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9 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/11/25(日) 12:19:26.99 ID:ZFBz51BfP
「ま……まさか二人とも、既に目と目でわかり合う間柄ですの? まぁッ、たった一日でそこまで急接近だなんて!
 昨日はあのあと一体何が!?」
(昨日までのお二人とは明らかに違いますわ! 今日のお二人はまぎれもなく、お互いの心が一から十まで通じ合って
らっしゃいます! 元々お互いのことは自分のことのようによくお分かりのお二人ですが、ここまで急接近されたから
にはよほどのことが起こったはず! やはり、告白でしょうか!? ついにまどかさんがさやかさんに秘めた恋心を
打ち明けられて、さやかさんもまどかさんのお気持ちを受け止めて差し上げて、感極まったまどかさんが涙を流した
ところをさやかさんが優しく抱きしめて差し上げて! いえ、もしかしたらその程度にはとどまらないのかも
しれません! 抱きしめあったままさやかさんがまどかさんの顎をくいっと持ち上げられて、そのまま唇を重ね!
そしてファーストキスでぽーっとなってしまわれたまどかさんをさやかさんがお姫様抱っこでご自宅までお連れし、
まどかさんをベッドに優しく横たえ、そしてああ、いけませんわ、そんな! 私たちまだ中学生ですのよ!
来ましたわ、来ましたわ! とうとうこの日を迎えることが……! ……はっ、いけませんわ、またやってしまいました。
自分の妄想を逞しくするばかりで、まどかさんとさやかさんお二人のお気持ちをないがしろにしてしまうのは私の悪い癖ですわね。
さすがにこの展開は性急すぎますし、それにまどかさんがさやかさんに告白されていたとすれば、お二人はあのようにいつも通りの
表情などなさってはいないはず。そうだとすれば、まどかさんはさやかさんの顔も見るのも照れくさくて顔を赤らめてらっしゃる
はずですし、さやかさんもまどかさんにつられて大いに照れてらっしゃいながらもまどかさんの手を握って離さない、そんな
光景を見られるはずなのです。つまり、昨日のお二人はそこまではいってらっしゃらないのです。では、一体何があったと
いうのでしょう。お二人が過度に照れることなく、なおかつ今まで以上の以心伝心を実感するような、なにかが起こったと
考えるのが筋ですが……。やはり、まどかさんが一人で行動されてピンチに陥った時に、見計らったかのようなタイミングで
さやかさんが颯爽と助けに入ったのでしょうね。まどかさんにはさやかさんに助けを求める手段などなく、またさやかさんも
まどかさんがどこにいらっしゃるか全くわからない状況なのに、それでもさやかさんがまどかさんのもとに駆け付けたとすれば!
まどかさんは困ったときはいつでもさやかさんがどこからともなく現れて自分を助けてくれるという確信をより深め、
さやかさんはまどかさんのピンチを的確に察する第六感の冴えにより一層の自信を持ち、お二人の絆がさらに深まるでしょう!
信じ、信じられる関係、いいですわ! 頼りたいまどかさんと頼られたいさやかさんの心のシンクロニシティが、この見滝原に
輝いています! なんて素晴らしいことでしょう! ああ、いてもたってもいられませんわ、不肖の身ではありますが志筑仁美、
全身全霊でお二人の関係を応援させていただきます! さあ、こうしてはいられません。お二人の昨日のエピソードをまずは
クラスの皆さんに広めて差し上げ、その次には町中に……。……はて、果たしてそれが、本当にお二人のためになります
でしょうか? よく考えてみなければなりません。お二人がお幸せな未来を築けるか否かは、今この瞬間にかかっていると
言っても過言ではないのです。なぜなら、せっかく深まったお二人の間柄が、心無い人々からの誹謗や中傷にさらされないとも
限らないではありませんか。仲良きことは美しきかなですが、これから先、お二人が歩んでいく先々で出会うであろう多くの
人々の中には、女の子同士でひたすら仲良くなさっているお二人を見て、そんな関係を奇異に感じられる方もいらっしゃる
ことでしょう。そんな人々からお二人を守り通すのは、私の重要な責務です。ですが、まるで温室栽培のようにお二人を
私の手で世間の目から守り通すというのはやはり不健全です。お二人には少しずつ、そういった既成の概念にとらわれている
人々からの抵抗に対する耐性を身につけていただく必要があります。また、障害がある方が恋は燃え上がるものと申します。
つまり、私がここで取るべき行動は、お二人に対する世間一般的の反応をマイルドにお伝えしてそれに慣れていただくと同時に、
お二人の間の障害をはっきり認識していただいて、お二人の気持ちを盛り上がらせること! すなわち、このセリフですわ!)
↑この間0.5秒
「でも……そんな、いけませんわ、お二方、女の子同士で……それは禁断の恋の形で>>1乙ですのよー!」

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最終更新:2012年12月05日 08:23
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