『旅に出る。』
…白雪がこう言い出したのは、夏も近づく八十八夜、茶摘みの季節だった。。。
王子:「ハアーッ!?たびィーーー?なんでまた。」
白雪:「自分さがしの旅。」
王子:「……………………………………………………」
白雪:「だまるなッ!!!」
ゴトン、ゴトン、ゴトン。
電車の振動にゆられながら、思えば遠くまで北半球…なんてサムイ駄洒落を考えられたのも、もう半時ほど前。もうそんな気力すら無くなっていました。
王子:「白雪ィーもう帰ろうよー」
白雪:「うるさい。男に二言はナッシング。」
王子:「ナッシングって…うう、うるさーいオレは旅に出たいなんて言ってないぞーッ!!」
そう。オレはついて行くつもりはなかった。『一緒に行く?』と聞かれてすぐ、やんわりと辞退した。
しかし白雪はいきなり俺の腰ベルトを掴み、『お前が居ないと朝・昼・晩メシ&皿洗い誰がすんだーッ!!』
と叫ぶなり、家を飛び出してしまったのだった。
…あの後よくよく考えてみれば、電車での半日旅行に朝・昼・晩メシ&皿洗いさんいらねーじゃん。駅弁食うし。
王子がそんな事を考えている間に、白雪はある光景を目にし、腹を立てていた。
女の子とおばあちゃん。
こう言うと、祖母と孫の絵本のタイトルみたいだが、実際には女の子とおばあちゃんの間に「おろおろしている」もしくは「コマッタ」が入るだろう。つまり…
「お前ら、老人に席を譲れーッ」と叫ぶ白雪。
「あぁン?!」と女番長。
王子:「し、白雪ィー、あの総番長みたいな女の子に注意しちゃうのはどうかなッ?!女番長だぞ?!」
白雪:「うるさイッ」
そう言うなり白雪は女の子達に寄っていき、いきなり
「アッタマ悪そーながきんちょ!」
と口走ったのだ。
弱気な俺は「ヤーメーテーっ」と白雪にすがりつく。
その後、何とか白雪をなだめ、他の電車に乗り換えた二人だった。。。
白雪:「クッソー、アーユー奴らはもっと叩きのめさないとダメなんだッ!」
新しくできた傷の手当てをしてもらいながら、白雪は言う。
白雪:「あんなだから近所のジジイやババアに『近頃の若い者は…』とか言われるんだッ!」
王子:「ハイハイそーだね…;」
王子:「(お前の言葉遣いもヤバイと思うけどね。。。)」
とにかく、白雪と王子にとって、とってもトホホな旅だったとサ。
~END~
最終更新:2007年08月31日 14:03