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254 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/03(金) 20:45:32.22 ID:lud8dJXSO [1/6]
相変わらずまどさやエントロピーが増大中…このままではSGが耐えられないのでSS投下させていただきます!


「ねぇ、まどか…」

それはある日の事…さやかがまどかに話しかけてきた事から始まった。

「どうしたのさやかちゃん?」

まどかは訝しげにさやかを見つめ返す。今日のさやかは妙にしおらしいというかよそよそしいというか…とにかくまどかから言わせると普通ではなかったのだ。

「えっと…さ。これ…」

掠れるような声でそう言った後、さやかがまどかに差し出したのは一通の封筒。ハートのシールで封がされた女の子向けの可愛らしいデザインの封筒だ。

「さやかちゃん、これ…手紙?」
「こ、ここじゃ恥ずかしいから後で読んで!じゃああたし、ちょっと出掛けてくるから!」
「えっ、ちょっとさやかちゃん!恥ずかしいって…どういう事?」

わけがわからなかったまどかであったが、さやかちゃんも行っちゃったしとりあえず読んでみよう…と椅子に座り封筒を開ける。中から出てきたのはこれまた可愛らしい便せんで、はっきり言ってしまうとさやからしくない代物だった。

「えっと…【拝啓鹿目まどか様…】何か固いよ、さやかちゃん…」

いきなりの固い出だしに苦笑しつつまどかは手紙を読み進めていく。

そこにはこう書かれていた…


【拝啓鹿目まどか様、最近では陽射しが強くなってきていますが、いかがお過ごしでしょうか?
あたしは元気です。もしかすると下での生活よりも元気になってるかもしれません
…ごめん、まどか。やっぱりいつも通りに書かせて…】

「ふふっ…さやかちゃんたらもう限界になっちゃってる…一緒に暮らしてるんだからさやかちゃんが一番私がどうしてるかは知ってるのに…」

【えっと何から書こう…色々ありすぎて頭まとまんないや…
とにかく、まず始めに言いたいのは…ごめんね、かな
あたし、まどかにいっぱい酷い事言っちゃったよね。ここに来たときまどかは気にしてないよって言ってくれたけど、私…ずっと後悔してたんだ。
まどかは怖いのを我慢して危険な魔女退治に行くあたしについてきてくれてたのに。
あたしはくだらない嫉妬でまどかを傷つけて…魔女になっちゃった時もまどかを危険な目に遭わせてさ…はは…あたし、まどかを傷つけてばっかりだ…親友失格だね】

「さやかちゃん…違うよ…そんなの間違ってるよ…」


255 名前:254続き[sage] 投稿日:2011/06/03(金) 20:47:36.80 ID:lud8dJXSO [2/6]
【きっとまどかは今そんなの違うって言ってくれてるよね。でもけじめだけはつけておきたかったから…本当に、ごめんなさい…】

「あはは…さやかちゃんにはお見通しだね…やっぱりさやかちゃんは私の親友だよ…」

【2つ目に言いたいのは、ありがとう、だね。
あたしさ、まどかに会えて本当に良かった。まどかがいてくれたから短い人生だったけど最高に楽しかった。
恋もして親友もいて…あたし、すごく幸せな人生だったよ!
あたしの初恋はまぁ、実らなかったけど…それでもまどかが最期に恭介の晴れ姿見せてくれたから…魔法少女になったこと、本当に後悔せずにすんだよ…ありがとう】

「私だって、さやかちゃんに会えて楽しかった…だからありがとうって言うのは私の方だよ…」

【最後に言いたいのは…って言うかこれが本題なんだけどね。




…………大好きだよ、まどか】



256 名前:255続き[sage] 投稿日:2011/06/03(金) 20:54:09.89 ID:lud8dJXSO [3/6]
「っ!?さ、さやかちゃん…?」

【いつもまどかはあたしの隣にいてくれた。あたしの事を支えてくれた。
この世界で一緒に暮らすようになってからもそれは変わってなかった。
それで、その…いつしかまどかが…あたしの中ですごく大きくなってて…
最初は戸惑ったりもしたよ。まどかに拒否されたらどうしようって怯えたりもした。
だけど、もうこの気持ち抑えられそうにないからさ…もう一度、言うよ…】

まどかは震える手で一枚目より小さく折り畳まれた二枚目の便せんを開く。
そこには、二行分のスペースを使い大きくこう書かれていた…


【あたしは…鹿目まどかが…大好き、です。親友としてじゃなく1人の女の子として…だから、あたしと付き合って、ください!】

「さやか、ちゃん…」

【まどかさ、ラブレター欲しいって言ってたよね?だから、言葉じゃなくて手紙って形にしたよ…まぁ、あたしも口じゃ言えそうになかったし】

「覚えてて、くれたんだね…さやかちゃん…」

【この手紙を読んでもし気持ち悪いとか思ったなら…これを破いて捨てちゃって。それで、明日からまた親友として過ごしてほしい。
わがままかもしれないけど、あたしまどかと気まずくなりたくはないし…頑張ってこの想いを消すから】

「…………」

【最後に…もう一度言わせて。

まどか…大好きだよ


あなたの親友
美樹さやかより】

手紙はそこで終わっていた。

まるで当時のさやかの心境を表すかのように、最後の方は文字が震えている手紙…

「さやかちゃん…」

だけどさやかの想いがいっぱいつまったそれを、まどかは壊れ物を扱うみたいに封筒に戻しそっとポケットにしまう。

「……行こう、さやかちゃんのところに」

まどかは立ち上がると、さやかを探すため家を飛び出していった。

「ずるいよさやかちゃん…私だって、我慢してたのに」

早くさやかに自分の気持ちを伝えたい…そんな逸る心と高鳴る胸を抑えながら…


以上です。
まどっちがラブレター欲しいのならさやかちゃんがあげればいいじゃない!と思い立ったので書かせていただきました。
それよりヤバイ…何がヤバイってまどさやエントロピーがマジでヤバイ。
今現在3日連続で1日1まどさやになってるし、久々に深みにはまったかも…

それではまたまた失礼しました!

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最終更新:2011年08月15日 18:58
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