2-496

496 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/12(日) 22:32:36.42 ID:vHl4c1QxO [1/6]
今日も1日1まどさや!SS投下させていただきます!
今回は付き合っている設定でのイチャイチャSSです。


その日、見滝原は異常気象と言えるレベルの暑さを記録していた。太陽が舗装されたアスファルトを熱し、蜃気楼があちこちで確認されている。

「暑い…」
「ふにゅう…」

そんな中、さやかと彼女の家に遊びに来ていたまどかはさやかの部屋で完全なグロッキー状態になっていた。2人共にお揃いで買った白いワンピースが汗で肌に貼り付いて非常に鬱陶しくワンピースを脱いでしまいたいくらいである。
だが、そうすると下着姿になってしまうわけで…いくら互いの全てを知る仲になったといえども羞恥心はある、恥ずかしくてそこまでする気にはなれなかった。

「さやかちゃん、今日暑いね…」
「今日は猛暑日らしいからね…えっと気温は…38℃ぉ!?」
「うぇぇ…」

外では灼熱の太陽が地を焦がし、ミ~ンミ~ンと大合唱する蝉の鳴き声がその暑さをさらに助長している。さらに不幸な事にこの家に取り付けられたエアコンが全て壊れているため、この部屋では押し入れから引っ張り出してきた扇風機が朝から晩までフル稼働していた。

497 名前:496続き[sage] 投稿日:2011/06/12(日) 22:33:34.30 ID:vHl4c1QxO [2/6]
「暑い…酷すぎだよ、この気温…」
「さやかちゃん…こういう時暑いって言うと余計に暑く感じるらしいよ…」
「へぇ…じゃあ寒いって言えばこの暑さも…少しはマシになるのかな…?」
「……それは、思い付かなかった。すごいよさやかちゃん…さすが私のお婿さん…」
「へへっ、じゃあ試してみようか…」

暑さで頭も上手く働かないのだろう、常識的に考えてあり得ない事すら今の2人には素晴らしいひらめきで。

「寒い…あー…寒い…」
「寒い、寒すぎるよ…」

寒い寒いと口々に連呼するまどかとさやかだが、当然そんな事で涼しくなるわけがない。それでも諦めずに寒いと言い続ける2人を嘲笑うかのように蝉の鳴き声は激しさを増して…耐えきれなくなったのは案の定さやかの方だった。

「……うがぁぁぁぁぁっ!!やめだよ、やめ!こんなんで涼しくなるなら電気屋なんかいらないでしょーが!!」
「言い出しっぺはさやかちゃんだよ…」
「だから余計腹立つんだよー!」

あーつーいー!と叫び、ワンピースの裾を舞い上がらせながらベッドの上をゴロゴロと転がるさやか。
そんな親友をまどかは元気だなぁ…と思いながら眺めつつ、テーブルの上にあるジュースを飲む。
既に温くなっていたそれは、喉を潤してはくれるものの冷たいものを飲んだ時の爽快感からは程遠かった。

498 名前:497続き[sage] 投稿日:2011/06/12(日) 22:36:29.58 ID:vHl4c1QxO [3/6]
「あ…そういえば冷蔵庫にアイスあったっけ!」

今まで忘れていたのだろうか、どこかテンションの上がった様子でさやかがそんな魅力的な事を言う。
そして早速取りに行くためだろう、さやかは額に流れる汗を拭い、転がった時に乱れたワンピースの裾を直すと、少し勢いをつけてベッドから起き上がった。

「ちょっと取ってくる。ついでに冷たい飲み物も持ってくるよ」
「あ、じゃあ私も…」
「まどかは休んでていいよ。おもてなしはこっちの役目なんだからさ」

ついていこうとしたまどかを制止し、部屋を出ていくさやか。残されたまどかは犬みたいに舌を出すと、テーブルに突っ伏し素直にさやかを待つことにした。

††

「まーどか!パピコあったよ、パピコ!」

嬉々とした様子で帰ってきたさやかの手にあるのは二本一組のチューブ型アイスクリームとキンキンに冷えてるのが表面の結露でわかる氷の入った水差し。
暑さで半分死にそうになっていたまどかにとってまさに天の恵み、それを持ってきてくれたさやかは女神と言っても大げさではなかった。

「ほい、まどかの分」
「ありがとう、さやかちゃん」

受け取ったアイスを食べると、熱を持っていた身体が中から冷えていき少し楽になった気がする。

(冷たいなぁ…)

生き返った心地になり、チューとアイスを味わっていたまどかは気付かなかった…さやかが悪戯な笑みを浮かべて近付いてきていることに。


499 名前:498続き[sage] 投稿日:2011/06/12(日) 22:38:11.75 ID:vHl4c1QxO [4/6]
「隙あり!」
「ひゃあんっ!?」

いきなり背中を襲った冷たい感覚にまどかはビクンッと身体を跳ねさせる。しかもその冷たい感覚は這うように背中を伝わり、まどかは断続的に身体をビクビクと震わせた。

「うわぁ、なんかエッチ…」
「さ、さやかちゃん、何したのぉ…?」
「いやあ、まどか暑そうにしてたし、冷やしてあげようかなぁと思ってさ」

未だに震えながらまどかがさやかを見ると、彼女はニヤニヤしながら手に持った氷を水の入ったコップに落としている。
そう、さやかはワンピースの隙間からまどかの背中に氷の欠片を放り込んだのだ。

「もう、ひどいよさやかちゃん!いきなりあんなことされたらびっくりして心臓止まっちゃうよ!」
「あんないい反応しといてまたまたご冗談を言いますなぁ…それ」
「ひうんっ!?」

今度はむき出しになっている二の腕を氷を触って冷たくなっていたさやかの手でなぞられ、まどかはまた悲鳴に似た声をあげながら身体を震わせる。
さやかはその反応に歯止めが効かなくなっているらしく、いつしかまどかに覆い被さるような体勢をとっていた。


500 名前:499続き[sage] 投稿日:2011/06/12(日) 22:39:42.73 ID:vHl4c1QxO [5/6]
「ほれほれ~、ここか?ここがええのんか~?」
「ひんっ!さ、さやかちゃん、やめてよぉ…」
「そんな可愛い反応見せられてやめられますかってんだ!」

手がまどかの体温で温くなる度にさやかは氷水に手を突っ込んで冷やし再びまどかの肌に触れる。二の腕から始まり、頬、首筋、太もも…さやかもそろそろやめてあげようと心では思っているのに、身体はまどかの反応に高ぶり、止めることが出来ない。

「さ、さやかちゃん…ダメ…ダメェ…」

ワンピースが乱れ、その下にある最後の砦を晒しながら、それでもまどかはダメだと首を振る。
だが、さやかにはもうそれはただ誘っているようにしか見えなくて…

「ううっ…だから…ダメだってばぁっ!」
「わっ!?」

さやかがワンピースの中に手を差し入れた瞬間まどかは今まで以上の力で抵抗、さやかを突き飛ばす。背後がベッドでさやかの身体を受け止めたため怪我はしなかったさやかだが、まどかに拒否された事がショックだったようで呆然と天井を見上げていた。

「はぁ…はぁ…」
「あ、その…まどか…」

天井を見ているためさやかにはまどかの息遣いしか聞こえない。だが、自分が取り返しのつかない事をしてしまったのだと強く感じ、今更ながら強い後悔が襲ってきた。


501 名前:500続き[sage] 投稿日:2011/06/12(日) 22:43:28.83 ID:vHl4c1QxO [6/6]
「まどか…ごめん…あたし、どうかしてた。まどかが嫌がってるのに調子に乗って…あたし……きゃあっ!?」

とにかく謝ろうと口を開いたさやかをまどかと同じような冷たい感覚が襲う。さやかが感覚が走った太ももを見てみると…なんとまどかが水差しの水をさやかの足に垂らしていた。

「ひっ…ま、まどかっ!?」
「私、ダメだって言ったのに…さやかちゃんが悪いんだからね」
「ひんっ!?あ、ちょっ…ひゃん!」

先ほどのお返しだとばかりに今度はまどかの冷たくなった手がさやかの身体を這う。その嬉々として身体をなぞるまどかの目を見てさやかは悟った…

まどかのダメとは…【自分が止まらなくなるからダメ】という意味だったのだと…

「さやかちゃん」
「ま、まどか…さん?」
「……いただきます」
「それ、あたしのせり…」

残念ながらさやかは最後まで喋らせてもらう機会をもらえないらしい。
覆い被さってくるまどかにさやかは【悪戯はほどほどにしなきゃいけない】という教訓を高い授業料と引き換えに得ることになるのだった…


以上です!
最初はマントイチャイチャSSを書くつもりだったんですが、>>488さんに先を越されたので途中で方向転換させていただきました。
パピコなのは自分の趣味です…美味しいですよね、パピコって
最後に>>483さん、>>488さんGJです!
それでは失礼いたしました!

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最終更新:2011年08月15日 21:32
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