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17-3

3 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/12/17(土) 18:08:44.76 ID:DrdWO/gF0
「あー!また失敗しちゃった…」

12月も後半に入った空気の冷たさが肌を刺すように染み渡る冬の日の午後。
鹿目家リビングではまどかの嘆きが木霊していた。

「ううっ…またやり直し…」

手元で歪な形になってしまった毛糸の束にまどかはガックリと肩を落とす。
通算5回に渡る失敗はこたつに入ってぬくぬくな身体と違い、吹雪のような冷たさをまどかの心に与えていた。
どこかの宇宙生物が見たら「すごいエネルギーだよまどか!やっぱり君は魔法少女になるべきだ!」などと言い出し、蜂の巣になることは間違いないだろう。

「はぁ…やっぱりピンクじゃなくて青にしよっと」

まどかは頭の中に浮かぶグロテスクな光景を振り払うと、周りに転がる色とりどりの毛糸の玉から青い玉を手に取り、再び編み棒を動かしていく。
一分一秒も今の彼女には惜しいのだ、何せ決戦の日…クリスマスは刻一刻と近付いているのだから。

「でもなんで上手くいかないんだろう…みんなの分はちゃんと作れたのに…」

テーブルの上に広がるマフラー、手袋、セーター…1ヶ月前からまどかが作り上げたクリスマスプレゼント達。
家族、親友、憧れの先輩、新しく出来た友達…彼女達の笑顔を思い浮かべながら作った、これ以上ないほど想いの籠ったプレゼント。
そしてそのプレゼントも後1人分で完成する…のだが、まどかは今までの勢いが嘘であるかのように初歩的なミスを繰り返してしまっていた。

「このままじゃさやかちゃんだけ手編みのプレゼント出来なくなっちゃう…」

家族の次にクリスマスを共に過ごした親友兼想い人…どんなに歪になってもそこにある想いを汲み上げてくれるだろう相手だからこそ失敗作など渡したくない。
いつになくまどかは燃えていた。

「さやかちゃん…」

まどかは想像する、完璧に編み上げたマフラーを受け取ったさやかの笑顔、似合うかな?と巻いたマフラーの隙間から溢れる照れ笑い…
脳裏に浮かぶ様々なさやかの表情にまどかの頬はふにゃふにゃに緩んでいく。
先ほどまで寒かった心も早すぎる春を迎えたかのように暖かくなっていた。

「えへへ、よーし頑張……ああっ!?また失敗しちゃってるー!」

そして想いを新たにしたまどかは気付く、通算6回目の【さやかの事を考えての失敗】をした事に。
自分の想いが強ければ強いほどプレゼント完成は遠のく…それにまどかが気付くのはいつなのだろうか…

クリスマスまで後>>1乙週間

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最終更新:2011年12月18日 20:55
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