どうしてでしょう? なんででしょう?
よりにもよって
前スレ>最悪の人選?と出だしが同じなのは、蜂谷先生がいるせいなのでしょうか?
「えー、私のせいじゃないもん、ぷんぷん(蜂谷先生)」
「いえ、先生のせいだと思います。あとその年でぷんぷんはちょっと(南さん)」
そうなのです。
僕と南さんが、何故か廊下に倒れていた女の子を連れて保健室に入ってみると、
蜂谷先生が『封獄聖堂ルルネルグ』を開くところに遭遇。逃げるまもなく、僕と南さん
それに保健室にいた人たちはみんな『封獄聖堂ルルネルグ』に閉じ込められたのです。
『封獄聖堂ルルネルグ』は天使も封印する魔法のアイテム。
これに捕まったら中からの脱出は絶望です。
でもどうして蜂谷先生がそんなものを持っていたのでしょうか?
『おそらく……(王ムル)』
僕の疑問に小さな名探偵王ムルが答えます。がんばれ、灰色の小脳細胞
『バベルちゃんが持つ『封獄聖堂ルルネルグ』があるということは、何かの用事で保健室に来たのだろう。
そのとき居合わせた佐伯ネア女医が喪服つながりに興奮。怯えたバベルちゃんが逃げるときに落としたのを、
蜂谷女医が拾って開けた。と私は推理するが(王ムル)』
まるで見てきたような強引で、さりげない説明台詞をありがとう! 名探偵王ムル。
今こそその推理力で、ここからの脱出方法を教えてよ!
『何処かに小さな空気穴があるから、そこから小さく切り刻んだ草壁桜を押し込んd……(王ムル)』
「と――う――――(力強く王ムルを投げる僕)」
たわ言を言い始めた王ムルをつかんで全力投球。まったくあの役立たずな迷探偵は何を言うのでしょう。
そんな安易な解決方法があるわけありません。二度ネタよくない!
「あの……草壁くん?」
そんな僕に姫島さんが声をかけてきます。そうです。姫島さん(高校の先輩さんです)は僕たちが
保健室に連れてきたせいでこんなことに巻きこまれたんです。それなのに僕が取り乱してはいけません。
「大丈夫です先輩。みんなで力を合わせればきっと何とかなります(バラバラ以外の方法でっ!)」
「…うん…でも」
姫島さんは不安そうな目で横を見ます。
姫島先輩が見た先には、もう一人の被害者、西条玉藻ちゃんが立っています。でも…。
なんで彼女は両手にごっついナイフを持っているのでしょう?
「ゆらーり」
つぶやきながら玉藻ちゃんは、ゆらゆら揺れています。
その様子に僕と姫島先輩は声をかけあぐねているのです。ナイフ怖いし……。
「ゆ……」
そのときになってようやく玉藻ちゃんがこっちを向きました。
「刺してみる? ……血液の味がするよ」
ナイフ向けながらそんなこと言っちゃ駄目。いろいろアブナイからっ!
「されてない、なんにもされてないっ!」
してないでしょ!だからそんなこといっちゃダメ!!
そりゃあ玉藻ちゃんの制服、ぼろぼろだけどそれ自分で切ったんだよね?ちゃんと知ってるんだから!
駄目でしょ。ファッションでも女の子が服を…おへそどころか、胸の下……までき、切るなんて……。
いた、いたいよ、南さん。なんで僕のスネを蹴るの?!
「役立たずだから」
ぐはあっ!
そりゃあ僕何にもできないけど、この状況じゃ仕方ないでしょ。そう南さんに言おうととした時、
僕は南さんがそっと震える手でつかまってきたので、思わずドキドキしてしまいます。
「はやくここから出よう…」
そうです。南さんだって女の子。ここは男の僕がしっかりしなきゃ。
「でなきゃ桜君にひどいことされたって言いふらす」
してないでしょーーーーー!!!
ああ、もうなんだコレ。
くそう、こんなとこ早く出て、心のオアシス静希ちゃんのところへ……。
ってだから蹴らないで南さん!
ほんと、どうすればいいの?!
そう思っていると玉藻ちゃんがこっちをみて言いました。
「……くさ」
?! 面と向かって、なに言うの玉藻ちゃん。それに人のこと指差し、もといナイフで刺しちゃダメ!!
「――壁先輩のぉ……ゆらーり――協力があれば、こ」
なに、その区切り方、おかしくないですか玉藻ちゃん?
「こから……出れるって死んぢゃう、ぎはらは先輩が逝ってる――ゆらーり」
誰っ、ぎはらは先輩って。誰と交信してるの玉藻ちゃん?!
「そういうことだ、”だめにんげん”」
「姫島さん、あなたまでおかしくなったんですか?!」
「いや、”失敗作”はあいつの呼び名だからな。同じぐらいの力を持つお前に敬意を評してるんだぜ」
ちっともほめてないよ、姫島さん。それに口調が変わってますよ?
「うん、今は隠れた人格・エターナルひめひめの出番らしいからな。
要はだ、草壁。お前の秘めた力―虚軸―を開放すればこの侵食はとめられるぜ?」
「……くさ」
うーん。玉藻ちゃん、やっぱりその切り方へんだよ。
「――くて金色のぉネバネ、……バァした液体を出すだけの物体だと思ってたのにぃ」
そのまんまかよ!うるさいよ!誰から聞いたのそんなこと。いやいやそんなことより。
――虚軸
聞いたことがあります。先輩の城島さんとその従妹の硝子ちゃんが持っている不思議な力だそうです。
これは友達のヒオちゃんからの又聞きなんですが、「アンダーゲートを開かされて、突っ込んで、
『ご主人さま』って言わされた上に、お腹をまさぐられて、引きずり出されて、いろんなスゴいものを
ぶ…ぶ、ぶちまけられちゃう」んだそうです。
そ、そんなこと、僕にできるのでしょうか。
「桜君……」
戸惑う僕に蜂谷先生がそっと寄り添ってきました。
「大丈夫、先生に任せて……」
えぇぇぇ、ど、どどうし――オネガイシマス!!
結構年だという噂もありますが、蜂谷先生の見た目は若く、青い果実のようでそれを証明するために
『BUNKOYOMI』7月のイラストをうpしたいくらいです。でもそれは犯罪。ダンジテ・ヨクナイ!!
そんな蜂谷先生がぴったりと僕に寄り添い、その手はしだいに下へと伸びて……
蜂谷先生の手が僕のはいているズボンの前チャックを全開。
「アンダーゲート・オーp……」(パァァァン!!)
僕は、GJ、イェーイとばかりに親指を立てる蜂谷先生をはたきます。
「いたぁーい」
いたぁーい、じゃありません。アンタさてはドクロちゃんと同レベルでしょ!このアホ教師。
ああ、もうこんなアホ教師信じるんじゃなかった。
「I believe in him……(私は彼を信じます)」
とつぜん南さんが僕の後ろで呟きます。……って英語?!オォ、それっぽい!
じゃあ南さんと?!そんな、僕には静希ちゃんがいるのに…でも…でも非常時だから仕方ないよね!!
ごめんよ宮本。僕はお前とちえりちゃんよりもずっと先に大人の階段のぼっちゃうかも、カモ、Common!!!
「If I ask what the hobby is, he will answer, "12 years old likes it".
(私が趣味は何ですかと尋ねたら、彼は「12歳が好きです」と答えると)」
「Nooooooooo!南さん!僕そんな答え言わないっ!言わないよっ!何かおかしいよっ!」
「I firmly believe(私は強く信じています) 」
違うでしょ南さん。どうしてそんなことを信じてるの?信じるポイント違うよ。
まっすぐ目を見て『大丈夫』って感じでうなづかれても、南さんは一体僕に何をキタイしてるんですカッ?!
もうまるっきりぐだぐだだよ!
「はははははっ!確かにな!いいぜ、俺が許すぜ、玉藻」
――――殺れ。
どこか憑かれたように笑う姫島さん、いえエターナルひめひめの言葉と同時。
黒くて長くて硬いものがお腹の中に……
……あれぇ?
どうしてでしょう? なんででしょう?
なんで、玉藻ちゃんは僕のお腹にナイフをさしているのでしょう?
「あー説明するとだな、草壁桜、お前の虚軸『永遠の12歳(エンドレスロリータ)』の能力は再生能力だ」
……ハイ?
「だから、お前をこう、小さく細切れにしてだな、そこの空気穴から出すから。後よろしく」
えぇぇぇっ!王ムルの推理が当たってた。すごいよ、流石は名探偵。
最 悪 だ っ !!!
「ゆらーり」
エターナルひめひめの言葉に、玉藻ちゃんはひとつ頷くと。
「のんき……り・のんきり・ま――ぐ、なあど ろいき……す……ろいきすろい・き――しがぁるきしがぁず」
魔法の呪文(?)を唱えながら…っ手、うごいちゃダメ!イタイ、イタイのーー!こんなの初めてーーー!!
「のん、きり・のんきり・まぐなあど……ろいきすろいきすろい・きしがぁるきしがぁず――――
まるさこる・まるさ、こり・か、い、ぎ、り、な る・り、お、ち――――――……………………」
いやぁぁあぁぁ、玉藻ちゃんの口調とナイフ捌きがだんだん、どんどん、早く、速く、はや苦……
ダメ、僕もうダメーーーーー!!!
……………………
…………
……
「…………にゃるら~~」
謎の言葉でブチマケレタ血の海が大回転。赤いしずくを巻き上げながら再生すれば、そこはもう檻の外。
あんな激しい『初・体・験(はぁと)』をしたのにナイスバディな大人になってません。理不尽DEATH。
何かいろんなものを喪った鬱さを振り切って、僕は『封獄聖堂ルルネルグ』を開きます。
こうして僕・草壁桜はまたひとつしなくてもいい苦難を乗り越えたのです!
その後――。
「えへへ――くさ」
僕には、何かとなついてくる(?)女の子の後輩ができました。
「――壁先輩だぁー……とりあえず、2、3回刺してからあいさつ」
……タスケテーーーーーーー!!!
CAST
草壁桜
南さん
蜂谷先生(青い果実)
姫島姫
最終更新:2007年12月09日 22:30