63-393

393 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/07/08(月) 02:16:26.48 ID:TwXFFmL00 [2/4]
まど界の夜。山の頂にて―。

まどか「わー星がいっぱい出てるね」
さやか「やっぱここまで来て正解だったわ。うちから見える数とぜんぜん違うよ!」
まどか「きれい…。お星様が降ってくるみたいだよー…」
満天の星の中に立って、それぞれに感嘆の声を漏らす二人。

さやか「さぁ、まどか。この星空の下であたしたちがやることは…?」
まどか「ふぇ?…えーと、…キス?」
さやか「ぶぶっ!?///」

さやか「…えーと、あたしは一緒に星座探しでもやろうかなって思ってたんだけどナー」
さやかがまどかの頬を軽くつつくと、まどかは顔を真っ赤にしてうつむく。
まどか「はぅ…///そ、そうだよねっ」
さやか「…」

二人はやわらかそうな草の上に腰を下ろして夜空を見上げる。
さやか(ごめんね、まどか。本当はあたしもまどかとキスしたかったけど、
    あまりにも突然の提案だったから、恥ずかしくなってついごまかしちゃったよ…)ハァ
まどか「…?」

さやか「あ、まどか座見ーっけ!」
さやかは天頂付近にあるひときわ明るく輝く星の並びを元気よく指差して言う。
まどか座(多くの人は女神座と呼んでいる)―。
夜空に大きく手を広げ、まるですべてを受け止めるかのように優しく佇んでいる。

まどか「あ、さやかちゃん座もみーつけた♪」
まどかはまどか座の横を指差して笑顔になる。
さやか座―。
こちらは想像力を豊かにしないとさやかには見えないが、まるでまどか座を守るかのように広がっている。
まど界の住人によってまどか座が作られたかと思えば、いつの間にかさやか座もできていた。
一説にはエリーがまどか座の側にある星の集まりを見て、
「まどか座の隣にあるんだからさしずめあれはさやか座ね」と言ったのが始まりらしい。

まどか「なんかわたし達が星座になってるって不思議な気分だね~」
さやか「あはは。言われてみれば。…少し恥ずかしいわ///」
まどか「うん///…でも、なんだかうれしいよぉ」
さやか「なんで?」
まどか「…だって、星座になってもさやかちゃんはわたしの隣にいてくれるんだもの…///」
そう言うと、まどかはさやかにそっと身体を寄せる。
さやか「…あはは///…あたしも星座になってもあんたの隣で嬉しいよ」ギュ
まどか「…えへへ///」ギュー

394 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/07/08(月) 02:17:47.19 ID:TwXFFmL00 [3/4]
さやか「さぁ一通り星座めぐりが終わったけど、次はどうする?」
まどか「えーと…///」
さやか(もし次にまどかがキスと言ってきたら、今度はごまかさずにしっかり受け入れるからね…)グ

まどか「え、えーと…。あ♪…一緒に流れ星探そ!」
さやか「…」
まどか「…あれ?」
さやか(キスじゃないんだ…)ショボン
まどか「さやかちゃん…?」
さやか「ううん、ゴメンナンデモナイヨ。よーし!こうなったらどっちが先に見つけられるか競争しようか♪」
まどか「うん♪」
さやか「あ、魔法で流れ星を作るのなしだからね」ウリウリ
まどか「もぅ、わかってるよー」ウェヒヒ

さやか「ところでまどかは何を願うつもりなの?」
まどか「ふぇ?」
さやか「だって何かお願いしたいことがあって流れ星を探すんでしょ?」
さやかがそう言うと、まどかは腕を組んで考え込む。

まどか「う~ん。わたしはたださやかちゃんと一緒に流れ星を探したいなって思っただけで…」
さやか「願い事、ないの?」

まどか「えーとねっ。…だって…」
まどかはそっとさやかの肩に頬を乗せて続ける。
まどか「わたしは今こうしてさやかちゃんの側にずーっと居られるんだよ。
    一緒に料理を作ったり一緒に寝たり、こうやって一緒に流れ星を待ったり…」

まどか「…だからね、わたしは本当に幸せ者なんだよ。
    これ以上の幸せを望んだら罰が当たっちゃうんじゃないかって本気で思うほどに…///」ギュ
さやか「っ…///」
まどかの体温が直に伝わってきて、さやかはより一層ドキドキする。

まどか「あ、でもわたしも一応神様だもんね。みんなが幸せに暮らせますようにってお願いしとかないと…」
急にきりっとした表情をするまどかに、さやかは自然と笑顔になる。
さやか「まどかがみんなの幸せを願うんだったら、あたしはあたしとまどかの幸せを願っちゃいますよ~♪
    ずっと一緒に幸せで居られますように…ってね♪」
ウインクして言うさやかに、まどかも飛びっきりの笑顔を向ける。

まどか「さやかちゃん…えへへ///」
まどかの唇がさやかに近づいて―。
まどか「大好きだよ…♪///」
…ちゅ。
さやか「…!!///」

さやか「…うん…///あたしもだよ…///」
…ちゅ。

395 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/07/08(月) 02:18:38.95 ID:TwXFFmL00 [4/4]
~~~~
さやか「あのさ…、さっきまどかが最初にキスしてきた時ね、流れ星流れた!」
まどか「え~わたし見逃しちゃったよぉ…。お願い事できた?」
さやか「あはは///まどかとのキスに意識が行っちゃって、全然それどころじゃなかったって」
まどか「もぅ」
さやか「というわけで、今夜はまどかとここでずっと流れ星を探しちゃうよ~♪…いい?」
さやかの手がまどかの手に触れると、まどかはその手をギュっと握る。
まどか「ウェヒヒ、もちろんだよ♪一緒にたくさん見つけようね♪」

おしまい

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最終更新:2013年10月24日 20:56
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