444 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/03/26(月) 20:04:56.58 ID:Rb0Mli5X0
>>436
時期がずれるとしたら中学入学で、とりあえずこんな感じかねぇ? と30行くらいのSS。
「えっと、鹿目まどかです。今度見滝原に引っ越してきて、前は……」
中学校の入学式を終えて、HRでの自己紹介。
タツヤが誕生してから「大きくなったら部屋が必要だろう」と物件を探していた鹿目一家は、まどかが中学に入学する頃合で手ごろな物件にめぐり合い、新しい友人関係を築くのには悪くないこの春、新居に引越しを終えた。
自然と共通項が少なめのまどかは、少し長い自己紹介を終えて席へ戻った。
周りの子達が親しい人と話しているのを見て、少し、心配になった。
「友達、できるかなぁ」
ポツリと呟くまどかの様子を、さやかは少し気にしていた。
友人も多く、それなりに新しい仲間とも話せていることに自信を持っていたさやかだったが、その物憂げな表情になんとなく不安な気持ちを抱いたのだ。
――それに、あの子の笑顔、なんとなく見てみたいな……。
「鹿目さん、この後暇?」
HRが終わって帰宅しようとしたまどかは、不意のさやかの一言に、背筋をビクっと伸ばして固まってしまう。
間合いを計り間違えたと思ったさやかは、まどかの緊張が解けるのを待つ。
15秒ほどかけてゆっくり振り返ったまどかは、一息ついてから一言。
「美樹さん、だったよね。……ちょっとびっくりしちゃって……」
さやかは頭をポリポリとかきながら、
「まあ、確かに後ろからいきなりだったからね。うん。美樹さやか。さやかでいいよ」
さらっとフォローから「親しくなろう」まで淀みなく話すさやかに、まどかは少しうらやましさを覚えながら、
「うん。……私も、まどかで……」
と、答えた。
話し始めて数分で親しそうに席を立つ二人を、また別の少女が見つめていた。
――さりげなく親しくなるなんて、羨ましいですわ……。
志筑仁美は、お嬢様特有の「浮世離れ」が災いして、なかなか上手く話せる友人がいなかった。
それに「放課後は習い事」という生活が災いして、親しくなることは「夢のまた夢」状態が続いていた。
――美樹さんなら、習い事までの間でもすぐ親しくなれるかもしれませんわね。
仁美は意を決して、二人のほうへ小走りで向かっていった。
最初「タチとネコ元々」と書いてる自分に気づいて「ガチ過ぎる……」とドン引きしたので今回は仁美さんのキマシネタ自重。
最終更新:2012年04月02日 07:44