7-780

780 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/09/06(火) 19:17:30.14 ID:I3M0iNoX0 [1/4]
さやか「おはよ~まどか~……あれ? まどかいないの? キッチンかな」

まどか「あっさやかちゃんおはよう!」

さやか「おはよ。まどかが先に起きて朝ごはん作ってるなんて珍しいね。いっつもあたしが起こさないと起きない
グータラ嫁が成長したものよ。お母さん嬉しい」

まどか「あーひどい! 今日は私が一大決心してさやかちゃんのためにパパ特製レシピの30品に及ぶ朝ごはんフルコース
つくってあげてるのに! さやかちゃんは朝ごはん抜きでもいいんだね!?」

さやか「あぁーごめんなさいお許しください神様仏様まどか様ー! 朝ごはん抜きとかさやかちゃん死んじゃう!」

まどか「調子いいなぁ……まぁよろしい。慈悲により食べさせて進ぜよう。席につくがよい」

さやか「へへーっ、おありがとうごぜえます女神様」

                 *

さやか「はーい食器洗いおーわりっと! さーて今日はなーにしよっかなー。昨日寝落ちしちゃった本の続き読もうかな。
あ、でも最近あんまり体動かしてないからちょっと外走ってきたい気もするなぁ。
そういえば、この世界って体なまったりするのかな。うーむ。まどか、そのへんどうなってんの?」

まどか「さやかちゃん」

まどか「なに? まどか」

まどか「ご飯……おいしくなかった?」

さやか「え? いや……そんなことないよ。おいしかったよ」

まどか「でも……なんだかさやかちゃん嬉しそうじゃない」

さやか「あれ? そ、そう見える? うーん、なんでだろ。こりゃあ由々しき事態ですな。
このあたしが可愛い嫁の手料理で喜ばないはずが」

まどか「ごまかさないで! 今日は私お休みなんだから、いつもだったら私に抱きついてきて『よしよし愛いやつめ~』とか
言ってくれるのに……。それなのに今日は一人で本を読むだとか、走ってくるだとか……。
そんなよそよそしいさやかちゃん変だよ!」

さやか「ご、ごめん、まどか。あたしそんなつもりじゃなくてさ、その……」

まどか「私じゃ駄目なんでしょ」

さやか「……まどか? 何言って……」

まどか「わかるよ……さやかちゃん私に隠し事してるときは口数が多くなったり、私と目合わせなかったりするもんね!」

さやか「いやいやそんなことありませんって、もう、まどかさんてば!」

782 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/09/06(火) 19:28:05.83 ID:I3M0iNoX0 [2/4]
まどか「私がこんなに怒ってるのに、真面目に聞いてもくれないんだね……」

さやか「聞いてる聞いてる。えーと、違うのまどか。そうじゃなくてさ、その、なんて言ったらいいか……」

まどか「やっぱり……私じゃ駄目なんだね……。私じゃさやかちゃんを心の底から笑わせてあげられないんだね……」

さやか「だって……それはしょうがないよ。だってあんたは≪まどか≫じゃないもの」

まどか「え……」

さやか「あんたは、≪まどか≫がこの世界に作った子まどかが、≪まどか≫の振りしてるんでしょ?」



まどか「……どうしてわかったの? どこか≪まどか≫と違うところあった?」

さやか「ううん。無かった。普段通りの≪まどか≫だったよ。怒り方までそっくり」

まどか「じゃあどうして?」

さやか「むしろ普段通りすぎたから、かな。まどかはね、自分で気がついてないかもだけど、自分でこうと決めたことするときは、
すごい気合いの入った顔するんだよ。でも今のまどかは≪まどか≫に頼まれてこうしてるんでしょ?
そこにはどうしても違う部分あるし、その顔を見違えるさやかちゃんじゃありませんよ?」

まどか「じゃあ、なんで≪まどか≫がいないのかも……?」

さやか「今日はお休みだったはずだけど、急にお迎えに行かなくちゃならなくなった、とかでしょ?
あたしが寝てる間に行って帰って来られればいいけど、もし時間がかかっちゃってあたしが目を覚ました時に
自分がそばにいなかったら、あたしが不安がる。だからあんたを呼んで自分の代わりをさせておいて、
お迎えが終わったら頃合いを見てまた入れ替わればあたしに気づかれずに済む、と。
勘だけどね。大体そんなとこでしょ?」

まどか「……やっぱりさやかちゃんはすごいよ。≪まどか≫のこと、そんなにちゃんと見てるんだね」

さやか「いやーそれほどでも。もっと褒めてもいいのよ?」

783 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/09/06(火) 19:39:42.35 ID:I3M0iNoX0 [3/4]
まどか「ふふっ、さやかちゃんったら……じゃあ、私もう行くね」

さやか「えっ? なんで? ≪まどか≫が帰ってくるまで代わっててって頼まれたんでしょ?」

まどか「でも、さやかちゃんにばれちゃったんだから、もうわたしがここにいる意味は……」

さやか「んーん。だってさ、≪まどか≫が帰ってきたときあんたがいなかったら、『ああ、ばれちゃったんだ』って
≪まどか≫にわかっちゃうじゃん。≪まどか≫がせっかく気遣ってくれたの、無駄にしたくないんだ。
本当はあたしが気づいてないふりして普段通りに振る舞ってれば一番良かったんだよね。
でもあたしそういうの下手だからさ、≪まどか≫じゃないまどかなんだって思っちゃったら、なんかうまく接してあげられなかった。
ごめんね、なんかぎこちない感じになっちゃって、怒らせて。えーと、だから、お願い。
あんたには悪いんだけど、あたしにはばれてないことにして、このままいてくれないかな?」

まどか「い……いいの?」

さやか「当然じゃない。じゃあ決まりね。それじゃ、あんたが≪まどか≫なんだから一緒に昨日借りてきたDVD見よっか!」

まどか「うん! ……あの、≪まどか≫の特等席、座ってもいいかな……?」
※特等席:座ったさやかちゃんの両足の間で、抱っこしてもらうこと

さやか「もちろん! ほら、おいで」

                 *

まどか「さーやかちゃん。お昼できたよー!」抱きつきっ

さやか「わっと。ありがと、まどか(ああ、この子……。お帰りなさいだね、≪まどか≫)」

まどか「……」

さやか「お昼は何かな~楽しみ~……ってまどかさん? 離れてくれないとテーブルに行けないんですけど……?」

まどか「うん……ごめんねさやかちゃん……もうちょっとだけ、このままいさせて……?」ギュッ

さやか「……うん。いいよ……へへっ、やっぱりあたしの嫁は甘えんぼさんだね……」ナデナデ

まどか「うん……」

さやか「……そうだ。さっき見たDVDだけどさ、あたしもう一回見たくなっちゃったから、まどか付き合ってくれる?」

まどか「うん……もちろん」

784 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/09/06(火) 19:49:28.07 ID:I3M0iNoX0 [4/4]
まどか(さやかちゃんごめんね、ありがとう。私の嘘に付き合ってくれて……。あの子が全部教えてくれたよ。
『さやかちゃんは≪まどか≫のしたことに気づいたけど、≪まどか≫があたしのためにしてくれたのが嬉しかったから、
その通りにしておこうよって言ってくれたんです。特等席に座らせてくれて、一緒にDVDを見て……。
セクハラもされなかったしすっごく優しくしてくれました。普段からこんなふうに接してもらってる≪まどか≫に、
我ながらちょっと妬けちゃうくらいでしたよ……』って。やっぱり、さやかちゃんにはかなわないね……。
ありがとう……さやかちゃんは本当に優しくて、私にはもったいないくらいだよ……)

さやか(ああ……この反応……。やっぱあの子、≪まどか≫にしゃべっちゃったかぁ。
あたしが気が付かなければ済んだ話だし、その後だってあたしがわがまま言ってつき合わせたんだから、黙ってればいいのに。
≪まどか≫もあの子もなんでそんなにあたしに気を遣ってくれるんだろうね。
ほんと優しい子だよ、まどかは……)

まどか「さやかちゃん……ありがとう」

さやか「何のことかわかんないけど、どういたしまして。こっちこそ、ありがとね」

まどか「うん……」


長々と失礼しました
イメージだけど、さやかちゃんは≪まどか≫の前では子まどかにちょっかいだしたりセクハラしたりするけど、
子まどかだけだったら嫌がるようなことは絶対せず、すごく優しくすると思うなんとなく
≪まどか≫の気を引きたいとかじゃなく、≪まどか≫の知らないところで他の子にちょっかい出したりしたら≪まどか≫が傷つくからって思ってそう

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最終更新:2011年10月02日 22:36
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