226 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/07/08(金) 20:43:48.49 ID:BOVsruObO [2/2]
「はぁ…はぁ…仁美、お待たせー!」
「もう、待ちくたびれましたわさやかさん!」
「いやー、ごめんごめん…でもあたしが二番目だし、そんなに怒んなくてもいいじゃんかー」
「…?さやかさん、二番目も何も私達…『ずっと2人で登校していた』はずですが?」
「えっ、あれ…?そういえば…そう、だよね。あれ…なんであたし『もう1人いる』なんて勘違いしてんだろ…」
「ふふ、変なさやかさん。あなたもそう思いませんか?」
「仁美…?あんた、誰に話しかけてんの?」
「えっ、あら?おかしい、ですわね…」
「…………」
「…………」
「……ねぇ、仁美」
「なん、でしょう?」
「何か知らないけど…あたし、今すっごく泣きたい気分なんだけど…っ…」
「奇遇、ですわね…私もなぜかすごく悲しい、気持ちに…」
「うっ…ひっく、なんで、あたし達、泣いてんだろ…ひっく、ううっ…!」
「ぐすっ…本当に、どうしてでしょう…っ…」
さやかちゃんと仁美ちゃんは往来のど真ん中で人目もはばからず泣き続けます…
自分達にとってとても大切な存在を失ったという喪失感は、どれだけ泣いても消えません…
そして遠い遠いある世界では、もう1人泣いているという事実を…2人が知る事はなかったのでした…
「さやかちゃんっ…仁美ちゃんっ…ううっ…うぇぇっ…」
もう、やだ何ですかこの鬱展開…
最終更新:2011年08月18日 17:33