22 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/12/25(水) 20:53:57.93 ID:h0micqG20 [1/2]
いつの日らからだろうか…あたしの心の中には常に何かの空白があった。
恭介を仁美に譲ったからだろうか? いや違う…そんな単純な事じゃない気がする…。
夢の中でぼんやりと誰かと遊んだ思い出が再生される。
あたしの中の遠い記憶みたいで…とても大切なものだった筈なのに…。
どうしてあたしは忘れてしまったのだろうか?
いや、忘れたっていうより存在そのものが消えてしまったのかな…?
あたしは一人っ子で両親は多忙で家を留守にしがちだ。
だから新しい家族が欲しいなって時々思う事もある。
歳離れててもいいから弟か妹が欲しいなとか、恋のお相手でも出来ないかなって願ったりもする。
クリスマスの翌朝、目が醒めるとベッドの横には見慣れない巨大なプレゼント箱があったんだ。
自分の背丈と同じくらいデカくて、部屋のベッド以外のスペースをほぼ占領してる感じ。
とりあえずはこれをどうにかしないと部屋から出るのも一苦労だよ。
(サヤカチャ…サヤカチャ…ワクワク…サヤカチャ…)
何だろ…中から幽かに声が聴こえる。
なんか空けちゃいけないような気がするけど無性に空けてみたくなる…そんな感じ。
思いっきりリボンを引っ張るとそれはしゅるるとほどけて箱が自動的にバラけてゆく。
めどかちゃん「さやかちゃ~ん♪」
分霊ちゃん「メリークリスマスだよー♪」
分霊ちゃん「さやかちゃんさやかちゃん♪」
分霊ちゃん「わたし達がプレゼントだよ♪」
分霊ちゃん「やっぱりさやかちゃんが居る世界が楽しいよ♪」
分霊ちゃん「今日からよろしくねっ♪」
さやかちゃん「うひゃあ!誰よあんたら!?…ってあれ…? 何処かで会ったような…気がしてきたけど…。」
めどかちゃん「わたし達は美樹まどか。みんなさやかちゃんのお嫁さんなの♪」
分霊ちゃん「「「「「「なのー♪」」」」」」
箱の中からピンクの髪をした女の子が7人も出て来たー!
みんなそっくりな顔で一人だけ居る髪が長い子がリーダーなのかな?
でもよく見ると微妙に髪の色や長さに、スタイルに個性があるのが理解る。
そしてあたしはこの子達に初めて会う筈なのに、何故か"まどか"って名前を前から知っていた。
思い出があたかもそこにあったみたいに蘇って、心の隙間はあっという間に満たされてゆくんだ。
夢の中でぼんやりと見た誰かはこの"まどか"なんだと確信した。
でもなんでまどかが7人も居るんだろ…???
めどかちゃん「これからクリスマスパーティーしようよ♪」
さやかちゃん「へ? これから???」
分霊ちゃん「大きなケーキ持って来たんだよ。」
分霊ちゃん「お料理も頑張って作ったよー。」
分霊ちゃん「さやかちゃんにプレゼント持って来たの。」
分霊ちゃん「ちゃんと全員分受け取ってね♪」
分霊ちゃん「それじゃリビングへれっつごー!」
分霊ちゃん「さやかちゃんを連行しちゃうよー♪」
さやかちゃん「ちょっ…引っ張らないでよ~!」
あたしを中心にしてまどか達はわいわいはしゃぐはしゃぐ。
パジャマだったのにいつの間にか着替えさせられてあたしはパーティードレス姿に。
しかもプレゼントに可愛いぬいぐるみやネックレスとか指輪とかチョーカーとかアクセサリ貰っちゃったよ。
23 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/12/25(水) 20:54:50.43 ID:h0micqG20 [2/2]
さやかちゃん「ねえまどか、あたしばっかりこんなに貰ってもいいの?」
めどかちゃん「これはさやかちゃんとの再会のお祝いだからいいんだよ。」
分霊ちゃん「ぬいぐるみちゃんとお部屋に飾ってね?」
分霊ちゃん「さやかちゃん早く指輪着けて着けて。」
分霊ちゃん「今日のさやかちゃんはお姫様だねー♪」
分霊ちゃん「さやかちゃん可愛いー!」
さやかちゃん「へへっ…ありがと…///」
………………………………………………♭♭♭………………………………………………
遠い世界から舞い戻ってあたしと再会したまどか(と愉快な仲間達)。
事が済んだらてっきり帰っちゃうのかと思ってたんだけど…。
ほむらちゃん「まどか!? …って、一夫多妻制…?」
マミさん「美樹さんがハーレムみたいに女の子を引き連れてるわ。」
あんこちゃん「おいおい、お前一晩の間に何があったんだよ…?」
さやかちゃん「いやー、なんか一一気に嫁が増えちゃってさー♪」
めどかちゃん「わたしさやかちゃんのお嫁さんなんだよー!」
分霊ちゃん「わたしだよー!」
分霊ちゃん「違うよ!わたしだもん!」
分霊ちゃん「わたしが一番さやかちゃん大好きなんだからぁ!」
分霊ちゃん「わたしがまどかの中で一番お胸大きいんだからわたしだよ!」
分霊ちゃん「一番背がさやかちゃんに近いのわたしだよ!さやかちゃんかがまなくてもキスできるのー!」
分霊ちゃん「わたし一番小さいからさやかちゃんにお姫様抱っこして貰えるよ!」
さやかちゃん「こら、仲良くしなさいって言ったでしょ。喧嘩する子はなでなでしてあげないよ?」
めどかちゃん「ごめんなさい!」分霊ちゃん「「「「「「ごめんなさい!」」」」」」
あんこちゃん「おおー、嫁宣言するだけあって凄い統制力だなぁ…。」
マミさん「あらあら仲がいいんだか悪いんだか。」
ほむらちゃん「でもこんなにまどかが居るとそっくり過ぎて間違えたりしないの?」
さやかちゃん「え?全然違うじゃん。このまどかは髪がチェリーピンクで、こっちの子はローズピンクでしょ。このまどかは前髪がちょっとハネてて胸が大きいんだー♪」サワサワ
分霊ちゃん「きゃー!さやかちゃんのえっち♪」
さやかちゃん「こっちのまどかは背が高くて一番色白で、この小さいまどかはちょっと癖毛でさー…」
どうやらまどか達はあたしの家に永住するらしい。
あたしの家は一気に狭くなっちゃって、こりゃ大人になったら早めに大きい家でも建てないとね。
何せ可愛い嫁が何処からともなく現れて、7人も住み着いちゃったんだから。
おしまい。
>>遅れましたが1乙ですv
>>21さやかちゃんは意識してなくてもまどっちにだけ手渡すプレゼントが他の人より大きかったりとか…?
最終更新:2015年10月23日 00:08