943 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/08/21(日) 22:05:51.21 ID:nH8CILYe0
わたし、大きくなったらさやかちゃんのお嫁さんになる
とか言ってたのかね
962 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/08/22(月) 00:15:29.20 ID:OqqGA9TO0 [1/4]
>>943
小学六年生の頃のことでした。
さやかちゃんが私の家にお泊りにきて、一緒のベッドで寝てて、本当はいけないけど夜更かししてお話していました。
さやかちゃんは上條くんのこととか、見滝原の名物だとか、そういうことを話してくれて。
私はそれをうん、うん、ってうなずきながら聞いてて……
さやかちゃんが5つお話する間に私は1つしかお話しなかったけれど。
それはとっても楽しい時間でした。
ふわぁ、とさやかちゃんが大きなあくびをして、「眠たくなってきちゃった、もう寝よっか」と言いました。
私は、こんな楽しい時間が終わってしまうことがすごく残念で、名残り惜しかったけど、うん、と頷いておやすみなさいを言いました。
さやかちゃんもおやすみって言ってくれて、静かに目を閉じて、いつしか喉が動かなくなってました。
「……もう寝ちゃったよね、さやかちゃん」
静かな声で、私は訪ねます。返事はありません。さやかちゃんは、少しだけ口を開けて、すぅすぅと静かに寝息を立てているだけです。
いつもはすごく元気で、ころころ表情のかわるさやかちゃんの、こんな静かな表情は今まで見たことがありませんでした。
それはとっても綺麗で……いつもよりどきどきしてしまって……
だから。
普段は言えないようなことを、こっそり言ってしまったりするのでした。
「さやかちゃん……おっきくなっても、ずっと私と一緒にいてね」
それは、ほんの少しの欲張りで。
普段の私なら、そんなこと、とても言えないような、ささやかな願い事―――――。
963 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/08/22(月) 00:17:31.80 ID:OqqGA9TO0 [2/4]
――――――。
「さやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃん」
わたしの くちから ひとりでに ことばが もれます 。
めの まえには よこたわった わたしの しんゆう 。
あおい かみが かおに かかっていて ひょうじょうは よく みえないけれど 。
いつかみた ねがおのように とても きれい でした 。
「さやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃん」
これだけ よんでも おきません 。
さやかちゃんは とっても おねぼうさん なのです 。
「さやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃん」
からだを ゆすっても おきません 。
くびが おかしな ほうへ まがります 。
でも さやかちゃんは いたいとも いいません 。
「さやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃんさやかちゃん」
しょうがないので きょうは わたしの へやへ もってかえります 。
こわれた くびを なおしましょう 。
かみも ととのえて あげましょう 。
ふくも きれいに してあげましょう 。
「えへへ……さやかちゃんずっといっしょだねずっとわたしといっしょいっしょいっしょいっしょいっしょいっしょいっしょいっしょ」
お、俺は何を書いているんだ……
最終更新:2011年09月01日 17:51