私の名前の名前は霧雨魔理沙。泥棒だ。
違った、本職は魔法使いだ。
異変に巻き込まれるのは慣れてるが、今回は桁違いに危ない異変みたいだ。
ミニ八卦炉も取られてしまったし、今回は霊夢に任せておこう。
そうと決まれば、お宝探しでもしてみよう。
あんな神様が用意した場所なら、凄い魔法の品とかがあるかもしれない。
というわけで、大聖堂とやらに行ってみよう。
私のスタート地点は、その大聖堂が見える岬だった。
ちょっと橋までは遠いから、いつも通り飛んでみるつもりだった。
箒がなくてもなんとかなるぜ、と思ったんだ。
「なんだか失速してる気がするな……うん、駄目っぽいな」
結論から言えば落ちた。妙なぐにゃぐにゃした光る波の中にな。
『まずは一回』
そんな声が聞こえた次の瞬間に、私は毒の沼地の前にいた。
なるほど、これが落ちたときの跳躍というわけらしい。
4回で死ぬそうだが、無駄に使ってしまった。ショックだぜ。
まぁ毒の沼地に落ちなかっただけマシだと思っておこう。
ぐにっ
なんだかお尻の下が柔らかいな。
この感触、この触り心地、なんだか馴染み深い気がする。
「触ってないでどきやがれ……」
おお、やっぱり人間だったぜ。
下敷きにした男はポップっていう魔法使いだった。
私の下敷きになって怪我したらしい場所を、なんと自分で治している。
どうやら私の知らない魔法をかなり知っているらしい。
「なぁ、私にも魔法を教えてくれないか?」
「ってお前は魔法使いじゃないのかよ!」
自慢じゃないが、私は今、魔法なんてたいして使えない。
ミニ八卦炉なしでマスタースパークなんてまともに使えない。
魔法の触媒もないから簡単な弾幕しか使えない。
ここは一つ、ご教授願うとしよう。
「ほら、こんな魔法が使えるぜ。ちゃんと魔法使いだから、教えてくれ」
今出来るレーザー系の魔法を見せる。
やっぱりパワーに欠けるな。弾幕はパワーだって言うのに。
ポップは、そう言われてもなと頭をかく。
なんでも、魔法の契約の儀式を済ませれば素質次第で魔法が使えるという。
便利だが、その契約の方法を知らなければ意味がない。
普段は本を見ながら契約していたそうだが……待てよ。
「なぁ、もしかしてこれのことか?」
ビンゴだったらしい。
攻撃呪文についての契約方法について書かれた本。
描いた魔方陣を地面に描いて、その中心に立つ。
その中心に立って集中することによって、その呪文の契約が出来るらしい。
詳しい方法も載っているので、ためしにやってみることにした。
やっぱり弾幕はパワー、ということで弾幕っぽいイオと威力のあるギラの呪文を契約してみることにした。
「よし、そのまま覚えたい呪文を念じるんだ」
ポップのやつはそういうが、私はそんな魔法知らないんだぜ。
とにかく、まずはギラ……閃熱をイメージして集中する。
まばゆい光が、魔方陣に立った私を中心に溢れる。
どうやら成功したらしい。
「ギラ!」
空中に熱閃が走る。おお、こんな簡単でいいのか?
「素質はあるみたいだな……あとは一人でやってみろよ」
よし、あとは私だけでやってみよう。
次の覚える呪文、イオの契約をするための魔方陣を地面に描く。
ポップは荷物を見ているようだ。
中の支給品らしいロッドを見て喜んでいた。
次はポップの協力なしに、イオの契約を成功させた。
「やった、成功したぜ。なぁポップ、次は……」
「なっ何だってぇ!?」
突然大声を上げるもんだからびっくりした。
何か驚くものでも見かけたんだろうか。
「どうしたんだよ、ポップ。ほら見ろよ、イオ……」
そんなつもりはなかった。
そう言っても、言い訳にしかならないだろう。
間違って、イオをポップに発動させたことに違いはないんだから。
爆発が、ポップを包む。
崩れるように、ポップは崖の下……波のような次元の中に落ちていった。
「お、おい! ポップ……ああ」
もう消えてなくなっていた。
たぶん、どこかに飛ばされたんだろう。
あんなにいい奴だったのに、私はなんてことをしてしまったんだろう。
彼のいた痕跡は、爆発のときに落ちたらしいロッドしか残っていなかった。
持ち主は今、いない。
「…………もったいないし、借りるぜポップ。死んだら返すぜ」
無事にあえたら謝ればいい。きっと許してくれるさ。
残念なことに、私の魔力を吸って攻撃力に変える杖らしい。
マスタースパークを撃つ助けにはなりそうにない。
とはいえ、いい武器も手に入って、魔法も覚えて幸先はいい。
「せっかく珍しい世界に来たんだ。お宝探しに出発だ!」
「そうですねぇ……珍しいアイテムには私もヒジョ~に興味がありますが」
振り返る。
そこには、眼鏡をかけた男が立っていた。
「おっと、申しおくれました。私はアバン。勇者の家庭教師なんてことをやってる者です」
「私は霧雨魔理沙。魔法使いだ」
とりあえず敵じゃないみたいだ。
友好的に接すれば、不穏な空気にはならないだろう。
「これはご丁寧に。……ところで、今落ちていったのは私の弟子なのですが?」
前言撤回。もう不穏だ。
「ギラ!」
見たところ武器は持っていない。
一発浴びせて逃げてやる。
そう思って、覚えたばかりの呪文をアバンに放った。
「やれやれ、ポップも呪文の危険性も一緒に伝えないところがまだまだですねぇ」
そう言って、男は身を屈ませ、腰を捻るような体制となった。
「アバンストラッシュ!」
放たれた衝撃にギラはあっさり掻き消され、私は宙を舞っていた。
「(謝る前に……罰を受けちまった)」
やっぱり悪いことなんてするもんじゃない。
このロッドも断って借りなかったのが悪かったのかもしれない。
などと考えているうちに、私の意識は真っ白に染まっていった。
「……気絶したようですね」
気絶した少女を抱え、ポップが落ちた場所を見る。
「すぐにポップを見つけられたときは、ラッキーだと思ったのですが」
近づく前に落ちてしまった。
あの威力のイオなら死ぬことはないだろうが、転移先に危険な人物がいないことを祈るばかりだ。
「さて、と……トラマナ!」
呪文を唱え、毒沼の上を歩く。
当然少女は抱えたままだ。
「これも何かの縁。ちょいとばかし、家庭教師の職に復帰しましょうか」
彼女はそこまで悪人でもないようだし、溢れる才能も持っている。
殺し合いに乗るつもりのないアバンは、彼女が今後生き抜く術を授けるつもりらしい。
「えーと、この先は森があって、町があるようですねぇ。まずはそこに向かいましょうか」
アバンは、魔理沙を抱えた反対の手で、手に持った物をくるくる遊ばせた。
「ペンはギラより強し! なーんて、本当に丈夫なペンですねぇ」
メモを取るためのペン以外に、支給品枠にペンの束があったことは彼とてがっかりした。
だが、使ってみると中々に丈夫であり、アバンストラッシュを使用してみたのだが。
流石に耐え切れなかったのか、ペンはボロリと崩れ、毒の沼に落ちて消えた。
「お仕置きには、これくらいでちょうど良いでしょう」
鼻歌を歌いながら進むアバンを知らぬものは、彼を大人物と見ることはないだろう。
しかし、彼を知る者は敵であっても誰もが彼に敬意を表する。
かつて世界が魔王ハドラーの脅威に晒されたとき、世界を救うため立ち上がった男がいた。
仲間に支えられ、長い年月の戦いの末に魔王を打ち倒した伝説の人物。
そう、人は彼をこう呼ぶ。
―――勇者アバンと。
【E-Ⅳ 毒の沼/一日目・深夜】
【アバン=デ=ジニュアール3世@ダイの大冒険】
【状態】:健康、トラマナ
【装備】:ニーギのシャーペン(29/30)@式神の城
【道具】:支給品一式、不明支給品0~2
【思考・状況】
1.魔理沙を教育する
2.欲望の町へと向かう。
3.ポップが心配
【霧雨魔理沙@東方project】
【状態】:健康、気絶
【装備】:ブラックロッド@ダイの大冒険
【道具】:支給品一式、契約の本@ダイの大冒険、不明支給品0~2
【思考・状況】
1.気絶
【備考】
八卦炉など、魔力を増幅する触媒がなければ簡単な弾幕しか使えません。
ギラとイオを習得しました。上記の制限には当たりません。
一回大陸から落ちました。
【ニーギのシャーペン】
ニーギが武器と使っているシャープペンシル。
普通のシャーペンのはずだが、壁に刺さるなどシャーペンにしては固い。
【ブラックロッド】
ポップの最終装備。
魔力を込めることで伸縮自在に伸び、攻撃力も増す。
また、二股の槍のように先端を変形させることが出来る。
【契約の本】
ダイの世界では、呪文は契約の儀式によって習得が可能である。
習得自体は高位呪文であるラナリオンを一瞬で習得した描写から容易であるらしい。
しかし、才能なきものは習得できず、習得できても力量不足ならすぐには使えない。
この本には攻撃呪文について書かれている。
ちっくしょう、やられたぜ。
魔理沙の奴は敵だったのだろうか。
わかってるのは、せっかく手に入れたブラックロッドを落としたこと。
そして俺が、大陸から落下したことだけだ。
油断した……名簿にあったダイの名前を見て、完全に外への集中を怠っていた。
「う……うぅ?」
目を開くと、視界がぼんやりしてよく見えない。
どうやら生きてはいるようだ。
思えば魔理沙も落ちて助かったらしいからな。
なんだか空が薄暗い。
元々妙な世界で青空なんて見えやしない世界だが、これは空ですらない。
「洞窟、か」
どこかの洞窟の中に飛ばされたようだ。
視界には、ただ洞窟の天井、そして落ちてくる鍾乳石しか、
「どえぇぇぇぇ!??」
良く鍾乳洞で見るような尖った石。それが根元から折れて落ちてくるってどんな不幸だ!?
「(か、体がうごかねぇ……だ、ダメだぁ!!)」
目を瞑る――が、次の衝撃は襲ってこなかった。
何かが砕ける音がして、顔には巨石とは程遠い、砂の欠片が降りかかる。
「うわっ、ぺっぺ……な、なんだ?」
顔の砂を払い、ようやく動くようになった俺は立ち上がり、前を見る。
そこには、槍が立っていた。
いや、違う。
「お、お前が助けてくれたのか?」
槍よりずっと小さな、顔以外を鎧で纏ったモンスターがそこにいた。
「あれ、この鎧……な、なんだかすげぇ見覚えが……」
じっと見つめ、そして気がつく。
「そ、そりゃあ、鎧の魔槍じゃねぇか!」
間違いない。ヒュンケルやラーハルトの持っていたのと同じ、鎧の魔槍。
「鎧化【アムド】」の言葉で強力な防具にもなる優れものだ。
それにしたって、こんなチウみてぇな奴があの岩を砕いたっていうのか?
「どうしたクポ? この槍を知ってるクポ?」
「おわっ!?」
喋ったよ、こいつ。
クロコダインのおっさんやチウみたいに喋るモンスターは多くはない。
チウみたいな例外はいるが、大体強いモンスターがほとんどだ。
そう考えると、チウなんかより強いモンスターなのかもしれない。
「あ、ああ、俺の仲間の槍なんだ。まぁ気にせず使ってくれよ」
「そうクポ? その仲間はここにいるクポ?」
そういえば、ダイしか見てなかったことを思い出す。
確認してみるため、もう一度名簿を取り出した。
「あっ、あの人がそうかもしれないクポ」
「へっ? 他にだれかいんのか?」
真っ白なモンスターは駆け出し、こっちに来るよう呼んでいる。
「(魔理沙みたいに俺を嵌める気じゃないだろうな?)」
そんな考えも浮かぶが、それなら助けたりはしないだろう。
名簿を見るのは後回しにして後を追う。
「あれは、君の仲間クポ?」
「んー……後姿しか見えねぇけど違うな、全然知らない奴だ……っつうか、何だあれ?」
白いモンスターが指差す方向に、妙な体勢の少女がいた。
天井から上半身だけ出してバタバタ体を捻っている。
下半身は天井に埋まっている。綺麗に。
要するに、いしのなかにいる。
「何の罰ゲームだよ……」
まさか、殺し合いとやらのスタート地点が彼女はあそこなのだろうか。
だとしたら酷い。あれじゃあ殺し合いに乗った奴に襲われたら、なぶり殺しだろう。
「あの人はいい人クポ? ケフカみたいな悪党じゃないクポ?」
ケフカっていうのが誰かは知らない。
だが、尋ねてくるモンスターの心配は俺にも分かる。
助けた瞬間襲ってくるかもしれないのを心配してるんだろう。
「(どうする……なーんか、引っかかるんだよな。雰囲気っていうか、空気がちょっと魔理沙と似てるし)」
いくらなんでも、スタート地点があそこってのは考えてみればおかしい。
自分から入り込んで、助けようとした相手を狙ってるんじゃないだろうか。
魔理沙に攻撃された記憶から、そんな疑いが生まれる。
一方。
白いモンスター……モグは助けようと思ってはいた。
だが、目の前の少女から感じる、人とは違う気配が気になっていたのだ。
幻獣の力を秘めていても、ティナのような良い人か。
神の力を持っているケフカのような悪の化身か。
見知らぬ地に飛ばされたモグは、目の前の少女はどうなのか判断できなかった。
「(でも、この人はいい人だったクポ。あの人もいい人かもしれないクポ)」
今にも死にそうだったため、とっさに助けた男は良い人だった。
ならば、あの人もそうなのではという意識がモグの中で強まってはいた。
果たして、ポップとモグの選択は―――
【B-Ⅰ・地下洞穴内/1日目・深夜】
【ポップ@ダイの大冒険】
【状態】:軽い怪我
【装備】:なし
【道具】:支給品一式、不明支給品0~2
【思考・状況】
1.目の前の少女(八雲紫)を助ける?
2.ダイを探したい
3.魔理沙は騙していたのか?
【備考】
ダイ以外の参加者名簿を見ていません。
大魔宮突入後(最終決戦)以降の参戦です。ダイの生死、アバンの生死を知っているかは不明です。
一度大陸から落ちました。
【モグ@FF6】
【状態】:健康
【装備】:鎧の魔槍(鎧化中)@ダイの大冒険
【道具】:支給品一式、不明支給品0~2
【思考・状況】
1.目の前の少女(八雲紫)を助ける?
2.仲間を探したい
【鎧の魔槍】
ヒュンケル及びラーハルトの武器にして防具。
オリハルコンに次ぐ硬度を持つ材質で作られた槍で、「鎧化【アムド】」の一声で槍からパーツが分離し
全身を守る防具となる。身長122センチのモーグリでも装備できるよう変形してくれる。
魔法に強い金属のため、弱い魔法は受け付けない。
折れても完全粉砕しない限り、時間と共に修復していく。
全身にサブウェポンは付属しているはずだが、没収されているかどうかは不明。
最終更新:2009年05月21日 21:33