274 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/05/10(木) 01:57:16.59 ID:7PiAcprq0
寝る前に>>243-244見て湧いたものを放流しておく
オチがイマイチだったり一人称視点で書くのが下手になってたりで
SGが濁ってしまった気がするので誰かグリーフシードください
ついでに、この後まどっちは勝手に抜け出した事を叱られたりしますがそこはまあご愛敬ということで
まどか「……はぁ」
パジャマに着替えてベッドに寝転がったわたしは、無意識のうちにため息をつきました。
それというのも――
まどか「さやかちゃん、いま何してるのかな」
ゴールデンウィークが始まってすぐに家族旅行に出かけていた、大親友であるさやかちゃんのことが気になって仕方がなかったのです。
もちろん、さやかちゃんが旅行に行っている間も毎日メールはしていました。
それにその間もほむらちゃんや仁美ちゃん、マミさんに杏子ちゃん達といっぱい遊びに行って、すごく楽しい休日は送っていました。
でもやっぱり、数日とはいえその輪の中にさやかちゃんが居なかったことが、ちょっぴり寂しかったです。
だからなのか、お風呂に入る前に『さっき見滝原についたよ~。寂しかったか~まどか?』というメールが来てから、
わたしは、何だかふわふわと落ち着かない気分になっていました。
まどか「……う~」
今すぐにでも会いたい。それが無理なら、せめて声だけでも。
そう思って携帯電話を手にとっても、こんな時間だし、それに長旅で迷惑かなと思うと、どうしても手が止まってしまいます。
まどか「…………よし」
携帯電話を開いたり閉じたりを何度か繰り返しているうちに、どうしても我慢が出来なくてなって、
パジャマから着替えたわたしは、パパとママに気づかれないようにそっと家を出てさやかちゃんのお家に向かいました。
もうすぐ初夏だとはいっても夜はまだまだ冷え込んでいて、薄着で出てきたことをちょっと後悔しました。
街灯が灯っているとはいっても、人通りの無くなった夜道を歩くのは少し心細くて、わたしは自然と早足でさやかちゃんの家に向かっていました。
早く着かないかな。それだけを考えながら歩いていたわたしは、向こうから歩いてくる人影に注意が向いていませんでした。
そして――
さやか「あれ、まどかじゃん」
まどか「え? あ、さやかちゃん!?」
声をかけられて始めて、わたしはその人影がさやかちゃんであることに気づきました。
さやか「どうしたのさ、こんな時間に出歩いて」
まどか「さ、さやかちゃんこそ、どうして?」
さやか「ああ、いや~」
まさか会いたいと思っていた人に、こんなところで出くわすとは思ってもいなくて、
わたしは心臓が飛び出てしまうんじゃないかという位、びっくりしてしまいました。
さやか「なんか急にあんたに会いたくなってさ。それで、ちょっくらまどかん家にお邪魔しようかな~って」
まどか「え――さやかちゃんも?」
そしてそれ以上に、さやかちゃんがわたしと同じことを考えていた事を知って、わたしは目を丸くして驚きました。
さやか「『さやかちゃんも?』って――何? まさかまどかもなの?」
まどか「う、うん。こっちに帰ってきたってさやかちゃんのメール見たら、すごく会いたくなっちゃって」
さやか「まじで? うっわ、すっごい偶然」
これにはさやかちゃんも驚いたみたいで、恥ずかしそうに頬を掻いています。
まどか「でも、そっかぁ。さやかちゃん、わたしとおんなじ事考えてたんだ……えへへ、嬉しいな」
わたしもさやかちゃんもまったく同じ事を考えて、同じように行動して、こうしてお互いの家に行く途中で鉢合わせしてしまう。
まるで二人の気持ちが通じ合っているようで、わたしは胸が温かくなって、嬉しさに顔がほころんでいきます。
さやか「あははは。まさに運命? 以心伝心ってか? さっすが、あたしと嫁の相性はバッチリですな~」
まどか「そうだね。あ、でも、お嫁さんを置いて旅行に行っちゃうような旦那様は嫌だなあ」
さやか「ううっ、それを言われると痛いわ」
わざとらしく胸を押さえて、大げさなリアクションをするさやかちゃん。
さやか「よっし! じゃあ、寂しがらせた嫁のために、これからまどかの家でお泊まりだ!」
まどか「ええっ! いいの?」
さやか「もち。というか、そのつもりで家でたしね。というわけで、れっつごー」
そう言うがはやいか、さやかちゃんはわたしを振り返らせて両肩に手を乗せると、そのままぐいぐいとわたしを押しながら歩き始めた。
まどか「わ、わ! もう、急に押さないでよ、さやかちゃん!」
さやか「ごめんご~めん」
さやかちゃんに押されながら、今日は絶対遅くまで起きていようと、わたしは心に誓うのでした。
最終更新:2012年05月22日 01:33