384 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/11/21(月) 01:11:28.42 ID:iifzj0Xo0 [1/4]
>>369 やばい、すげー可愛い…
11/20のピザの日にちなんで思いついたピザSSですが大幅遅刻orz ですが構わず投下
天国、鹿目邸キッチンにて
まどか「さやかちゃん、鶏肉のピザ焼きあがったよっ」
さやか「あいよっ、こっちも最後のヤツ具乗せ終わったわ」
まどか「じゃあ、すぐ焼いちゃおう。さやかちゃん、そろそろテーブルの準備お願いしていい?」
さやか「おっけーよ!んじゃまどか、ここ頼んだよっ」
まどか「うん、わかったっ」
まどかはオーブンでピザ焼き、さやかはテーブルの準備と、二手に分かれて行動した。
それから20分後、ピザは無事に焼き上がり、テーブルもたった今焼きあがったピザを用意するだけとなった。
まどか「さやかちゃーん。ピザ無事に焼きあがったからそっち持ってくねぇ!」
さやか「わかったぁ!こっちもテーブルの準備できたわよ!気をつけて運んでねぇ!」
まどか「は~い!」
まどかは皿の上にピザを乗せ、手にミトンをし、ゆっくりとピザを運んで行った。
まどか「さやかちゃん、お待たせ~」
さやか「おっ、着たわね。んー、いい匂い」
まどか「美味しそうだよねぇ。さやかちゃん、早く食べよっ」
さやか「うんっ、そうしましょ」
こうしてテーブルにはピザが3枚とシチュー。そしてチキンサラダが並べられた。
なお、3枚のピザの具は1枚がツナ・エビ・イカのシーフードピザ。
もう1枚が鶏肉・ピーマン・マッシュルームのピザ。
最後の1枚はベーコン・なす・コーン・ポテトのピザとなっている。
どれも直径にして20センチ。具はしっかりと乗っており、とても食いでのある仕上がりとなっている。
その他にスープ代わりのシチューを少々、そしてチキンとオニオンのサラダと二人で食べるにはボリュームたっぷりである。
そしてデザートの一品。これはまどかが密かに仕込んだ取って置きの一品であるので、まだ食卓には並んでいない。
さやか「それじゃ、いただきまーすっ」
まどか「いただきまーす」
二人の食事の時間が緩やかに進んでいく。
時には…
まどか「さやかちゃん、このシーフードピザ凄い美味しいよっ」
さやか「おっ、そっか。まだシーフードは手、出してないからなぁ」
まどか「じゃあ、はい。さやかちゃん、あーん♪」
さやか「え、いいの?」
まどか「うん。食べて、さやかちゃん。あーん♪」
さやか「ありがと、あーんっ。(ハムッ」
まどか「どう?」
さやか「あ、あふっ。あふいけろおいひっ」
まどか「さやかちゃん。はい、お水」
さやか「んっ、んむ。…ふー、ありがと。美味しかったぁ♪」
まどか「ティヒヒ、良かった♪」
385 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/11/21(月) 01:13:48.39 ID:iifzj0Xo0 [2/4]
また時には…
さやか「まどか、口の脇にトマトソース付いてるわよ」
まどか「えっ、ほんと?」
さやか「ほんと。取ったげる」
ぺろっ
まどか「はうっ」
さやか「ふふっ、綺麗になったよ」
まどか「さやかちゃ~ん…」
さやか「あははっ。ごめんごめん。つい、ね」
まどか「さやかちゃんのばかぁ…」
このような食事風景が、テーブル上のピザがなくなるまで繰り広げられた。
まどさや「「ごちそうさまっ」」
まどか「じゃ、わたし片付けてくるよ」
さやか「あっ、あたしも行くわよ」
まどか「あ、いい、いい。さやかちゃんはテーブルの上のお皿とかまとめといて。わたしキッチンでデザートの用意もしちゃうからさ」
さやか「そう?…じゃあよろしく頼むわね。上はちゃんとまとめとくから」
まどか「うん、よろしく。20分くらいでできるからそれまで待っててね」
さやか「はいよ~」
まどかはさやかがまとめたテーブルの上のものを少しずつキッチンの流し台に運んでいく。
その間、さやかはまどかの言うとおりにテーブルの上をまとめた後、リビングのソファーにて編み物をやっていた。
まどか「できたぁっ!」
突然、キッチンからまどかの歓声が聞こえた。
そしてまどかがリビングに顔を出した。
まどか「さやかちゃん、デザートできたよっ。今そっち運ぶからね」
さやか「わかった。気をつけてね」
まどか「うんっ」
まどかは満面の笑みを浮かべて、キッチンへと戻っていった。無事に成功したことがよほど嬉しかったのだろう。
ほどなくしてまどかは食後のデザートを皿に乗せて運んできた。その皿の上に乗っていたのは…
さやか「へぇぇ、、フルーツピザかぁ……あぁぁぁ、いい匂い~♪」
そう。まどかが密かに作っていたのはバナナ・イチゴ・キウイ・オレンジ・りんごがふんだんに使用されたフルーツピザであった。
まどか「いい匂いでしょ?今までのお菓子作りの中で一番の出来かもしれないよ、これ」
さやか「うん、凄い美味しそうだよこれ…早く食べよっ!ねっ?ねっ?」
まどか「うんっ。今4等分するからね」
さやか「あっ、それなら新しいお皿とフォーク用意するよ」
まどか「!あちゃ~、忘れてたよ。ごめんね、さやかちゃん」
さやか「いーのいーの。こんなに美味しそうなデザート食べられるんだから全然問題なしよっ」
さやかはそう言ってぱたぱたと走ってリビングを出て行った。
そして間もなくさやかはお皿とフォークを持って戻ってきた。
その間にまどかはフルーツピザの切り分けを終えていた。
386 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/11/21(月) 01:20:05.11 ID:iifzj0Xo0 [3/4]
まどか「はい、さやかちゃん。とうぞ」
さやか「ありがとっ!ああ…もう匂いからして美味しそうだよこれぇ。さ、食べよっ」
まどか「うん、それじゃ」
さやか「いただきまーす!はむっ」
まどか「……(ドキドキドキドキ」
さやか「(あむっ、あむっ、あむっ)……はぁぁぁ」
まどか「…どう、かな?」
さやかのため息を耳にし、まどかが不安げに上目遣いでさやかに結果を尋ねる。
だがそんなまどかの不安を払うかのようにさやかは笑顔を浮かべ
さやか「さいっこうっ!」
空いてる左手で力強くサムズアップを決めた。
まどか「ほ、ほんとにっ!」
さやか「本当よっ。いやぁ、美味しいわこれ。はむっ」
まどか「…ありがとう、さやかちゃん」
さやか「どーいたしましてっ。あーもぉ、頬っぺた落ちるわぁ~」
さやかはフルーツピザを一口、また一口と頬張るたびにころころと笑顔を浮かべた。
そんな嬉しそうなさやかの様子を見て、
まどか「…うっ、ひっく」
思わず涙をこぼしてしまった。
さやか「…ちょ…まどかっ……?」
さやかはまどかの泣いてる姿を見たその瞬間に、ピザを頬張る手を止め、まどかを優しく抱きしめた。
387 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/11/21(月) 01:22:11.84 ID:iifzj0Xo0 [4/4]
まどか「ご、ごめんねっ、さやかちゃん…わたし、ちょっと…」
さやか「うん…どしたの?」
まどか「パパから言われた事…思い出したのっ…」
さやか「おじさんから、言われた事?」
まどか「うんっ…」
まどかは目元の涙をぬぐい、深呼吸を一つして心を落ち着けようとした。
さやかは抱きしめていたまどかの体を離し、正面から見つめあう形を取った。
まどか「あのね、このフルーツピザのレシピはパパに教わったんだ」
さやか「…うん」
まどか「その時にパパからこう言われたの。
『このレシピをちゃんと覚えて、そしてまどかに心から大好きな人が出来たなら、その時には精一杯の真心を込めて作ってあげなさい。きっと相手は心から喜んでくれるよ』って」
さやか「…そうなんだ」
まどか「うん。このフルーツピザ、パパとママの思い出の一品なんだって」
さやか「…」
まどか「だからね、昨日さやかちゃんがピザを食べたいって言ったときに決めたの。大好きなさやかちゃんの為にこのピザを作ろうって」
さやか「…そっか」
まどか「だからさやかちゃんが美味しいって言ってくれたの、嬉しかった。
美味しそうに食べるのを見て、さやかちゃんが心から喜んでくれて、作ってよかったって思ったの」
さやか「うん。美味しかった。本当に美味しかったよ。そりゃ美味しいはずだよね。
まどかの心と、おじさんの教えと、おばさんの思い出が詰まった一品だもん。あたし、そんな素敵な一品をまどかにご馳走されたんだね」
まどか「……うん」
さやか「ありがとう、まどか。最高のデザートだったよ」
まどか「どういたしまして。こちらこそ美味しく食べてくれてありがとう」
さやか「機会があったらでいいからさ、いつかまたまどかのデザートが食べたいな」
まどか「絶対に作るよ。さやかちゃんに美味しいって言ってもらえるように、うぅん、言わせてみせるよっ」
さやか「よっしゃっ!期待してるぞ我が嫁よ~~~♪(ギュギュー」
まどか「うんっ!期待しててねっ♪(ギュギュー」
まどか(パパの教えてくれたレシピと心のおかげで、わたしの大好きなさやかちゃんが心から喜んでくれたよ。パパ、ありがとう。本当にありがとう)
以上ですっ
最終更新:2012年08月04日 16:08