101 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/09/23(月) 11:58:57.52 ID:88calbDN0 [1/5]
寝ないで一日中イチャイチャしてたらいいと思います
4分割で…
『バスにて』
――
すっかり暑さの和らいだある秋の日。
まどかとさやかは海辺の水族館へ向かっていた。
さ「まどかーバスがもう来てるよ!急いで急いで!」
ま「あ~ん待ってよ、さやかちゃん!」
二人はバスの出発時刻ぎりぎりにバスに滑り込む。
さ「中は結構すいてるみたいだね。どこ座ろっか?」
ま「う~ん、一番後ろにしよっ!…後ろの窓から景色も見えるし♪」
さ「りょーかい♪じゃあ一番後ろの席へLet's Go~!」
二人が席に座ったのを見届けると、運転手はバスを発進させる。
ブロロー。
ま「あ、さやかちゃん飴舐める?」
さ「サンキュー。あ~ん♪」
パクッ、ペロペロ。
さ「わ!まどか見てよ見てよ♪
畑に赤とんぼがいっぱい飛んでるよ!」
座ったまま身体をひねり、後ろの窓を指差して言う。
ま「うー見えない…」
まどかもさやかと同じ姿勢で外を見ようとするが、
背の低いまどかにはその姿勢のままではぎりぎり見えない高さだった。
さ「もーしょうがないなぁ♪あたしの膝に乗っていいよ」
ま「え?…わわわっ」
さやかの「乗っていいよ」は「乗せるよ」の意味だった。
ま「わーホントだー♪すごく沢山いるー!」
さ「でしょでしょー♪秋を感じちゃいますねー……おっ!」
膝の上でまどかが後ろを振り返った姿勢で外を見ていたものだから、
さやかの目の前にはちょうどまどかの胸があった。
102 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/09/23(月) 12:01:20.09 ID:88calbDN0 [2/5]
さ「ははーさてはまどかさんはあたしに揉んで欲しいのですなー」ニヤーッ
ま「…ふぇ?」
さ「…あはは~♪」
モミモミ、コチョコチョコチョ。
さやかは、まどかを抱え込んで胸を揉んだりくすぐったりし始める。
ま「うぇひ~。も~さやかちゃんやめてよ~」
まどかは膝の上でじたばたと抵抗を試みるが、
この体勢ではさやかから逃げることは出来ない。
ま「うぇひ~☆」
さ「口ではそう言いつつも、顔は『もっと』と要求してるのだー」コチョコチョ
ま「ウェヒ、ウェヒヒ…♪」
ま「もーさやかちゃんばっかり~…こうなったらわたしも…だよ!」
攻めの手が緩くなった隙をついて、まどかは抱きついて脇をくすぐりだす。
さ「…ちょっこらっ。…あはは。くすぐったいってばー」
ま「えへへ。反撃だよー♪」
さ「あは、あはは。…ぐぬぬ、かくなるうえは倍返しなのだー」
コチョコチョコチョ、コチョコチョコチョ。
キャッキャウェヒヒ♪
運転手「あー後ろの席のお客様、運転中は危ないので程ほどにして下さい」
マイク越しの中年男性のしゃがれた声が、車内に響く。
男の子「ねーママ!…あーいうのが恋人っていうの?お姉さん同士だけど」
一つ前の席に座っていた幼稚園ぐらいの男の子が二人を指差す。
ま&さ「え?」
気が付くと、乗客のほとんどが楽しそうに二人のやりとりを眺めていた。
ま&さ「あぅ…///」
急に恥ずかしくなった二人は、お互い顔を背けて無言になった。
103 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/09/23(月) 12:03:37.70 ID:88calbDN0 [3/5]
~~~
ブロロロ、ガタガタ。
バスが山道にさしかかり、車体が大きく揺れ始める。
この山々を抜ければ、やがて海が見えてくるはずだ。
さ「でもさ、別に恋人に見られてもいいよね、…あたしたち///」
しばらく黙っていたさやかが、ようやく口を開く。
さ「…ってどうしたの、まどか!?」
ま「うぅ…」
しばらくぶりに顔を見ると、まどかは気分が悪そうにうつむいていた。
ま「何でもない…よ…」
さ「そんなわけないでしょ。正直に言って!!」
ま「…うん。ちょっと乗り物酔いしちゃったみたい…吐き気がするの…」
さ「えっ!?…まどか大丈夫?」
ま「うぅ…」
さやかはリュックサックをあさり、ビニール袋をまどかに手渡す。
そして自分の胸にまどかを優しく寄せて、背中をゆっくりさすり始める。
さ「もう少しで到着するから頑張れー」サスサス
ま「うん…」
バスが長いトンネルに入る。
さ「…」
さ「……」
さ「あの、すみません!…バスから降ろして貰ってもいいですか?」
ま「さやかちゃん大丈夫…だから…」
さ「無理しない無理しない!」
運転手「ん、どうしたの?」
さ「あの、連れが乗り物酔いしちゃったみたいで…」
104 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/09/23(月) 12:07:49.32 ID:88calbDN0 [4/5]
~~~
トンネルを抜けたところで、二人はバスから降りた。
これまでの木々やトンネルが終り、視界には一面の海が広がっている。
ま「さやかちゃんゴメンね…」
さ「いいって。それより気分は?」サスサス
ま「うん…バスから降りたらすっかり良くなっちゃった」
さ「そっか…よかった…」
ま「ほんとにゴメンね…」
さ「もーいいって言ってるでしょ」でこピン
ま「うん…」
さ「でもまどかが酔うのあんまり見たことないかも」
ま「わたし結構弱いよ。普段はさやかちゃんと楽しくおしゃべりしたり
くすぐられたりしてるから、あんまり酔わないんだけど…」
さ「あは…つまりあたしがおしゃべりしたりくすぐったりするのを
やめたせいで乗り物酔いしたと言いたい訳だー」
ま「そだよ~♪」
まどかがすっかり元気になったのを見て、再びでこピンをくらわす。
今度はさっきより少しばかり強め。
さ「ところで、まどか見てよ!すっごく綺麗だよ~!」
二人の前には澄み渡った秋空。
濃い青の海にはカモメがぽつぽつ浮かび、静かな波の音が聞こえてくる。
背後には山の緑が広がり、アキアカネの群れが飛びかっていた。
ま「わぁ♪」
さ「こんな景色が見れたのは、まどかのおかげだね」ギュ
ま「うぇひひ。そうだよ♪」ニッ
さ「いや~、やっぱりバスの中で
あんたをくすぐらなかったあたしのおかげだわー」
ま「うぇひ☆」
さ「それじゃ行こっか…」
ま「…うっ。結構距離ありそうだね…」
さ「何を言いますかー。あんたが途中で酔っちゃうせいでしょー♪」ニッ
ま「違うよー。さやかちゃんが途中でくすぐるのをやめたせいだよ~♪」
あはは♪うぇひひ♪
しばらく笑いあった後
さやかが手を伸ばすと、まどかがそのその手をぎゅっと握る。
ま&さ「いざ歩こう!」 (――以上です失礼しました)
最終更新:2013年10月24日 21:23