724 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/03/14(木) 01:54:03.01 ID:MJ+ay6iX0 [2/4]
ナチュラルに恋はいいよね。
ちょっとナーバスなさやかちゃん。今回も思いつきでかいただけだからテンポ悪いです。
↓
「むに…。さやかちゃん、大好き…」スピスピ
「まどか…」ナデナデ
幸せそうなまどかの寝顔を見て、一抹の不安が頭をよぎった。
~~
真夜中。
あたしは鹿目家のベランダで空をぼんやり眺めていた。
外は寒く、ブランケットを羽織りホットココアが入ったコップを握り続けていても、
身体から熱がどんどん失われていく。
あたしはため息をつく。
あたしはまどかといつまで一緒にいられるのだろうか…。
いつまでまどかはあの無邪気な笑顔をあたしに向けてくれるのだろうか。
高校は?大学は?その後は?
今のあたしにはまどかが側いないなんて考えられないし、考えたくもない。
コップに口をつける。
長い時間握っていたせいか、ココアはすっかりぬるくなってしまっていた。
はぁ。
お願い、まどか。ずっとあたしの側に居て…!
725 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/03/14(木) 01:56:13.12 ID:MJ+ay6iX0 [3/4]
~~
「あ、さやかちゃん。こんなところにいた!」
背後から物音がして振り返ってみると、まどかがベランダに出てくるところだった。
「ひどいよ、さやかちゃん。せっかくのお泊りで一緒に寝てたのに、途中でいなくなっちゃうなんて」
「あはは。ごめんまどか」
パジャマ姿のまどかが、あたしの横にパタパタと駆け寄ってくる。
「寒いね。ココア一口もらってもいい?」
「いいけどもう冷めちゃったよ。まどかも一緒に入りなよ」
あたしがブランケットを広げると、まどかがさっと中に入ってきてあたしにぴったりしがみついてきた。
「まどかあったかーい♪湯たんぽみたい!」
「えへへぇ。さやかちゃんが冷えちゃってるんだよ」
違うよ、まどか。
確かにそれもあるけど、まどかがくっついた途端、全身がポカポカしてとっても幸せな気分になったのだから。
まどかは、あたしに抱きついたまま、じーっとあたしを見上げて訊いてくる。
「さっきため息ついてたけど、どうしたの?」
あちゃー、聞かれてたか…。
黙ってようかとも思ったけど、まどかはまどかでなかなか鋭いところがある。
それに、こうやってすぐ目の前で見つめられると、素直に白状してしまってもいいような気がしてしまう。
「えーとね。まどかはいつまであたしの側にいてくれるのかな…ってね。」
口に出してしまうと、すっきりした反面、急に恥ずかしくなってくる。
「…あはは、笑っちゃうよね。…なんでもない。忘れて///」
「さやかちゃん…」
まどかが目をまん丸にしてじっとこっちを見つめてくるものだから、あたしはさらに恥ずかしくなってしまう。
…お願い、まどか。早く何か言ってよ!!
「あの…ね。…実はわたしもなの」
しばらくして、まどかが口を開いた。
「え?」
「わたしもね、たまに心配になっちゃうの。さやかちゃんがいつまでわたしと一緒にいてくれるのかな…って」
え?まどかもなの?
「さっき目を覚ました時も、さやかちゃんが横にいなくなってて不安になっちゃった…」
「う、…ごめんなさい」
あたしが謝ると、まどかは今度はとびきりの笑顔を向けてくる。
「でも、嬉しい!さやかちゃんが同じ事を考えてたなんて…」
まどかがあたしにぎゅっと抱きついて、甘えた声で続ける。
「わたしはさやかちゃんの側にずっと一緒にいたいなーって」
もはやさっきまでの不安はなくなっていた。
「あたしもまどかとずっと、ずーっと、ずーーっと、一緒にいたい!」
あたしもまどかをぎゅっと抱き返して応える。
―まどか、とってもあったかい。
あたしは今とっても幸せなんだ。
この幸せを、そうやすやすと手放してやるものか!
726 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/03/14(木) 01:58:44.66 ID:MJ+ay6iX0 [4/4]
~~
「やれやれ。熱々じゃないか」
へ?
リビングがぱっと明るくなって、あたし達はまどかのパパとママにずっと見られていたことがわかった。
「…///」
あたしは一種で顔が真っ赤になったし、まどかもモジモジしてあたしの後ろに回りこむ。
「二人ともずっと一緒にいたいってのがわかってよかったけど、子供が起きていていい時間じゃないぞー」
「ミルクを温めるよ。二人とも、それを飲んだらベッドにお入り」
二人ともニヤニヤしている。
「…えーと、…さやかちゃん、行こ…///」
「…あ、…そうだね///」
まどかがあたしの手を握ってくるので、あたしもぎゅっと握り返す。
今日はこの手を絶対に離してあげないんだからね。
あたしはそう思いながら、まどかと手を繋いだままリビングへ戻った。
fin
最終更新:2013年04月18日 06:23