5 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/11/09(土) 01:14:07.76 ID:UQLFde1N0 [1/36]
本編終了後こんなのがあったら良かったかなって思って投下させていただきます。
[女神はいつもそこに居る]
『もう少し左だよ。うん、そこ!一緒に狙うよ!』
「了解まどか……はああああっ!!」
仲間を援護する為に、彼女の剣は隣街のビルから発射され正確に的を射抜いていた。
美樹さやかの片手には青い薔薇の飾られた弓が、的となった魔獣の跡には青と金で飾られた剣が残る。
時には多くの魔獣を相手にする為、背後に円環世界都へと繋がる扉が現れた事もあった。
扉の中から現れた空間には見渡す限り、魔法少女達の所持する武器の原点が並んでいる。
「(これがまどかの円環の力…! 武器1つ1つにみんなの願いを感じる…。)」
『さやかちゃんならわたしと一緒に操れるよ。みんなを同時に認識してみて。』
背後からポンを肩に手を乗せた金眼の女神は"表"に出る。
その瞬間二人の意識が重なってさやかの眼が黄金に染まった。
魔法少女の願いの原点である数々の武器は、女神を通じてさやかによって実体化されたもの。
その無数の武器は雨あられと投擲・射撃され、魔獣達を一網打尽に仕留めてゆく。
「(来るっ…これがまどかの魔力っ…!!)」
『さやかちゃんの意思でしっかり制御して!さやかちゃんなら絶対大丈夫だから!』
「スクワルタ―――トーレッ!!」
二人の意識が直結された状態の時、やはりさやかの瞳は金色に輝き背中には翼が現出する。
さやかが剣に魔力を注ぎ込み一刀の元に振り抜けば、光の柱がその場を蹂躙しあらゆる敵を光の粒と変える力。
このように魂と意識を共有出来るのは幼い頃からの絆が成せる業であろう。
それと同時に女神が信頼するからこそ、彼女にこの力に振るう役目を負わせたのだ。
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6 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/11/09(土) 01:14:52.92 ID:UQLFde1N0 [2/36]
マミさん「美樹さん最近一段と腕を上げたわね。もう一人前…いえ、むしろ私達より頼りになるくらいかも。」
あんこちゃん「カリバーとかブロークンファンタズムとかゲートオブバビロンみたいなのまで編み出すし、もうアイツ一人でいいんじゃないかな。」
ほむらちゃん「一人でなんて駄目よ、きっと後悔する。ただ最近独り言が多いのと、時々眼が金色になるのが気掛かりだけど…。」
―さやかちゃん丘でお昼寝中―
「ん~いい天気! 巨大な魔獣も倒したしのんびりだねぇ~。」
『さやかちゃ~ん♪』フワッ
「(ん?どうしたのまどか?)」
『あれれ? 誰も居ない場所選んで出て来たんだけど、さやかちゃん口に出して話さないんだね?』
「(もう心の中でまどかと会話するのも慣れたよ。でもやっぱ二人だけの場所で話す方が気軽かなー。)」
『わたしとさやかちゃんは一心同体だもんね♪ …でもさやかちゃんは寂しくない? わたしとこうして心の中でしかお話できないし…。』
「(あたしとしちゃぁまどかが何処にも行かずにあたしの中に居てくれる事が何より嬉しいけどね。)」
「(まどかってば神様になっちゃたんでしょ? それにまどかはあたしの守護神だし、神様の力で無敵なんてさやかちゃん幸せ過ぎですよーっと♪)」
『違うよ、その力は誰のものでもないさやかちゃんが振るうべき力だよ。さやかちゃんなら力を正しく使えるって考えたから、わたしはこうして大好きなさやかちゃんの魂と同化したの。』
「(正直あたしが本物の正義のヒーローなんてちょっと荷が思い気もするけどね。でもまどかと一緒なら大丈夫な気がする。)」
『さやかちゃんなら絶対大丈夫だよ!女神のわたしが保証するんだから♪ う言えばさやかちゃん、3年生になってまた美人になったよね…。』
(パァァァ…)
「あれっ!?(手が動かない…!)」
『ほら、お胸だってまた大きくなったでしょ? さやかちゃんの身体も大好きだよ~♪』サワサワ
「こ、こらぁっ!勝手に出て来てあたしの身体動かすなぁ! しかも感覚あたしに残したままかぁー!」
『あれぇ?さやかちゃん口に出しちゃってるよー~。さやかちゃんってこの辺りが好きなんだよね♪』ムニムニ
「ひゃぅっ!///(こんのエロ神様めぇ~! 暫くあんたのお気に入りの白熊シュークリーム食べてやらないんだから!)」
『わわわ!それは酷いよさやかちゃ~ん! さやかちゃんと一緒に食べなきゃ美味しさ半減だよぉ…。』
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―魔獣退治終了後―
あんこちゃん「前々から訊きたかったんだけどさ、お前何でそんな急に吹っ切れた訳?」
さやかちゃん「うーん…改めて自分にとって"一番大切なもの"を見付けたかな。」
さやかちゃん「その大切なものはいつもあたしの中にあって一緒に戦い続けられる。これ以上に幸せな事ってないでしょ?」ニコ
あんこちゃん「ああん?もっとよく理解るように説明しろよ~。」
マミさん「美樹さんは常に誰かと一緒に戦ってるような気がするわ。違うかしら?」
さやかちゃん「さっすがマミさん!鋭いっすね~。1人じゃない奴は強いんですよ。あたし達だって今こうして仲間で居るから強いんじゃないですか。」
マミさん「…上手く言い包められた気がするわ…。」
ほむらちゃん「ねえさやか、もしかして貴女の中にはま…」
さやかちゃん「ほむら、そのリボン大切にしてあげてね。」
ほむらちゃん「えっ!? ええ…そうね……。」
さやかちゃん「それじゃ、今日はお疲れー。また明日学校でね~。」
夕日を背にさやかがくるりと踵を返すと、その背中には美しい銀色の欠片が舞ったような気がした。
あんこちゃん「なあ!今の見たよな!? 白い羽根みたいなのがパァッって!」
マミさん「ええ、一瞬だけど見たわ。美樹さんってまるで天使…。」
ほむらちゃん「(良かった…やっぱり貴女は愛する人と共にこの世界に居るのね。見てて。私も精一杯生き抜いてみせるから。)」
[女神はいつもそこに居る]
おしまい。
最終更新:2013年11月11日 22:50