34 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2012/04/26(木) 23:47:01.58 ID:qsx/1NGnO
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/8286/1333201004/38ー39
>>1乙
38 :名無しさん@まどっち :2012/04/26(木) 23:40:02 ID:gONASn8M0
「まどか、最近顔色悪いけど大丈夫? 寝てないの?」
「うん……ちょっとね……」フラフラ
「何か悩みがあるなら、話してみて? 聞いてあげることしかできないかもしれないけど」
「ううん、そうじゃないの。ただ、どうしても導いてあげられない子がいて……」
「導いてあげられないって……魔女のこと!? まどかにも消し去れない魔女がいるの!?」
「そうなの……何度も何度も会いに行ってるんだけど、全然歯が立たなくて……」
「信じられない……ワルプルギスの夜だって、それどころかまどか自身の魔女さえもまどかはあっさりまど界に導いてきたのに……。そいつ、そんなに強いの?」
「ううん、強いっていうか、その子はちょっと変わっててね……直接人間を襲ったりするわけじゃないんだけど……」
「人間を襲わない魔女? そんなのがいるんだ……。でもじゃあ、そいつはどんな悪さをするの?」
「通せんぼかな。行く手をふさいで、人間に後戻りを強いるの。それで人が死んじゃうわけじゃないけど、そこまで来た時間と
手間が無駄になるでしょ? あと、その子がいる場所より先には絶対に進めないの」
「それなら、そいつが移動した隙に通るとか、別の道を通るとか……」
「その子はね、絶対に居場所を変えないの。しかも、目的地への一方通行の道をふさいだりしてるから、場合によっては絶対に
その場を抜け出せなくなっちゃうこともあるんだよ」
「ええっ!? それ、結界に閉じ込められるってこと!? うわー、道ふさぐだけならなんか妖怪みたいで怖くないじゃんとか
思ったけど、大間違いだったわ……。それはどうにかしたいね……」
「うん。しかもね、その子の使い魔は本体と違って、いろんな場所に出てくるの」
「えっ、使い魔もいるの!? しかもいろんな場所にって……」
「決まった場所に出てくる場合もあるんだけどね。そうでない場合は、本当に不意打ちで襲われて手遅れになるから、被害に遭った人も結構多いの」
「そうなんだ……。でもまどかがこれだけ頑張っても倒せないんでしょ? それじゃあ、どうしたらいいのか……」
「ううん、わたし、諦めない。希望を抱くのが間違いだなんて言われたら、わたしは何度でも『それは違う』って言い返すよ。
わたしは、すべての魔法少女の希望なんだから」
「……そうだね、そうだよ! まどかが諦めちゃおしまいだもの。あたしも精一杯応援するよ!」
「うん! ありがとう、さやかちゃん! じゃあ、わたし早速今からその子のところ行ってみるね!」
「えっ、でも、こんな夜更けなのに……もしかしてまどか、普段のお勤め以外にも毎晩その子のところに行ってるの!?
だめだよ、夜はちゃんと休まなきゃ! まどかが体壊したりなんかしたら、あたし……」
「大丈夫だよ、わたし頑張るから! じゃあ、行ってきまーす!」
バタン
「まどか……」
39 :名無しさん@まどっち :2012/04/26(木) 23:40:34 ID:gONASn8M0
*
「まどか、大丈夫かな……。いつだって無理しすぎるんだから……」
「そいつを倒せないだけならまだしも、帰って来られないほどやられちゃったりしたら……」
「だめだ、まどかが戦ってる時にあたし一人家で待ってるだけなんて! まどかが倒せない相手にあたしが立ち向かったって
何にもならないかもしれないけど、まどかを一人になんかできない! 今行くよ、まどか!」ダッ
ガチガチッ
「ああもう! なんで玄関の鍵しまってんのよ! 早く行かなきゃならないのに!」
ガチャッ
「よし、まどかの向かった方角は、と……あれ? さっきまどかが出て行ったあと、あたし玄関の鍵掛けたっけ……?」
「というか、まどか玄関に向かったっけ……。むしろ、自分の部屋のドア開けてたような……」
「……まさか」
バタンッ
「こらーっ! まどかーっ!」
「きゃあっ!? さやかちゃん、いきなり部屋に入ってこないでよぉ!」
「それどころじゃないわよ! なんであんた魔女と戦いに行くって言って、自分の部屋で寝っころがってゲームしてんの!?」
「遊んでるわけじゃないよ! 今まさにあの子と戦ってる最中で……ああっ、またフリーズしたあ! いったいどうしたらこの子倒せるの!?」
「フリーズ? どれ、そのPSP見せて? ああ、ちょうどあたしが魔女になった場面で固まっちゃって……って、まどか、まさか……」
「そうなの、この『凍結の魔女』が何度やっても倒せなくって! さやかちゃんが魔女化するところなんか見たくないけど、
それをこらえて何回も挑戦してるのに毎回止まっちゃうの!」
「あのねー! それ魔女じゃなくてバグでしょうが! 何回やっても結果は同じよ! 修正を待ちなさいよ修正を!」
「でもねでもね、この『凍結の魔女』を突破して、そのあとさやかちゃんの魔女をやっつけると、魔女の中からさやかちゃんの
ソウルジェムが現れて、さやかちゃんが生き返るの! しかも、このルートでクリアすると、わたしとさやかちゃんのラブラブ
ハッピーエンディングが見られるんだよ! だからわたしは絶対に諦めるわけにはいかないの!」キリッ
「あんたそれ、誰から聞いたの……?」
「インターネットで言われたの。だからわたしは毎晩こうして戦って……」
「この……おバカ……んなわけないでしょうが……。あんた、担がれてるんだよ、まどか……」ガックリ
「えっ……そうなの……? じゃあ、わたしとさやかちゃんのラブラブハッピーエンドはどうなるの!?」
「……これじゃ、ご不満?」ガバッ
「んうっ!?」
「んっ……ん……」
「んんっ……ぅん……ふあっ……はあっ……さやか、ちゃん……」ボーッ
「……まったく、こんなくだらないことで夜更かしして、あたしに心配かけて……お仕置きだからね? 今夜はたーっぷり可愛がってあげる!」
「……うん///」
最終更新:2012年06月24日 02:49