5-865

865 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/08/21(日) 09:27:12.58 ID:9kZvdPcuO [1/4]
はっ…今度は違う御神託が!


あたしは、まどかを愛せているんだろうか?
ここ最近のあたしは…ずっとそんな考えに縛られていた。

「さやかちゃん…」

あたしの腕の中でまどかがあたしの名前を呼ぶ。
でもそれは今こうしてまどかを抱き締めてるあたしに向かって言ってる訳じゃない。
だって今のまどかは安らかな表情を浮かべて、夢の中にいるんだから。

「むにゃむにゃ…」
「まったく、夢の中くらいあたし以外を見ればいいのに…」

どうやらこのお姫様は夢の中でまであたしを追いかけ回してるようで。
あたしの名前以外にも「待ってよー」だとか「大好き」とか言っててちょっと…いや、かなり恥ずかしい。

「まどかに好かれてる自覚はそれなりにあったけど…まさかここまでとは思わなかったなぁ」

まどかは小学校の頃からあたしを好きでいてくれたらしい…はっきり自覚したのは中学に入ってからだって本人は言ってたけど。
つまりあたしは、本気であたしを見ていたまどかに冗談でプロポーズなんてしちゃってたんだよね…あっ、ちょっと自己嫌悪。

「むにゅう…」
「まぁ、どのみちあの頃のあたしじゃまどかの気持ちを受け止められなかったし…今となっては結果オーライって事にしとこ」

866 名前:865続き[sage] 投稿日:2011/08/21(日) 09:30:12.96 ID:9kZvdPcuO [2/4]
でも、こうしてると不安になる。
あたしは、これだけあたしを想ってくれるこの子にちゃんと想いを返してあげられてるのかな?

恭介に玉砕して落ち込んでるあたしをまどかはずっと慰めてくれた、一緒に泣いてくれた。
こんな時に言ってごめんねって謝りながら、あたしを好きだと言ってくれた。

「ねぇ、まどか…あたし、ちゃんとあんたの恋人になれてるのかな…?」

あたしはあたしなりに悩んでまどかと一緒になろうって決めたけど…でも、ほんとにまどかが好きで付き合ったの?
もしかして…恭介に振られた寂しさを、この子で晴らしてるだけなんじゃないの?

だとしたら…あたし、最低だ。

「大丈夫…」
「えっ?」

そんなネガティブになっていたあたしを止めたのは…やっぱりまどかだった。

「私は…何があってもさやかちゃんが大好きだから…こうやって傍にいてくれるだけで、幸せだから…」

まるで起きてるみたいに言葉を紡ぐまどか…でも、やっぱり寝てるのは間違いなくて。
あたし、まどかが寝てる時にまで心配かけちゃってる…そう考えたらネガティブな考えなんか持ってちゃいけない気がした。

「…ごめん。あたしバカだからさ、いつもまどかに気遣わせちゃって」

やっぱりまだ答えは出ない…あたしはまどかが好きだけどそれはまだ親友の延長なのかもしれない。
だから…だからあたしは、もっと努力しようと思う。
あたしを大好きだと言ってくれるまどかに、それ以上の想いを返せるように。
あたしからも、大好きだと…心の底から言えるように…うん、頑張ろう。

「まどか…」

だからあたしは、第一歩として今日初めて…まどかに自分からキスをした。
自分からした初めてのキスは…甘くて、ちょっぴり切なくて…でも、それ以上に幸福感と喜びをあたしにくれたような気がした…


以上です!
さやかちゃんは付き合った当初はまどかちゃんを上条君の代わりにしてないか大いに悩むような気がします。
これがいずれバカップル化するのかと胸が熱くなりますねw

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最終更新:2011年09月01日 17:42
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