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737 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 01:46:00.17 ID:jJgmaImdP [1/2]
泣いて縋るまどかをどうして突き放せようか!

738 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 09:20:08.41 ID:dGfrFTrIO [1/6]
>>737
まどかちゃんの涙を止めるのは旦那たるさやかちゃんの役目なのですよ!

というわけで浮かんできた妄想をSSにしてみました。
前後編で今回は前編を投下します!

マミさんと一緒に見滝原魔法少女チームとして活躍していたまどかちゃんとさやかちゃん。
しかしある魔女との戦闘中事件は起きたのです…

「美樹さん、前衛で撹乱と使い魔の排除をお願い!鹿目さんは後方から弓で援護、私は魔女を叩くから!」
『はい!』

リーダーであるマミさんの指示に従い、まどかちゃんとさやかちゃんは前衛と後衛に別れます。
さやかちゃんが大量にいる使い魔達を剣で薙ぎ払ってマミさんが魔女の下へと行く道を作り、まどかちゃんはそんなさやかちゃんを援護する…それはいつものパターンのはずでした。

しかし…

「せいやっ!!これで十匹目…マミさん!」
「わかってるわ、速攻で片付けてくるからもう少しだけ撹乱をお願いね!」
「はい!」
「マミさんもさやかちゃんもすごいなぁ…よし、私も…」
「っ!?鹿目さん、危ないっ!!」
「えっ…きゃあっ!?」

マミさんの声にまどかちゃんが振り向けばそこにいたのは一匹の使い魔。
矢を射つために足を止めていたまどかちゃんを、後ろに回り込んでいた使い魔が襲ってきたのです。
しかも唸り声をあげて迫る使い魔にまどかちゃんは恐怖を感じ、動くことが出来ません。

「あ…」

迫り来る使い魔の牙…自分はここで死んでしまうのだとまどかちゃんが諦めそうになったその時…

彼女の視界を白いマントが遮りました。


739 名前:738続き[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 09:26:19.03 ID:dGfrFTrIO [2/6]
「えっ…」
「まどかに手を出すなぁっ!」

俊足を活かして急行したさやかちゃんがまどかちゃんと使い魔の間に割り込んだのです。
しかし割り込むのが精一杯だったさやかちゃんは剣を構える余裕も残っておらず…

「ぐっ!?痛う…このぉっ!」
「さやかちゃんっ!?」
「はは、ちょっとかっこつかないけど…助けに来たよ、まどか!」

まどかちゃんを庇って手傷を負いながらも使い魔を迎撃、彼女を救出する事に成功したさやかちゃん。

「美樹さん、大丈夫っ!?」
「あたしは大丈夫です!マミさんは魔女を!」
「…わかったわ。鹿目さん!ぼーっとしてないで美樹さんを援護しなさい!」
「あっ…は、はいっ…」

マミさんは2人の様子から任せられる時間を割り出すと魔女のいる最深部に走っていきます。

結界を作っていた魔女が倒されたのはそのすぐ後でした…


740 名前:739続き[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 09:27:36.24 ID:dGfrFTrIO [3/6]
††

「さやかちゃん…ごめんなさい」

その日の魔女退治が終わり、マミさんと別れて帰路についていたさやかちゃんとまどかちゃん。
さやかちゃんは何事もなかったように話していましたが、まどかちゃんの方はそういうわけにはいきませんでした。

「えっ?」
「今日…私のせいで危ない目に遭っちゃったよね。怪我もたくさんさせちゃって…ぐすっ、ごめんね、さやかちゃん…」

まどかちゃんはどうしても我慢出来ず泣いてしまいます。
自分のせいでさやかちゃんが怪我をした…いくらさやかちゃんが癒しの力に優れた魔法少女である程度の怪我なら一瞬で治してしまうとしても、それで罪悪感が消えるわけではありません。

「ち、ちょっと泣かないでよ、まどか~!あたしは無事だったんだから別に気にしなくていいんだよ!
少しの怪我なんてちょちょいのちょいで治っちゃうし、マミさんだって同じ事を繰り返さなければいいのよって言ってくれたじゃんか!」
「でも、でもぉ…」
「あの時はああでもしなきゃ、まどかが危なかったんだ。あたしは後悔なんかしてないし、まどかが気に病む事なんかないんだって」

笑顔で頭を撫でてくれるさやかちゃんの優しさが嬉しくて…でもそれ以上にそんな優しい彼女を傷つけた自分が許せなくて、まどかちゃんはさらに涙を溢してしまいました。

「ううっ…ひっく…!さやかちゃん…さやかちゃんっ…」


741 名前:740続き[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 09:29:32.54 ID:dGfrFTrIO [4/6]
(あ…もっと泣かせちゃった…どうしよう、このままだと何を言っても逆効果だろうし…)

まどかちゃんの涙を止めたいのにその方法が思い付かない…さやかちゃんは脳をフル回転させていい方法を考えます。
そして…

「うーん…よし、決めた!」
「さやかちゃん…?」
「まどかはさ、あたしを危ない目に遭わせるのが嫌なんだよね?」
「うん…」
「でも、やっぱりあたしはまどかが危なかったら、庇っちゃうんだよ。もう本能レベルで」
「そんな…」
「だからさ…まどかが危なくならなければ、あたしも危ない事しなくていいんだよね」
「…………えっ…?」
「一緒に考えよ、まどかが危なくならずに戦える方法。あたし達まだ魔法少女としては新米だし、上手くいかないかもしれないけど…」
「さやかちゃん…」
「ねっ?」
「……うん!」

さやかちゃんの提案に涙を止め、笑顔で頷くまどかちゃん。
それを見てさやかちゃんは自分のとった方法は間違っていなかったのだと安堵の笑みを浮かべるのでした…


次回予告
―鹿目さんと美樹さん、ずいぶん自信がありそうね…
いいわ、どんなものか見せてちょうだい…あなた達の絆の力を

次回【本気で言ってるの、あなた達…】

とりあえず以上です!
後編はいずれ投下させていただきますので…

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最終更新:2011年08月18日 18:05
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