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913 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/07/15(月) 06:19:22.65 ID:dQJJ4/PR0 [1/2]
犬まどっち

まどか「犬が飼いたい?」
さやか「そ、昔ウチで飼ってたじゃん?なんか思い出しちゃってさー。なんつーか癒しが欲しいわけよ
    飼い主に従順だし、寂しい時には黙って一緒にいてくれるし、無邪気にじゃれてくる姿とか
    すっごいかわいいのよ」

ある日、さやかちゃんがそんなことを言い出しました。ちなみに私たちは今大学生で、ルームシェアでをしていて
二人でアパートを借りて住んでいます

まどか「でも・・・このアパート、ペット禁止だったよね」
さやか「・・・そう、なのよねぇ。吼えるから、隠して飼うわけにもいかないし」
まどか「ペットOKのとこ、探して引っ越す?」
さやか「引越し費用とか・・・出せる?」
まどか「・・・無理」
さやか「だよねぇ・・・やっぱりだめかぁ・・・」

はぁ・・・と、さやかちゃんはため息をつきます。とても落胆している様子でした。
そんなさやかちゃんの横顔をみると、私の中には何とかしてあげたい、という気持ちがわいてくるのでした

さやか「わがまま言っちゃってごめんねまどか。・・・あ、そういえばあたし今日1時限目とってたんだ
   もう行かなきゃ!」
まどか「あ、私ももう出なきゃ。一緒に行こっ!」

幸い、私の今日の授業は、午後の早い時間で終わります。さやかちゃんが来るまでに、なにか
代わりになるものでも買ってこよう、と決心するのでした。・・・でも何がいいかなぁ
犬のヌイグルミ・・・とか?うーん、さやかちゃんってそういうの好きだけど、流石に
子供っぽすぎるかなぁ・・・



さやか「ただいまー。元気にしてたかい!あたしの嫁よ!」

いつもより少しテンションをあげて、あたしは帰宅した。理由はそう、朝の会話はもう気にしてないよ、
とまどかにわからせる為だった。まどかはいい子だから、気を使っていろいろあたしに世話を焼いてくれる。
まどかに余計な気を使わせるのは、あたしとしても好ましくないことだった

まどか「・・・わ、わん!」
さやか「・・・え?」

あたしは目の前の光景を疑った。だってまどかが、犬の耳を模したアクセサリーを頭につけ、
犬の手を模した手袋をはめて、犬の鳴きまねをしているのだから。

さやか「・・・ぷっ、あはははは!な、なにしてんのよまどか!」

笑っちゃいけない、と思いながらもあたしは笑いを止められなかった。だってすっごく似合ってるんだもの

まどか「あ、あのね、さやかちゃんが犬を飼いたがってたから・・・その代わりになればって思って・・・」
さやか「ははははは!だ、だからってそ、それはないでしょそれは!あははははは!か、かわいー!あはは!」
まどか「ひっ、ひどいよさやかちゃん!私だって恥ずかしかったけど、さやかちゃんのためって思って・・・!」
さやか「くっ・・・くくく・・・ご、ごめんまどか。あ、あまりにも予想外だったからさー」

914 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/07/15(月) 06:26:56.51 ID:dQJJ4/PR0 [2/2]
あたしはまどかに近づきながらそう言う。ついでに、まどかを抱きしめ、頭をなでる
やわらかいまどかの髪の感触がとても心地よい
まどか「わっ、さ、さやかちゃん、また私のこと子供扱いして・・・」
さやか「へへへー。ねえまどか。こういうときって犬ってどう鳴くんだっけ?」
まどか「え、えっと・・・く、くぅーん・・・」
さやか「あーもう!かわいいなぁ!まどかは!」
あたしは頭だけじゃなく、背中もなでてやる。まどかはあたしが笑ったことに怒り心頭だった筈なのに
もうおとなしくなってしまっていた。まどかの体温と、匂いに包まれ、心が安らいでいくのがわかる。
・・・朝は癒しが欲しい、なんて言っちゃったけど、あたしの一番の癒しってここにあったんだなぁ
さやか「んー・・・やっぱり、まどかとこうしてるのがあたしは一番落ち着くなぁ」
まどか「さやかちゃん・・・ずるいよ」
さやか「え?何が?」
まどか「・・・そういうとこが」
あたしがずるい?なんでだろ?と思っていたら、まどかが急にあたしの頬っぺたを舐めてくる。
びっくりしたが、離れようにもまどかにもがっちりと抱きしめられてしまって、逃げられない。
さやか「ま、まどか!?ど、どうしたの?」
まどか「犬って・・・こうやって飼い主の頬っぺたなめたりするよね、あと、甘噛みとかも。」
さやか「いや、するけどさ!」
まどか「今日は私はさやかちゃんの飼い犬さんだもん。このくらい・・・おかしくないんだもん」
ま、まああたしだってまどかの頬にキスとかした事、あるけど!それって小学生くらいのときだし!
べ、別に不思議と不快感とかないしいいんだけどさ!でもまだ心の準備とかできてないし!
そんなとりとめのないことを考えている間も、まどかはあたしの頬をなめつづける。それどころか耳
を噛んできたり、だんだんやることがエスカレートしてきている。なんとか体を離そうとがんばるが、
逆にバランスを崩してしまい、まどかに半分押し倒されるような形で、あたし達は倒れこんでしまう。
これでいよいよ逃げ場がなくなってしまった
さやか「ま、まどか。もうやめ・・・」
まどか「えへへ・・・さやかちゃん大好き。くぅ~ん」
うう・・・ずるいよまどか。あたし、まどかに大好きって言われちゃうと、反論できなくなっちゃうのに・・・
結局、まどかが自分から離れるまで、あたしはまどかにされるがままになってしまったのだった
さやか「もう・・・まどかは暴走すると手がつけられなくなるんだから・・・」
まどか「ご、ごめんなさいさやかちゃん!」さやか「い、いやまあ別に嫌じゃなかったしその・・・」
怒ってないよ、と伝えるために、あたしはまどかを撫でながら、そう言った。
どちらかといえばちょっと気持ちよかった、なんて口が裂けてもいえないが
さやか「ま、まあ、あたしは怒ってないしさ、あたしのお願いを適えてくれようとしたこと、すごく感謝してるよ
     だから・・・お礼にあたしもまどかのお願い、何でも1つ聞いてあげるよ?」
まどか「ほ、本当!?じゃ、じゃああのね・・・私ね・・・」
まどかが先ほどまで着けていた犬アクセサリー一式を、おずおずと差し出して来る
まどか「じ、実は私も犬が飼いたくたって来ちゃったなって・・・」

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最終更新:2013年11月15日 08:22
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