99 名前:そんな二人の立場逆転1/2[sage] 投稿日:2011/12/31(土) 04:10:45.91 ID:GksrFX5/0 [1/2]
「まーどかー」
「あううっ…」
今、わたしはさやかちゃんに抱き締められています…
ふわりと漂う石鹸の香りといつもなら心が落ち着く温もりも今のわたしにはあまり感じる事ができません。
「ねぇ、まどか」
「な、なにさやかちゃん…?」
「大好きだよ」ニッコリ
「っ!?!!?(あう、はう、うううっ…!)」
なぜならさっきからこうしてさやかちゃんがわたしをドキドキさせるような事ばかり言ってくるから…
ドキドキし過ぎて神様なのにもう死んでしまいそうです…
「まどかは?」
「ふえ…?」
「まどかはあたしの事…好き?」
「あ、うっ…うん、さやかちゃん…わたしも大好き…だよ」
いつもならもっとはっきり言える事が言えません…もしかしていつものさやかちゃんもこんな気持ちなのかな…?
「へへ、そっかぁ…ありがとう」
「ど、どういたしまして」
さやかちゃん嬉しそうだなぁ…
でも本当にどうしたんだろ、帰ってきてから急に「まどかはかわいいね」って言って、驚いたわたしを抱き締めて…
時々こうやって大好きって言ってくれて…嬉しいけどわたしおかしくなっちゃいそう…
「まどかはさ…」
「…?」
「今キスしたいって言ったら怒る?」
…やっぱりさやかちゃんはさやかちゃんだ。
そんな事聞くくらいならいきなりしてくれた方が恥ずかしくないのに…変なところで律儀すぎるよ…
「そんな事、ないよ…」
「よかった…じゃあ目閉じて」
「うん…」
えっ、でももしかしてこれさやかちゃんからしてくれるの…?
そう考えたら、ダメ、急に恥ずかしくなって…
「さ、さやかちゃん、やっぱりわたし…んうっ!?」
まだ心の準備が…というわたしの言葉は最後まで言うことはできなくて。
目を見開いたわたしの視界には大好きなさやかちゃんの少し赤らんだ頬や震えてる睫毛がはっきり見えました…
「んっ、うっ…」
「んちゅ…ふう…」
さやかちゃんの唇から息が漏れる度にわたしの身体は震えて、頭がポーッとしてきます。
さやかちゃんはそれがわかっているのかいないのか、わたしの腰に手を回して崩れてしまいそうな身体を支えてくれていました。
100 名前:そんな二人の立場逆転2/2[sage] 投稿日:2011/12/31(土) 04:16:43.24 ID:GksrFX5/0 [2/2]
「っ、はぁ…」
「あっ…」
時間にして十秒くらい、でもわたしには一時間くらいに感じた至福の時間…それはさやかちゃんが唇を離した事で終わりを告げます。
あんなに嬉しかった気持ちはシュンと萎んで思わず未練がましい声が出てしまいました…おかしいな…いつもならわたしこんなに欲しがりじゃないのに…
「さやかちゃん…」
「…終わりだと思った?」
「えっ」
「残念、まだまだ続きますよっと」
「さやかちゃ…んんんっ…!!」
さやかちゃんはニッコリ笑ってまたわたしにキスしてきます。
…さっきと違って今度は舌まで交えて。
「んううっっ!?んー、んー!!」
驚きで固まるわたしをよそにさやかちゃんの舌はわたしの舌を絡めとり翻弄してきて…
気付いた時にはわたしもおずおずと舌を絡め返していました…今のさやかちゃんにはどう頑張っても勝てませんでしたが…
「はふうっ…」
「はぁ…はぁ…」
さっきよりも長い時間交わしていたキスも終わり、わたし達は互いに顔を離します。
さやかちゃんとの間に出来た銀色の橋がキラキラと光りわたしは綺麗だなあとポーッとした頭でその光景を見つめていました。
「さやかちゃん…」
「ははっ、まどか顔赤いね…」
「さやかちゃんだって…」
「うん、まぁ…だろうね。顔熱いから何となくわかるよ」
恥ずかしいなぁって笑うさやかちゃんに…わたしはもうどうしてさやかちゃんがこうなったのか、考えるのをやめました。
少なくとも今のさやかちゃんはすごくかっこよくて、同時にすごくかわいかったから…
「えっ、とさやかちゃん?」
「ん…?」
「あの、もう一回…」
「…………りょーかい、お姫様」
だから今のわたしはさやかちゃんにいっぱい甘えようと思います。
いつまで続くかはわからないけど…きっとこれは今しかできない貴重な体験だから…
「まどか、好きだよ」
「えへへ…わたしも大好き…さやかちゃん」
†
「すごい効き目ですわ…まさか興味本位で手に入れた【積極的になる薬】がここまで効果を発揮するなんて」
「うっぷ…胸焼けする…」
「エリーさん、そろそろさやかさんの薬の効果が切れますからその時のもお願いします。はぁ、エリーさんが羨ましいですわ、私もお二人が心に秘めた愛を聞いてみたいものです…」
「いや、やめといた方がいいよ…」
最終更新:2012年01月03日 14:05