホみたいに驚いた。
そりゃあそうだろう、ハルヒのとんでも能力には何時も頭を抱えさせられているが、今回はさらにそれ以上だって言うのか?
「貴方が目覚める一分前、その者の力が発現しこの銀河一帯の時間軸が二週間分巻き戻された。前回までと違い記憶が残っているのは咄嗟に情報凍結を行う事であなたを含め涼宮ハルヒ以外のSOS団を時間逆流から守ったため」
一体何処の何奴がそんなとんちきなことをしでかしやがったんだ。そもそも一体全体何を考えてるんだソイツはよ。
「特に何も考えてはいないと推測される」
「……は?」
「これまでの観測情報を統合した結果、時間逆流現象を起こした人物は悪意を持ってそれを行ったのではなく、血縁関係にある者がもう一度この二週間を繰り返す事を望んだ事が原因と思われる」
「親馬鹿ってことか?」
「この国の言葉で表すならばそれが適切」
なんだそりゃ。
個人の欲求不満の次は親馬鹿か。随分と時間や空間の価値も下がったもんだ。どこの何奴だそのアホ親子は。
「この星の有機生命体の言葉を借りるなら」
長門は本から目を離し。
「神」
「親父! また奇跡使っただろう!!」
「パパさん、またやったんですか!? いい加減にして下さい!!」
「だって佐間太郎が『あと二週間夏休み延びないかな?』って……」
「「アホーーーーー!!!」」
CAST
キョン
長門有希
神山佐間太郎
テンコ
神山治
最終更新:2006年09月04日 14:26