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365 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/06(月) 19:47:51.50 ID:raIrbcE9O [1/4]
>>354
こういうほのぼのは本当にいいですよね!まどっち起きててわざとやったようにも見えますがw

さて340からの続きを考えつつ今日も1日1まどさや!時間は早目ですがSSを投下させていただきます!
既に2人は付き合っている設定です!なのでいつもより百合百合してるかも?


「うええっ!?告白されたぁっ!?」

行きつけのファーストフード店でさやかは驚愕の声をあげていた。その目は向かいの席に座るまどかを真っ直ぐに射抜き、思わず立ち上がってしまった際に倒れたドリンクの容器から零れた飲み物がテーブルを濡らしている。

「ち、ちょっとさやかちゃん!声大きいっ…!」

ワタワタと手を振るまどかと自分の声で集めてしまった視線に気まずくなったさやかは、紙ナフキンでテーブルを拭くと席に座り直す。そしてコホンと1つ咳払いをすると、気を取り直して恥ずかしさからかモジモジしているまどかを問い質し始めた。

「…で、告白されたってどういう事っ?どんな奴にっ?何もされなかったっ?」
「お、落ち着いてさやかちゃん…」
「あたしの嫁が言い寄られたってのに落ち着けるわけないでしょっ!?……でも、まどかのお願いだしとりあえず落ち着く」
「う、うん…ありがとう。それでね……」

ポツリポツリと話すまどかの話を総合すると、それはつい昨日の事だったらしい。その日の朝まどかが下駄箱を開けると、中に放課後空き教室に来てほしいという呼び出しの手紙があったというのだ。

(そういえば、昨日のまどかはいつにも増してぼーっとしてたっけ…帰りも用事があって一緒に帰れないって言ってたし…)

そして放課後、指定の場所に行くとそこで待っていたのはクラスメイトの男子で。あまり話した覚えのないその男子に付き合いを申し込まれた…それが昨日あった事らしい。

「で、でも、ちゃんと断ったから!だって私にはさやかちゃんがいるもん!」
「そう言ってくれてるのは嬉しいけどさ…あたしとしては、昨日の放課後前にちゃんと教えてほしかったかなぁ…」
「…ごめんなさい」
「いや、まどかには怒ってないからそんなにしょげなくていいってば!それにそんなことよりもっと重大な事があるし…」

ポテトを口に放り込みながらさやかは不満げに口を尖らせる。さっき言った通りまどかに対しては寂しい気持ちはあるが、別に怒ってない…だが男の方には話を聞いていてどうしても許せない事があったのだ。


366 名前:365続き[sage] 投稿日:2011/06/06(月) 19:50:14.44 ID:raIrbcE9O [2/4]
「そいつ、奪ったんだよね…あたしの嫁のファーストラブレター」
「えっ、ええっ!?」
「今度、あたしがいっぱい愛を綴ったラブレターをあげようと四苦八苦してたってのに、こんなにあっさり先を越されるなんて…さやかちゃん、一生の不覚…」

ガックリと肩を落とすさやかにまどかは何と声をかけたらいいかわからずあたふたしてしまう。
だがさやかはそんなまどかの戸惑いにも気付いていないようで、ブツブツと何事かを呟き始めた。

「そりゃまどかに告白したい気持ちはわかるよ?まどかは可愛いし、守ってあげたくなるし、髪はサラサラだし、いい匂いするし、抱き心地最高だし、唇は柔らかいし、胸は希少ステータスだし、その癖感度は抜群だし…」
「さ、さやかちゃんっ!」
「…あ、ごめん。ちょっと暴走しちゃった…とにかく、いつこうなってもおかしくはなかったんだよ…こんなことならもっと早くラブレターを完成させるべきだったんだ…あたしってほんとバカ」

よほど先を越されたのがショックだったのだろう、完全に意気消沈してしまっているさやか。
まどかもさやかのそんな姿を見たくないとは思っていてもどうしたらいいのか、いい考えが思い付かない。

(さやかちゃん、すごく落ち込んじゃってる…私が原因なんだし、何とかしなきゃ!)

それでもまどかは諦めない、何としてでもさやかの笑顔を取り戻すため必死に思考をフル回転させる。
そして何かいい方法を思い付いたのだろう、まどかはグッと拳を握り締めるとさやかの隣に移動した。

「さやかちゃん、ちょっとこっち向いてくれるかな…」


367 名前:366続き[sage] 投稿日:2011/06/06(月) 19:53:49.95 ID:raIrbcE9O [3/4]
「えっ、何…んんっ!?」

落ち込んでいる間にいつの間にかまどかが隣に来ていた事、彼女にギュッと抱きつかれた事、そして唇を塞がれた事にさやかの目が大きく見開かれる。
対照的に目を閉じているまどかはさやかの驚きなど察する余裕などないらしく、その起伏の少ない身体を押し付けながら必死にキスをしていた。

(あっ…まどか、顔真っ赤…身体も震えてて…目なんかきつく閉じちゃって……………可愛いなぁ)

最初こそ驚くばかりだったさやかだったが、まどかの拙いながらも想いのこもった口付けに、頬が次第に緩んでいく。それはまどかが唇を離した後は引き締まる事はなかった。

「さ、さやかちゃん…どうだった、かな…?」
「嬉しかったけど…なんでいきなり?」
「さやかちゃんの落ち込んでる顔、見たくなかった。それに教えてあげたかったの…」

まどかは潤んだ目で、頬をこれでもかというくらい紅潮させながらさやかを見る。そのまどかが時折見せるようになった【女】の顔に、さやかの鼓動が大きく跳ねた。

「私は…身体も心も、全部さやかちゃんのなんだよって…「まどかっ!」んんっ…!」

今度はまどかの唇がさやかによって塞がれる。まどかにさっきもらった分以上の体温を、鼓動を、愛情を返しながらさやかは気付いたらまどかを席に押し倒していた。

「はぁ、はぁ…さやかちゃぁん…」
「あぁ、もうっ、まどか可愛すぎ!(ここがあたしの部屋だったらとっくにいただいちゃってるよ…!)」

勢いに任せて押し倒してしまったものの、さやかもここで最後まで行く気はない。しかし既に自分もまどかも半分出来上がった状態だ、このまま解散などもっとありえない。

(んーとんーと…どうやって誘おう?あんまりがっついてるなんて思われたくないし…!)

「さやかちゃん…私…さやかちゃんの部屋、行きたい…」


368 名前:367続き[sage] 投稿日:2011/06/06(月) 20:01:51.76 ID:raIrbcE9O [4/4]
どうやってまどかを上手く部屋に誘うか…そんな悠長なことを考えていたさやかの思考はまどかのストレートな一言に木っ端微塵にされた。
いつもこうなのだ、さやかは最後の一線を越えるのに色々手間取るが、まどかは一度スイッチが入るとあっさりとその線を踏み越えてくる。

「…家さ、今日親いないからあたし止まらないよ?」
「うん…いいよ」
「今日、帰れなくなっちゃうよ?」
「いいよ…私も、今日はさやかちゃんと一緒にいたいもん…家にはちゃんと連絡するから、泊めてほしいな…」

こういう時、さやかはいつも思うのだ…自分はまどかに勝てないんだなぁと。

(まどかっていつもあたしの喜ぶツボついてきてさ…何かズルいよねぇ…)

こうしているだけで落ち込んでいた気持ちは溶けていき、まどかに対する想いだけがさやかの心を占めていく。
まどかの一言に馬鹿みたいに一喜一憂してしまうさやかだが…そんな自分も悪くはないと素直に思うことが出来た。

(ラブレターを最初にあげられなかったのは残念だけど…その分最高の力作をあげるよ。だから、待っててまどか)

でもまずはお姫様を満足させなきゃねと、さやかはまどかの唇に自分のそれを重ねるのだった…



以上です!
いつもよりかは糖分多めのつもりで書かせていただきました…言っておきますがこっちの続きは無理ですよ?
個人的意見ですが、まどさやの最後の一線は越えようと頭を捻るさやかちゃんをまどっちが引っ張って越えると思います。

それでは失礼いたしました!

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最終更新:2011年08月15日 21:28
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