217 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/01/20(日) 09:47:44.41 ID:4hR60za10 [2/5]
小説版の出会いで、さやかちゃんがもし黒いランドセルを背負っていたら、というお話です。まどっちがさやかちゃんを男の子扱いしてますがちゃんと女の子です
黒いランドセル
それは、私が小学5年生のときの話です。ある日、登校中に道路で転んでしまいました。運悪くランドセルがちゃんとしまっていなくて
中身が道路に放り出されてしまい、私自身も膝をすりむいてしまいました膝が痛くて、どうしていいかわからなくなって、私は呆然としてしまいます。そのとき、
「大丈夫?」
手を差し出してくれた子がいました。その子は、短い青髪に、半袖半ズボン、という格好で、その子が
男の子か女の子か、咄嗟にはわかりませんでしたが、『黒いランドセル』を背負っているのを見て
『男の子だ』ということにやっと気がつきます。その子は、呆然とする私をよそに、ちらばってしまった教科書
やノート、お弁当を拾い上げ、ポケットからハンカチを出してそれを丁寧に拭き、ランドセルに戻してくれます
男の子?「教科書もノートもちょっとよごれちゃったけど大丈夫、お弁当も布巾はよごれちゃったけど、あらえばおちるし、ちゃんと食べられるよ」
まどか「あ・・・」
男の子?「大丈夫?どこか痛む?」
まどか「だ、大丈夫・・・です。あ・・・ありがとう。あ、・・・あの、私、鹿目まどかって・・・」
男の子?「しってるよ。つか同じクラスなんだけど。美樹さやか。よろしくね。」
まどか「美樹さやか・・・ちゃん?」
男の子だと思っていたのに、女の子みたいな名前だな、と私は思ったため、思わずそう呼んでしまいました。しかし、そのときママが言っていたことを思い出します
洵子『いいかいまどか、これから新しい学校に通うことになるわけだけど、最近は珍しい名前や、女の子か男の子かわからない名前の子もいるんだ。
そういう子の名前を馬鹿にしちゃいけないよ。本人はとても気にしているかもしれないからね。』
と、そのため、女の子みたいな名前だな、という考えをぐっと心の奥底に押し込みます。
さやか「さやかでいいよ・・・どうしたの?ボーっとして。って、顔赤いけど大丈夫?熱あるの?」
そういうといきなり自分のおでこにくっつけます。男の子にこんなに顔を近づけられることは初めてだったし、
なによりその顔がとてもきれいだったので、私は固まってしまいました
さやか「・・・んんー大丈夫そうかな。でもさっきよりも赤くなってるし、一応保健室に寄ろうか?じゃ、行こう」
そういって、再び手を差し出してくれたので、手を私は握り返しました。そのとき私は気がづきます。
心臓の音がいつもよりも早くなっていることに。ですが。私には原因がわかりませんでした
それからさやかちゃんは、休み時間の時は話しかけてくれるし、お昼ご飯の時は一緒にご飯を食べてくれるようになり、
私たちはあっという間に仲良くなりました。さやかちゃんは、いつも、休み時間は他の男の子と遊ぶのが普通だったようでしたが、
その半分を私とのお話に費やしてくれるようになったようで、私はさやかちゃんに申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
そのため、一度だけ聞いたことがあります
まどか「ねぇ、さやかちゃん。何で私なんかと一緒にいてくれるの?」
さやか「ん?どうしたの急に」
まどか「だって、さやかちゃん、いつも男の子たちとお外で遊んでるよね・・・男の子たちとスポーツしてるほうが楽しいんじゃないかなって・・・」
さやか「そんなことないって!スポーツも好きだけど、まどかとお話しするのも大好きだよ?」
―トクントクントクン―と、そのセリフを聞いた私の胸がさやかちゃんと出会ったときと同じように、高鳴り続けます
まどか「あ、あああ、あのねさやかちゃん!わ、私も・・・・私も・・・その・・・だ、だい・・・大好き・・・だよ」
私は恥ずかしさや嬉しさで混乱してしまい、やっとのことでセリフを搾り出します
さやか「本当?やった、両想いだね!」
と、さやかちゃんは私を抱きしめ、頭をなでなでしてくれます。私はさらに混乱してしまい、
私たちが注目されていることに全く気がつきませんでした。
218 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/01/20(日) 09:48:23.53 ID:4hR60za10 [3/5]
それからというもの、さやかちゃんとお話しするたびに、決まって私の胸は高鳴るようになってしまいました。
また、他の子達と楽しそうに遊んでいるさやかちゃんの姿を見ると、私はなんだか胸が苦しくなるような気がして
そのどちらも私にとっては初めての感覚で、それが何を意味しているのか、全くわかっていませんでした。
ただ、さやかちゃんと一緒にいたい、という気持ちだけが日に日に大きくなっていきました
洵子「なあまどか。最近何か悩み事でもあるんじゃないか?」
まどか「え?」
洵子「なにかぼーっとしていることも多いし、時々何も無いのに苦しそうな表情を浮かべたりしてるじゃないか」
まどか「ううん・・・悩み事・・・っていうか、わからないことが少しだけあるの」
最近仲のいい男の子の友達ができたこと、その子と一緒にいるとなんだか胸がどきどきすること
その子がほかの子と一緒にいるのを見ると、なんだか胸が苦しくなるような気がすること・・・
どちらもはじめてのことなので、何が原因なのか全くわからないこと・・・すべてママに打ち明けます
洵子「なるほどねぇ」
まどか「ママには、私が何でこんな気持ちになるのか、わかるの?」
洵子「うーんそうだなぁ・・・それが恋って奴だ」
まどか「恋?」
洵子「そうさ、大好きな子と一緒に居たい、大好きな子を自分だけのものにしたいって思っちまうもんなんだよ、
恋するとね。決して悪いことじゃないさ。」
そっかぁ・・・私、さやかちゃんに恋しちゃったんだ・・・。聞いたことはあったけど、これが恋だなんて思っても無かったなぁ・・・
洵子「しかし打ちの娘をたぶらかすとはいい度胸じゃないか・・・」
まどか「ママ?」
洵子「おっとなんでもないよ・・・そうだね、もしよかったら、その子を一度うちに連れてこないか?」
まどか「え・・・ええ!?だめだよ私恥ずかしくてそんなことできないよ!」
洵子「理由はそうだねぇ、いつもお世話になっている友達に家の両親がお礼参・・・もといお礼したいって言ってた、とでも言っておけばいいよ」
まどか「で、でもでも・・・」
洵子「その子だってまどかのこと大好きだって言ってくれたんだろ?なら大丈夫さ。まどかはもう少し自信を持ったほうがいい」
結局押し切られるような形で、さやかちゃんをお家の夕飯に招待することになってしまいました
さやか「うんいいよ!」
私がさやかちゃんにそのことをお話しすると、さやかちゃんは2つ返事でOKしてくれました。
さやか「えーっと、明日の夕飯だね・・・あ、そうだもしよかったらさ、夕飯だけじゃなくってお泊りもしていいかな?」
まどか「!?」
さやか「明日うちの両親帰ってこなくってさぁ、一人でいるのも寂しいし、あさって学校おやすみだし・・・ねぇいいでしょ?」
まどか「で、でででもマ、マママとぱ、パパが言いいいいいっていうかわからないし私だけじゃ決められないかなって!」
さやか「うん、わかってるよ。いやー、まどかとお泊りかぁ、楽しみだなぁ!一緒にお風呂入ったり、一緒に寝たりしようねー」
まどか「い、一緒に!?さ、さやかちゃんのエッチ!」
さやか「えー?駄目?」
まどか「駄目っていうか・・・ソノマダココロノジュンビガデキテナイッテイウカソノ・・・」
知久「どうしたんだいママ?頭抱えて」
洵子「いや・・・この前のまどかが男を連れてくるって話があったろ?相手方の親から電話があったんだ・・・」
知久「へぇ、なんだって?」
洵子「うちの『娘』をよろしくお願いします。だってさ・・・」
続くかもしれない
最終更新:2013年10月28日 07:34