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296 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/11/09(金) 03:16:10.91 ID:xYA/TW8X0 [2/3]
他のカプスレにあげたものを改変しただけだけど意外としっくりくるかなって

「ももいろひめ と あおいろひめ」 さく みきさやか え かなめまどか

むかしむかし あるところに「ももいろの国」と「あおいろの国」というふたつの国がありました。
ももいろの国には、とてもやさしくてかわいらしい「ももいろひめ」というお姫さまが
あおいろの国には、とてもつよくてかっこいい「あおいろひめ」がおりました。

ふたりのお姫さまはたいそう仲良しで、たびたびお城をぬけだしては
お花ばたけでたのしく遊んでいたのでした。

あるとき、ももいろひめが、あおいろひめがやってくるのを待ちながらひとりで遊んでいると
「やあ!そこのかわいいおじょうさん」と、だれかが話しかけてきました。
見ると、真っ白なからだに赤い目をしたねこが、ももいろひめのあしもとに座っていました。

「こんにちは。あなたはだあれ?」
「ぼくは魔法使い。かわいらしいおじょうさん、きみの願いをなんでもひとつだけ叶えてあげよう」

すなおでやさしいももいろひめは、願い事を言いました。
「わたし、あおいろひめといつまでもずっとずっと仲良しでいたい!」
「それがきみの願いだね?よしよし叶えてあげよう。そのかわり、ぼくといっしょにきてもらうよ」
魔法使いの目が、きらりと光りました・・・。

「ごめんねももいろひめ、遅くなって。・・・ももいろひめ?どこにいったの?」
すこし遅れてやってきたあおいろひめ。しかし、そこにももいろひめの姿はありません。
「あおいろひめ、あおいろひめー!」
空からももいろひめの声が聞こえます。あおいろひめは空を見上げてびっくり。
なんとももいろひめが、空に浮いていたのです!

「ももいろひめー!」
あおいろひめは叫びます。
しかしももいろひめを捕まえていた白い魔法使いは、あおいろひめの声には耳を貸さずに飛び去っていきました。
なんと、魔法使いはわるい悪魔だったのです!

あおいろひめは、立ち尽くすことしかできませんでした。
しかしそのときです。

きらっ きらっ

あおいろひめは、足元にきらきらと光るものを見つけて、手にとりました。
しずくの形をした、ももいろの宝石。ももいろひめが、いつも大切に身につけていた宝石でした。
いつもは美しくかがやいている宝石が、どこかくすんで、にごっているように見えます。
かがやきを無くした宝石を見て、あおいろひめは決心しました。
「ももいろひめ、あなたはあたしがかならず助け出してみせる」

そのときです。あおいろひめの身につけていた、まるいあおいろの宝石が、ぴかっと強くかがやいたのです!
気がつくと、あおいろひめの手には、ふしぎな魔法の剣と不思議な魔法の音符が握られていました。

ももいろひめが悪魔に連れ去られたために、ももいろの国はおおさわぎ。
ももいろの国の女王さまはたいそう悲しみ、そして怒り、あおいろひめに向かって言いはなちました。
「ももいろひめをぶじに助け出すまで、ももいろの国に入ることは許しません」
しかしあおいろひめは、堂々と宣言しました。
「はい、あたしが必ずももいろひめを助け出します」
あおいろひめは、なんでも切りさく魔法の剣と、ももいろひめの居場所をしめす魔法の音符を手に
ももいろひめを救い出す果てしない旅に出るのでした・・・。


「ねえさやかちゃん、こんなお話なんだけどどうかな・・・?」
「うん、素敵なお話だね・・・。ねえまどか、あたしたちで頑張ってこの絵本を完成させよう!」
「わけがわからないよ。これじゃあボクが悪役みたいじゃないか」

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最終更新:2012年11月12日 08:29
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