ダンッ!!
地面を蹴る音は爆発音に等しい。
無数の力が駆け抜ける戦場を、白い少年は駆ける。
「ッたく、なンだってこんな目に合わなくちゃならねェンだ!」
少年の名は『一方通行』。
数多くの能力者が存在するこの学校においても、
レベル5の一位
『最強』の一角を担う、唯一無二の『超 能 力 者』だ。
そんな彼が、今、逃亡という二文字に徹している。
その理由は、腕に抱える一人の少女だ。
「うわわっ! もうちょっとゆっくりして欲しいとミサカはミサカは提言してみる!」
無邪気な茶色の瞳に、肩程度に伸びた茶色の髪の両方を揺らしている。
打ち止めという、とある目的のために『作り出された』少女だ。
一方通行の能力、『ベクトル操作』により得られる爆発的推進力は、
少女には少々負担が掛かり過ぎるようだが。
「少しぐらい我慢しろッてンだよォ!」
それを無視して一方通行は駆ける。
その背後から迫る脅威から離脱する為に、だ。
「―――ッ、チッ!」
だが、彼の能力をもってしても、その脅威からは離脱する事は適わなかった。
ドンッ!
という、加速音と共に、一方通行と、抱えられる打ち止めを挟み込むように人影が並んだ。
その数は無数で、白い装甲服を身に着けている。
その動きは、かなりの訓練を積んだ軍隊かそれ以上に統制の取れた物だ。
「全員、構ーえ!!」
軍勢の先頭を駆ける人物の号令で、白の軍勢が各々、手に持った『武器』を構える。
「クソッ・・・テメエらッ!」
一方通行は悪態をつくが、しかし。
「それでは全員―――」
「―――掃写開始!」
パシャッ! パシャッ!!
パシャッ! パシャッ!
パシャッ! パシャッ!
戦場に響いたのは、『シャッター音』で、瞬いたのは、『フラッシュ』だ。
「やめろッつってんだろォ! ガキかテメエらァ!」
一方通行が悪態をつくが、先頭を駆ける白い装甲服の、老人。大城・一夫は返す。
「子供の心を持ったオ・ト・ナ♪ と呼んで欲しいなっ!」「おんぷ、じゃねェーーー!! テメエら教師側だろうが!」
「え? ワシ聞こえなーい」「・・・殺す。絶対殺す」「ピースってミサカはミサカはカメラ目線をしてみる!」
「お、良いね! その表情ゲット!」「だから撮るなっつッてんだろォ! おいオマエも何ピースしてんだァ! 何に使われるかわかんねェんだぞ!」
「えっ? それはミサカの事を心配してくれてるの? ってミサカはミサカは上目遣いで聞いてみる」
「ぐッ・・・そういう訳じゃ」「おーナイスな構図」「テメエらァァアアーーー!!!」
「あれ?」
「どうした、当麻。何か問題が?」
「いや・・・どこかで聞いたことある声がした気がするんだが、気のせいか?」
「この戦場だ、空耳の類が聞こえても仕方があるまい」
「それなら良いんだけどよ・・・」
「俺達の担当はあの『赤』の足止めだ。気を抜いている暇はないぞ」
「・・・正直、俺達不幸だよな」
「・・・肯定だ」
CAST
一方通行
打ち止め
大城・一夫
友情出演
上条当麻
最終更新:2007年12月09日 22:38