14 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2012/06/23(土) 20:07:50.82 ID:oYpcSqjGP
「まど界ではまどかが法律なんだから、ちょっとだけ許してよ。ね、お願い!」
そうさやかちゃんに頼まれて、わたしは「しょうがないなぁ」と言いながらお酒を用意しました。まさかと思いながら探してみたら、
『誰よりもおいしいお酒を作りたい』という願いで契約した魔法少女がいたので、その子に頼んでとびっきりのお酒を造ってもらったのです。
わたしもさやかちゃんも未成年なのだから本当はいけないことですが、わたしたちは魔法少女ですし、ここはまど界なので大丈夫でしょう。
さやかちゃんだって、興味本位でちょっと飲んでみたい、と言っているだけなのでそんなひどいことにはならないはずです。
……そんなことを思ってしまったのが、運の尽きでした。
「あっはっはっはっ! すごいよー! まどか、いつの間に分身の術覚えたの!?」
わたしの目の前で、さやかちゃんがゲラゲラ笑っています。もちろん、私は分身などしていません。むしろさやかちゃんの方が前に後ろに
ひっきりなしにぐらんぐらん体を揺らしています。その上さやかちゃんは笑い上戸だったらしく、飲み始めてすぐに笑い出して、今の今まで笑い通しです。
わたしの方はというと、ママ譲りなのか、さやかちゃんと一緒にお酒を飲んでいてもほとんど酔っていませんでした。
お酒を飲むのは初めてなので慎重に飲んでいたせいもありますし、目の前でどんどん正体を失っていくさやかちゃんを目の当たりにして
わたしまで酔っぱらってしまったら大変だ、と危機感を持っていたせいもあるでしょう。
「やー、それにしてもどのお酒もおいしいねー! もうサイッコー! さやかちゃんご機嫌ですよー! あははは!」
ひとしきり笑い終えたさやかちゃんは、危なかっしい手つきでお酒を注ぎ、一気に飲み干してしまいました。これで何杯目でしょうか。
わたしはとうにさやかちゃんを制止するのを諦めていました。何度止めても聞いてくれないし、お酒を取り上げてもすぐに取り返されてしまいます。
魔力ならともかく、体格では全く敵わないのでどうしようもありません。そして、そのことがいよいよのっぴきならない事態を引き起こそうとしていました。
「んー? おやおやまどか、これはなんなのかなー?」
「えっ、きゃあっ! やめてっ、胸に手を突っ込んじゃだめえ!」
「女神様がこーんなハレンチな服を着てていいのかなー? お母さんは許しませんよー?」
そうなのです。さやかちゃんはいつのまにかわたしの隣に陣取り、いつにも増して濃厚なスキンシップ……もといセクハラを繰り返しているのです。
まったく、わたしの気持ちには全然気づいてくれないくせに、こうやってわたしを喜ばせるのだけはじゃなかったもてあそぶのだけは上手なんだから。
女神衣装の胸に開いた穴から突っ込まれたさやかちゃんの手を無理やり引き抜き、わたしはさやかちゃんの腕の中から逃れようとします。
しかし、それを見逃すさやかちゃんではないことも、わたしはよく知っています。特に完全にお酒に飲まれてしまっている今日のさやかちゃんは、
ちょっとやそっとでは満足してくれそうにありません。
「逃げようとしてもだーめ。お仕置きだよまどかー?」
「やっ、もう許してぇ! もう体中お仕置きされたからぁ!」
そう言って両手でさやかちゃんを押しのけようとすると、急にさやかちゃんの動きが止まりました。不審に思ったわたしがその表情をうかがうと、
なぜかさやかちゃんは真顔でわたしの顔を見つめていました。その真剣な眼差しに、わたしは思わずドキリとしてしまいます。
「まどか」
「なっ、なに? さやかちゃん」
「あたしにはまだ、まどかの体で触ったことない場所があるよ」
「えっ……ええっ!?」
「よーし、今日という今日は、まどかの体を余すところなく堪能させてもらおうかな!」
「待って、さやかちゃっ……」
さやかちゃんはわたしの抵抗をものともせず、わたしの体を床に押し倒しました。片手でわたしの両手首をつかみ、頭の上に引き上げます。
さらにさやかちゃんはわたしの上に馬乗りになり、両膝で左右からわたしの腰を完全に抑え込んでしまいました。
これまでさんざんさやかちゃんにセクハラされてきましたが、ここまでされたのは初めてで、思わず体がすくんでしまいます。
「さっ、さやかちゃん……っ!」
「ほい、準備完了だね。んじゃ、いっただっきまーす!」
さやかちゃんはわたしのおびえた表情には全く頓着せずわたしの目の前に手を伸ばしてきます。これからされることへの緊張と恐怖でわたしが固く目をつぶったとき。
15 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2012/06/23(土) 20:09:51.91 ID:oYpcSqjGP
「んっ……」
わたしはさやかちゃんに優しく頭を撫でられていました。さやかちゃんの手は頭のてっぺんで髪の毛をくしゃくしゃっとやったあと、
後頭部をゆっくりと降りてきて首筋近くまで髪を梳くように撫でてくれました。後頭部が終わったらわたしのツインテールも手の中で転がすように触れてくれます。
そのあとはまた頭に戻り、掌で軽く叩いたり同じところを何度も往復して撫でてくれたりしました。
さやかちゃんの一連のなでなでで、わたしはすっかり体の緊張がほぐれていました。なぜなら、さやかちゃんのなでなではお酒に酔っていないときと全く同様に、
わたしを心の底から安心させてくれるものだったからです。いつの間にか、わたしの両手も自由になっていました。
「ふあ……さやかちゃん……」
「気持ちいい? まどか」
「うん……」
「じゃあ、もう大丈夫?」
わたしは無言で目を閉じ、頷きました。まったくさやかちゃんはずるい人です。あんなふうに優しくされて、こんなふうに聞かれて、
わたしがさやかちゃんを拒めるはずがありません。
「優しくするからね?」
さやかちゃんの言葉にもう一度頷くと、さやかちゃんの両手がわたしの頬をゆっくりと撫ではじめました。さやかちゃんの指先が
わたしのおでこや鼻、耳に触れているのを感じていると、突然首筋にさやかちゃんの柔らかな唇の感触も降ってきました。思わず体が震えます。
「あっ……」
さやかちゃんの顔から、お酒の香りがただよってきます。今のわたしにはその香りすら心地よく、アルコールが体中を駆け巡ってくらくらしてきます。
首から鎖骨にたどり着いたさやかちゃんの唇は、そのまま鎖骨を伝ってわたしの右腕に伸びていきました。
肩口、二の腕、肘、手、そして指先まで唇と手で優しく触れられ、わたしは思わず口から声にならない息を吐いてしまいます。
右腕を触り尽くした次は、左腕です。今度も右腕と同じように唇と両手で触れてもらえると思っていた私の予想は、さやかちゃんの唇が
わたしの胸に狙いを定めたことで完全に裏切られました。さやかちゃんの左腕はわたしの体を抱きかかえるようにして背中を撫でながら腰に降りていき、
右腕はさっきのようにわたしの左腕を触れていきます。そして唇の柔らかな感触は、わたしの胸の上をスキップをするように跳ね回り、
服の上からとはいえ微妙な部分を触られた続けたわたしの体は、いつしかさやかちゃんの唇が触れる度に小さく跳ね上がっていました。
わたしの左腕を触り終えたさやかちゃんの右腕は、わたしのおへそのあたりを這っていた唇に加勢し、おなかの緩やかなカーブを
指先で触れるか触れないかぎりぎりのところでなぞりながら腰に向かっていきます。さやかちゃんの左腕はすでにわたしのおしりをもみほぐしていました。
「ふうぅ……っ」
うめき声のような声がわたしの口から洩れます。さやかちゃんもいつしか無言になり、一心不乱にわたしの体を触り続けています。
体が終わって、次は太もも、膝、すね、足首、足の甲、足の指先。さやかちゃんはわたしの両足の間に陣取り、両足を自分の肩に乗せてそれぞれの腕で順番に触りながら、
唇は太ももは右、膝は左、すねはまた右というように交互に触れてくれました。今までも足を触られることは少なかったので、
新鮮な感覚がわたしを襲います。特に足の指を口に含まれた時は、くすぐったいような嬉しいような何とも言えない感じがしました。
そして。
「まどか……」
「さやかちゃん……」
わたしの両足を下ろしたさやかちゃんが、再びわたしの上に覆いかぶさってきます。わたしの体のなかで、さやかちゃんに触られていないのはあと一か所だけ。
さやかちゃんは、最後の確認をとるためにわたしの上気した顔に目を向けます。その目を見た瞬間に、わたしはとても恥ずかしくなり
この場から逃げ出したい気持ちと、もっとさやかちゃんのなすがままになっていたい気持ちの板挟みになってしまいました。
いまわたしが拒めば、さやかちゃんはやめてくれるでしょう。けれど、一方でそれはとても残念なことにも感じられました。
逡巡していた時間は、何分間にも一秒にも満たなかったようにも感じられました。気がつけばわたしは、こっくりと頷いていました。
それを認めたさやかちゃんが、ゆっくりと顔をわたしの腰に近づけていきます。いよいよなのです。さやかちゃんの唇がわたしの下腹部に触れます。そして、そのまま。
わたしのお腹に顔を埋めた格好で、さやかちゃんは眠ってしまいました。
16 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2012/06/23(土) 20:11:39.40 ID:oYpcSqjGP
*
「あったー……頭痛いし、気持ち悪いし……。二日酔いって、こんなきついもんだったのね……もう当分、お酒はやめとこ……」
「昨日は途中から記憶が全然ないや……なんか、まどかがすごく嫌がってたような、喜んでたような……」
「そういえばまどか、どこ行ったんだろ?」
バタン
「あっ、さやかちゃん、おはよう! 体調大丈夫?」
「あー……おはよ、まどか……。悪いんだけど、ドアはもうちょっと静かに閉めてくれるとさやかちゃんとっても嬉しいなぁ……」
「あっ、ごめんね。はい、これ二日酔いによく聞くお薬。お水も買ってきたからいっぱい飲んでね」
「サンキュー……出来た嫁を持って、さやかちゃん幸せだわー……」
「……ねえ、そのことなんだけど……昨日のこと、覚えてる?」
「昨日のこと? あー、実は全然……」
「責任、とってくれるよね?」
「……へ?」
「だって、わたしの体で、さやかちゃんの手が触れてないところなんてないんだよ?」
「えっ……それってどういう……。……ええええええっ!?」
まどっちがウェヒヒwwwと笑い、さやかちゃんがパニックになり、聞き耳を立てていた仁美ちゃんがキマシて、>>1乙
最終更新:2012年06月24日 02:22