11-2

2 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/10/14(金) 22:28:00.68 ID:CuGhIXNn0
さやかちゃんは、どうしてこんなに可愛いのだろう。
さやかちゃんの家にお泊りして一緒のベッドに入った夜、寝付けなかった私はさやかちゃんの寝顔を見つめていた。
いつのころからか、さやかちゃんとこうして一緒に寝るとき私はすんなり寝付けなくなり、その代わりに一晩中さやかちゃんの
寝顔を見つめているようになった。そのために、いつも部屋の照明の一番小さなランプだけ点けておいてくれるようお願いしている。
次の日は決まって寝不足だ。それでも、さやかちゃんの顔をいつまででも眺めていられる幸せは何物にも代えがたかった。
「ん~……まろか……」
突然名前を呼ばれた私は、思わず飛び上がりそうなくらいに驚いた。まさか、起きていたのだろうか。
私の動揺をよそに、さやかちゃんは寝ぼけ声で先を続けた。
「……あらひの……よめいなうのら~……」
どうやら寝言のようだ。夢の中でも私に抱き付いているのだろうか。
そこまで考えて、私はなにかもやもやしたものを胸の内に抱えていることに気づく。
まさか私は、夢の中の自分に嫉妬しているのだろうか。馬鹿馬鹿しい。
そうは思うものの、私の想いに微塵も気づかないまま、現実と言わず夢の中と言わず私の心を騒がせるさやかちゃんが少し憎らしくなった。
ちょっとだけ、ほっぺをつねってみる。
「む~……」
さやかちゃんはちょっとだけいやそうな声を出したが、手を離すとすぐに天使の寝顔に戻った。
ああ、本当に可愛い。
髪の毛もサラサラだ。特に何も手入れなんてしてないと本人は言うけれど、優しく撫でてあげたときの手触りは絹のようだ。
ふっくらしたほっぺも、やわらかいまつげも、髪の毛の間から少しだけ見える耳も何もかもが愛おしい。
そして、つややかな唇。……しまった意識してしまった。
急に恥ずかしくなってきたが、それでも私はもうさやかちゃんの唇から目が離せなくなってしまっていた。
キスしたら、目を覚ますだろうか。王子様のキスで目覚めるお姫様のように?
これだけやって目を覚まさないさやかちゃんのことだから、唇が触れた程度では気が付きもしないだろう。
現実的にそう考える一方で、妙に腹も立った。私の気持ちも知らないで、ノーテンキに眠りこけて。
「さやかちゃんが、悪いんだよ……」
私はベッドの上で音を立てないように体を動かし、覆いかぶさるようにさやかちゃんに近づいた。
「ちょっとだけなら、いいよね……?」
私は少し震えつつ顔を近づけ、自分の髪をかきあげながらさやかちゃんの唇に私の唇を重ねて>>1乙

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最終更新:2011年10月26日 00:35
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