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689 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/01/14(月) 07:24:22.27 ID:Qqjl67+X0 [1/3]
さやか「まどか、お疲れ様。」

今日はマラソン大会、先にゴールしていたさやかちゃんが、今しがたゴールした私に声をかけます

まどか「ハァ・・・ハァ・・・あ、さや・・・ハァ・・・ハァ」
さやか「無理にしゃべんなくていいよ。ほらちゃんと息整えて、あ、すぐに止まっちゃ駄目だよ。」

さやかちゃんは私の背中を摩ってくれます。しばらくそのまま歩き続け、息を整えてから私はさやかちゃんに話しかけます

まどか「フゥ・・・ありがとう、さやかちゃん」
さやか「がんばったねーまどか、去年より5番も順位あがったじゃない。あ、汗拭いてあげるね」

さやかちゃんはタオルを取り出し、私の頭や顔を拭いてくれます。タオル越しにさやかちゃんの
やさしい指使いが伝わってきて、なんだかとても心地いいです。

さやか「いやぁ上気したまどかはちょっと色っぽいねー、・・・首周り拭くから顎上げて」
まどか「い、色っぽいなんてそんな・・・さ、さやかちゃん、そこくすぐったいよ」
さやか「ちょっと我慢して・・・はい終わり、汗まみれじゃせっかくの可愛いまどかの顔が台無しだもんねぇ」
まどか「ありがとうさやかちゃん」
さやか「あ、のど乾いてない?お茶、配ってたから取ってきてあげるよ」

さやかちゃんはその場から立ち上がると片足を少し引きずるようにして歩いていきます。

まどか「さやかちゃん。足、怪我したの?」
さやか「え?いやちょっと転んじゃってね。まぁ傷口は洗ったし、まどかがゴールするとこ見たかったしさ」

さやかちゃんが振り返り、そこで私は気づきます。さやかちゃんの膝に500円玉を一回り大きくしたような赤い擦り傷ができています

まどか「保健室行こう?傷はちゃんと処置しないと化膿しちゃうし、痕だってのこっちゃうよ」
さやか「ええ?大袈裟だよまどかは。それより・・・」
まどか「いいから!ちょっとこっちついてきて!」

私はさやかちゃんの腕を引っ張り、保健室まで強引に連れ込みます。さやかちゃんは少し驚いたような顔で私についてきます。

まどか「先生!・・・は、いないのかな。さやかちゃん。ベッドに座っててね」
さやか「はいはい・・・」

私は消毒液や、ガーゼ、包帯を持ってさやかちゃんの前に座ります

さやか「よく場所覚えてるねー」
まどか「私、保険委員だからね」
さやか「そういえばそうだったわね。・・・にしても包帯とか大袈裟だって。こんなの舐めときゃ治るわよ。」
まどか「だめだよ、そんな適当じゃ、本当に痕残っちゃうよ。ちょっと痛いかもしれないけど我慢してね。」

690 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/01/14(月) 07:25:16.74 ID:Qqjl67+X0 [2/3]
まどかは消毒液をガーゼにしみこませ、傷口を優しく手当するまどか。微かな痛みはあるが、妙に手馴れた手つきのためか、むしろ気持ちいいくらいだ。

まどか「痛くない?」
さやか「ん・・・大丈夫」

まどかは傷口を一通り消毒し終えると、今度はガーゼを傷口に当て、その上から手馴れた様子で包帯を巻いていく。

まどか「はい、終わったよ。ガーゼは帰ったらちゃんと取り替えないと駄目だよ?」
さやか「おお、さすが保険委員だわ。あんたにこんな特技あったんだね」
まどか「これはね、保険委員だからとかじゃなくってさやかちゃんのために覚えたんだよ?」
さやか「あ、あたしの・・・ため?」
まどか「うん。小学生のころのさやかちゃん、男の子とよく遊んでて、怪我ばっかりしてたでしょ?だから大きな怪我したときに
    手当ができるようにって、練習とか勉強したんだよ。まあさやかちゃん、大きな怪我なんてしたこと無かったから、結局使わなかったけどね」
さやか「そ、そうだったんだ?」
まどか「あ、あのね・・・私、なにかさやかちゃんのためにして上げられることはないかって、いつも考えてて、それで・・・」

まどかは少し恥ずかしそうに顔を赤らめ、うつむきながらそんなことを言う。あたしはあたしでさっきよりも顔が熱くなっているのを感じる
あ、やばいこれ顔かなり赤くなってんじゃない?

さやか「さすがはあたしの嫁!こんなにもあたしのことを思ってくれるなんて!」

と、いつもの調子で、あたしはまどかに抱きつく。こうしてしまえば顔が赤くなっていることなどまどかにはばれないだろう、と思っての行動だ
だが、急に抱き疲れたまどかが後ろに倒れこみそうにバランスを崩す。とっさにあたしのほうにまどかを引き寄せるが、逆にあたしのほうもバランスを崩してしまい
一緒に後ろのベッドに倒れこんでしまう。

まどか「ひゃあ!」
さやか「うわあっ・・・ごめんまどか、大丈夫?」
まどか「うん、大丈夫、さやかちゃんがクッションになったから・・・」
さやか「そっかよかったー」
まどか「・・・そ、それよりさやかちゃんそろそろ離して」
さやK「い、いやそれは駄目」

まだ顔の赤みが引いていない・・・と思う。だってまだ顔熱いし。こんな顔まどかに見せられるか!

まどか「ええ?なんで?こんなところ誰かに見られたら誤解されちゃうよ」
さやか「い、いいから!もうちょっとこのままで!すぐ治るから!」

結局あたしの顔の熱さが引くまで、15分ほど、ベッドの上でまどかと抱き合っていた。・・・仁美に見られて在らぬ誤解を受けたのは言うまでもないだろう

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最終更新:2013年10月23日 07:51
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