735 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/06/20(水) 22:50:39.64 ID:FvA8hX0L0
~さやかちゃん飛ぶ~
―まど界
「ただいま~まどか!」
「えと、お帰り、さやかちゃん」
「ゴメンね、また遅くなっちゃってさ。じゃあパパッと晩御飯の支度でもしちゃいますか!」
「さやかちゃん、最近よく遅くなるよね?そのお出かけ先の事なんだけどね…」
「ああ、その事なんだけどさ。まどかは明日の昼頃、時間あるかな?」
「大丈夫だよ?」
「良かった!いやぁ、この日の為に貫いた秘密もついにベールを脱ぐときが来ちゃったか~」
「秘密って、えぇっと、今聞いても…」
「あ、それはダメ!あくまで秘密だからね。明日のお楽しみってわけ。それに…」
「それに…?」
「まどかに紹介したい人もいるし」
736 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/06/20(水) 22:51:14.85 ID:FvA8hX0L0
「そう、なんだ。明日が、た、楽しみだな…」
「ふふぅん。たぶんまどか驚くぞー?驚いて腰抜かしちゃうんじゃないかな?なんて…」
「そっか、うん…そうだよね…わたし、えへへ、そうだもんね…」
「え、ちょっとまどか?もしもーし」
「おやすみ、さやかちゃん…」
「いやいや、ゴハンいらないの?」
「…実は今日はよそで済ませちゃったの。ごめんね?明日の事もあるし、わたしは早めに寝るよ」
「そっか、なんか急に落ち込んじゃうからさ。何かあるなら相談しなよ?このさやかちゃんで良ければさ」
「うん、ありがとね…じゃあおやすみ」
「あ、うん、おやすみ…」
737 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/06/20(水) 22:52:55.31 ID:FvA8hX0L0
翌日
「ついたー!どうよ、この見る限りの平地!舗装された滑走路ぉ!そして謎の白い建築物(格納庫)!」
「ここがさやかちゃんの愛しの人がいる…」ブツブツ
「おーいまどかー」
「新しい愛の巣…あの女のハウス…誰だか知らないケド…」ブツブツ
「むむむ…隙ありッ!」
「さ、…さやかちゃん!?何やってひゃぁぁあぁ///」
「人の話を無視するとはいい度胸なり!さやか流再教育が必要だ~!」
キャッキャッウェヒヒ
「あらさやか、やっと来たの?待ってたわよ…って何してるのかしら」
「わぁあゴメンナサイ!…っと。紹介するよまどか」
「ひゃい!?あ…この人が…」
「そう、この人が…あたしの師匠、アメリアさんです!」
「ししょう…?」
738 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/06/20(水) 22:54:14.69 ID:FvA8hX0L0
「そ、師匠。魔法少女の師匠がマミさん達ならばこの人は飛行機の師匠なのだ!」
「え?飛行機って、空飛ぶ飛行機?」
「そう。人が空を飛ぶための機械の翼…。改めまして、私はアメリアです。女神様…いえ、まどかさん」
「ええと…初めまして…じゃなかった、お久しぶりです。導いた時以来ですよね?」
「そうなるわね。あの時出会った女神様を連れてくるなんてさやかが言い出すもんだから少し緊張してたけど…」
「案外、普通の女の子なのね。こんなにちっちゃかったかしら…」
「これがノーマルまどかなんですよ、師匠!かわいいでしょ~?」
「ええ、とってもキュート。さすがさやかの『ヨメ』ね!」
「『嫁』って、さやかちゃん…?///」
「あら、日本じゃ親愛なるパートナーをそう呼ぶんでしょ?」
「いや~まいったまいった///という訳であたしの嫁よ!さっそく格納庫へGO!」
「さやかちゃん、もしかして今までのお出かけって…」
「…あたしが飛行機を操縦するための訓練でした!」
「整備はバッチリだから、安全運転でよろしくね?落としたら後でヒドイわよー?」
739 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/06/20(水) 22:55:30.94 ID:FvA8hX0L0
「…でね?その後さやかちゃんったらね?」
(ああ、いつも通りのまどかさんで安心しましたわ)
「『今のまどかは空を飛べるけどさ、たまにはこんな空中遊泳もいいでしょ?』ってね?」
(サプライズの焦らしっぷりといいさやかさんも完璧ですし)
「わたしの知らない間に頑張ってくれててね?」
(これでますますお二人の絆は深まったでしょう)
「わたし今、とても嬉しい!」
「さやかさんはとてもロマンチストですね。お二人がうらやましいですわ」フフッ
「ちょっとでも疑ったわたしが馬鹿だったよ。結局アメリアさんもいい人だったし…」
「空の似合う女性、アメリアさんですか。ぜひお会いして…アメリア?」
「仁美ちゃん?アメリアさんがどうかしたの?」
「いいえ、なんでもございませんわ」(もしかしなくてもアメリアさんって…今日もまど界は平和ですわ)
最終更新:2012年06月24日 01:09