719 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 21:11:19.21 ID:hY80R5pq0 [3/4]
あ、何か御神託が…
永い日々の中、概念でありながら同時に女の子であるまどかちゃんにかかっていた負担は相当なものだった。
そしてある日平行世界のクリームヒルトになってしまうまどかちゃん達と女神まどかちゃんの負の感情が凝縮し、まどかちゃんを黒い女神クリームまどかちゃんへと変化させてしまう。
「魔法少女には絶望しかない」
そんな普段のまどかちゃんとは正反対の思考を持つクリームちゃんはまど界と現世を【救済】するため行動を開始
まど界に住む魔法少女達はクリームちゃんを止めるため立ち上がるが、いくつもの絶望したまどかちゃんの集合体であり、圧倒的な力を持つクリームちゃんにはまるで歯がたたない。
そしてクリームちゃんに立ち向かう魔法少女はたった1人…彼女の心の悲鳴に気付けなかった事を責めながらも、必ずまどかちゃんを止めると誓ったさやかちゃんだけになってしまって…
「はぁ…はぁ…」
「懲りないねさやかちゃん。いくらここではソウルジェムの濁りを心配しなくていいって言っても、さやかちゃんじゃわたしに勝てるわけないのに」
「だろうね…あんた強いから」
「だったらなんで?わかってるくせになんでわたしの邪魔するの?」
「それは…あんたがこんな事を望むわけないからだよ。まどか、こんなのあんたらしくない」
「らしくない?…………バカみたい」バシィッ!!
「うあっ!?」
「さやかちゃんに何がわかるのっ!?わたしがどれだけ苦しかったか痛かったか…気付いてくれなかったくせにっ!!」ギリギリ…
「あ、くっ…」
「さやかちゃん苦しそう…でもどうしてかな?すっごく可愛いって思っちゃう…」
「へ、へへ…まさか、あたしの嫁に、そんな趣味があったなんてね…」
「わたしもビックリ…まさか痛みに耐えるさやかちゃんの顔がこんなにかわいかったなんて…」ギリ…
「がっ…!」
「そうだ、さやかちゃん…どうせなら一緒に堕ちようよ。さやかちゃんも前に魔女として絶望を産んでたんだし…いいよね?」
「そんなの、嫌に…んんっ!?」
「んっ…ちゅ、はぁ…」
「んー!?ん、ぐっ、んんっ…!」ゴクン…
「あは…さやかちゃん、どうだった…?」
「けほっ、けほっ…あんた今何を飲ませ…」
「わたしの絶望だよ。さやかちゃんにはわかってほしいから…わたしの感じた悲しみや苦しみを…」
ここで知ったまどかちゃんの絶望の内容が、さやかちゃんへの恋についてか魔法少女についてどうかで分岐するとか…
741 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 23:59:43.80 ID:hY80R5pq0 [4/4]
ならばちょっとだけ続きを…
「んくっ…ぐっ…」ゴクッ、ゴクッ…
「んん~…はぁ…これで半分…さやかちゃん、少しはわたしの悲しみわかってくれたかな?」
「…………」
「あれ?おかしいな…さやかちゃん、どうして返事してくれないの?今はもう息苦しくないはずだけど…」
「……これが、あんたの悲しみで苦しみなの?」
「よかった、やっぱり話せるんだ。うん、そうだよ。これがわたしがずっと抱えてた絶望なの…わかってくれたかな」
「…あぁ、そうだね。よーくわかったよ」
「えへへ、そっか。じゃあ一緒に堕ちてくれるよね?」
「お断りだね」
「……えっ?」
「あぁ、やってらんない。勝手に閉じこもって人の気持ち決め付けて…それはあたしが言えた義理じゃないか」
「さやか、ちゃん?」
「でも…まぁ、確かにあたしも鈍ちんすぎたよ。まさかあんたがここまで思い詰めてたなんてさ…そこはごめん」
「何を言って…っ!?ま、まさか…」
「しっかり受け取ったよ、【同性の親友に叶わない恋をしたあんたの悲しみ】は」
「っ…!!(そんななんでっ!?わたしは…魔法少女達の終わらない絶望をさやかちゃんに流し込んだはずなのに…まさか、わたしは伝えたかったの?さやかちゃんに自分の気持ちを、どんな形でも…)」
「どうしたのよ、さっきまでの勢いなくなってるよ?」
「違う…わたしは、そんなの伝えたかったんじゃないっ!!わたしは、世界を【救済】したくて…!」
「だったらなんであんたはこの世界の魔法少女達を蹴散らさなかったの?実際あんたの攻撃は誰にも致命傷を与えてない…なんでよ」
「それは!」
「【救済】してほしいのはあんたなんでしょ?あんたは平行世界のまどかの集合体…
だから一気にきた気持ちを、いくつかの平行世界であたしにフラれたって結果を受け止めきれなくて暴走した…はっきり言うよ、今回の騒動は恋心に押し潰されたあんたの八つ当たりなんだっ!!」
「ち、違う違う違う!!わたしは、わたしは…」
「そうとわかったら、あたしももう怯えてなんかいられない…まどか、お望み通り一緒のところまで行こうじゃんか」
「えっ…」
「ただしあたしが堕ちるんじゃない」ブチ…ブチブチ…
「そんな、触手が…!」
「あんたが引き上げられるんだよまどかぁっ!!」ブチィッ!!
「っ!!!!あ…さやか、ちゃん…」ドサッ
「…まったく世話の焼ける子だよ…これから町を直して皆に謝って…お姫様をキスで起こしますか…」
最終更新:2011年12月04日 15:47