648 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/18(土) 00:26:13.10 ID:GvdefODe0 [1/3]
行くぜ~続くぜ~いつもの人に~ということでSS投下でござる
ここは天界。さやかが下の世界を眺めてにやにやと笑っている。
でもそれはすごく幸せそうな顔であった。そんなさやかを見て、まどかが声をかける。
「さやかちゃん、どうしたの?そんなににやにやしちゃって」
「あぁまどか、下を見てごらんよ、あれ、あれ!」
「下?・・・あっ!」
まどかがさやかの指差すほうを見下ろすと、まどかも自然と顔がほころぶ。
「仁美ちゃんと上条君・・・結婚したんだ・・・!」
「そう、今日が結婚式だってわけ!・・・いやー、ついにここまで来たわけですな~」
そう、下の世界では恭介と仁美の結婚式が行われていたのだ。二人とも、多くの人に祝福され、本当に幸せそうであった。
「・・・仁美、綺麗だよね~。昔から美人だったけど、もっと美人になったなぁ。ウェディングドレスすっごくよく似合ってる」
「上条君も大人っぽくなって素敵になったねー。二人ともお似合いだね」
「くそー、恭介のやつ、あたしの第2の嫁を奪いよって~。」
「あはは、一夫多妻制は法律違反だよさやかちゃん?」
「大丈夫、ここは日本じゃないもんね。それに一『婦』多妻制だから問題ないのだ~、なーんてね」
649 名前:続き[sage] 投稿日:2011/06/18(土) 00:27:11.94 ID:GvdefODe0 [2/3]
さやかはいたずらっぽく笑ったが、そのあとにちょっと寂しそうに呟いた。
「・・・あたしも一度はウェディングドレスとか着てみたかったなぁ・・・。」
「さやかちゃん?」
「あはは、冗談冗談、あたしがウェディングドレスとか柄じゃないよね」
「そんなことはないと思うけどなぁ。さやかちゃんかわいいからきっとすごくよく似合うよ」
「ん、ありがと。あたしの嫁は相変わらず優しいですな~」
結局冗談を言ってはぐらかすさやかをみて、まどかはうーん、と思い悩んだ。本当はさやかちゃんも上条君の隣でウェディングドレスを着たかったんだろうなぁ・・・なんて思いながら。そして何かを思いついたのか、急に明るい表情になってさやかに話しかける。
「ねぇさやかちゃん、ちょっと目を瞑って。」
「?いいけど、何をするの?」
「ふふ、ちょっとした魔法だよ。えい・・っ!」
まどかが魔法をかけるとさやかの体は純白のドレスに包まれていった。そして、さやか自身も、大人の姿に変身していたのだった。
「わっ、すごいよこれ!ありがとうまどか・・・!・・・あれ、まどか?」
なぜか魔法をかけたまどかが顔を真っ赤にして硬直している。
「おーい、まどかさーん?」
「ひゃい!?」
さやかがまどかに話しかけると、まどかはすっとんきょうな声を上げ、その後にはっと我に返って「さやかちゃん、ごめん!」と言って走り去ってしまった・・・。
650 名前:続き[sage] 投稿日:2011/06/18(土) 00:28:58.95 ID:GvdefODe0 [3/3]
「お、おーい、まどか・・・?そんなにあたしヘンだったのかな・・・?」
(言えなかった・・・!つい見とれちゃってさやかちゃんに綺麗だって言えなかった・・・!わたしって、ほんとバカ・・・)
そう、まどかは純白のドレスに包まれたさやかの大人びた姿の予想以上の輝きに、思わず見とれてしまい、そしてそんな時に声をかけられ、気が動転してしまったのである。
(これじゃいけない・・・!さやかちゃんのところにいってきちんと言ってあげなきゃ・・・!)
まどかは再びさやかの元へ歩き出した。
「・・・お、もどってきた。お~い、まどか~!」
「さ、さやかちゃん・・・」
「どうしたの急に。あたしの格好、そんなにヘンだった?」
「・・・がうの。」
「ん?」
「違うの!聞いてさやかちゃん、さやかちゃん、すっごく綺麗なの!仁美ちゃんにも負けないくらい、さやかちゃんすごく綺麗なの!さっきはつい見とれちゃっただけなの!さやかちゃん綺麗!すっごく綺麗!」
さやかの元に行くまでの溜め込んだ感情が爆発したのか、まどかは目をぎゅっと瞑り、顔を真っ赤にしながら凄い勢いで「綺麗」を連発した。
あまりにもまどかが「綺麗」を連発するものだから、さやかの顔も、見る見るうちに真っ赤になっていった。
それから二人ともしばらくのあいだ何も言えずに顔を真っ赤にし続けていたことは、想像に難くないことであった・・・
以上です。また中途半端感が否めないけど、そこはみんなのまどさやエントロピーでカバーしていただけるとありがたい
最終更新:2011年08月15日 21:42