283 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/10/28(日) 18:16:13.76 ID:f+W2f0BjP [1/2]
仁「ときにさやかさん、私の知り合いの話なんですけれど聞いていただけますか?」
さ「ん、なになに?」
仁「私の知り合いの女性には、恋人がいるそうなんです」
さ「うんうん」
仁「彼女とその恋人はとても仲が良く、いつも一緒にいるような間柄だったそうです」
さ「ほう」
仁「その恋人は彼女のことをいつも気遣ってくれて守ってくれて、恋人としては言うことなしだそうです」
さ「いいねえ」
仁「その恋人は、彼女にいつも結婚しようよとおっしゃっていたそうです」
さ「素敵じゃない」
仁「彼女の方は、そう言われて嬉しい反面、なかなか決心がつかなかったそうです」
さ「女心だね」
仁「ところが、ついに彼女がそのプロポーズを受ける決心をしたところ」
さ「えっ、なによ」
仁「実は恋人には結婚する気はなく、プロポーズは冗談だったと言われたのです」
さ「なにそれ!?」
仁「こういう人がいるそうなんですが、どう思われます?」
さ「どうもこうも、最っ低だよそいつ! 冗談でも言ったことには責任持つのが当たり前でしょ!」
仁「というと、結婚するべきだと?」
さ「当たり前じゃない! 彼女の方は、真剣に悩んでプロポーズを受ける決意をしたんだから、恋人もちゃんと責任とらなきゃ!」
ま「じゃあ、責任とってね」
さ「へ?」
ま「責任とって、わたしと結婚してくれるよね?」
さ「えっ、いや、それはまだ早いんじゃないかな、っていうかなんでまどかが出てくんの?」
仁「あら、常日頃から『嫁になるのだ』とまどかさんにおっしゃっていたのはさやかさんでしょう?」
さ「えええ!? 今のあたしの話!? いや、あれはなんというか軽い気持ちで……」
ま「ひどいよ……わたし本当に嬉しかったのに……」ウルッ
仁「『冗談でも言ったことには責任持つべき』ですよね?」
さ「いや、嫁っていうのはそういうことじゃなくて、なんていうかその……」
仁「おかしいですわね。結婚せずにどうやってまどかさんを嫁になさるおつもりだったんですの?」
さ「だけど、あの、ああああたしもまだ未熟だし、詢子さんたちがなんて言うかわかんないし、世間の目ってものが……」
ま「今のさやかちゃんがいいの。不足なんてないの。ママやパパはわかってくれてるし、むしろ反対してる人いないし」
さ「ええ!? でも、まだそこまで考えられないっていうか……」
仁「考えるのです。そして、答えはもう決まっています。さあ」
ま「さあ」
仁「さあ」
ま「さあ!」
さ「やっ、その……ごめん!」ダッ
ま「待って、さやかちゃん!」
仁「さやかさんが逃げましたわ! 手筈通り、捕獲作戦を開始! さやかさんには、まどかさんのそば以外に
見滝原のどこにも逃げ場はないことを教えて差し上げるのです!」
最終更新:2012年11月08日 08:18