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ステイル=マグヌスの場合

「ステイルここにいたのか。っと、タバコ見つかるとまずくないか」
「ああ池か。いいのさ、これはシガレットチョコだからな。例の小さい先生に貰ってね。どうだい君も」
「いいのかな。今日くれるってことは、その、そういう意味なんだろ」
「まさか。それに構わないよ。まだたくさんある」
差し出されたチョコの包み紙を向き、口に運ぶ池。
「……第一、IAI製「青春のほろ苦さ!あの日流した汗と涙」味だしね」

…モグモグ。
「……ここで『ブフゥッ!』とか吐き出すのがお約束なんだろうけど……」
「半端に食えるのが嫌だろう」
「うん。なんか塩ようかんみたいだね、これ。こっちの方がずっと不味いけど」
「こんなのが他にもあるのか。理解しがたいな日本という国は」
ビリッ。
「……まともなチョコが欲しいね」
「言うな。それを言って苦しめないために身を引いたんだろう、君も僕も。言えばただの繰り言だ」
「……僕は違うよ」
屋上の手摺にもたれ、引き剥いだ包み紙を眼下に落としながら池は続ける。
「彼女にも傷ついてほしくなかったけど、僕は自分が傷つきたくなかったんだ。だから引いた。
彼女が好きだって言いながら、どこかで冷静に計算して、無駄に物分かりがよくてが踏み込めない
さっきだって面白いリアクションもできなくて普通で……。それだから僕は、あいつらに……」
「だが僕らは選んだ。影に、踏み台にされると知ってもあの笑顔のためにそう望んだはずだ、池」
ビリッ。
「本当にたくさんあるね、このチョコ」
「ああ、『ちゃんと禁煙するんですよー』なんていいながら、1ダース近く押し付けられたよ」
「なら捨ててしまえばいいのに。迷惑なんて考えないでさ……本当、律儀だよね」
「……君もな」
ビリッ。
そしてその後しばらく、二人は無言でただ包み紙を破き続けていた。


CAST

  • とある魔術の禁書目録
ステイル=マグヌス

  • 灼眼のシャナ
池速人
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  • 4スレ目>>177-178
最終更新:2007年02月18日 13:57
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