依頼者:
ガリワウ(Galiwao)
/
アルザビ辺民街区・礼拝場2階
依頼内容:
我々の屋敷の主人が行方不明に
なってしまった。万が一の事が
起きる前に、捜し出してほしい。
>>通常時
+
|
... |
Mhasbaf : 右、異常なし!
Mhasbaf : 左、異常なし!
Mhasbaf : 不滅隊に入るために
パトロールの練習してるんだ。
決まってるー?
|
Mhasbaf : 左、異常なし!
Mhasbaf : 右、異常……
Mhasbaf : んんっ!?
Galiwao : どうだ、見つかったか?
Kobdyu : いえ、街中を見て回りましたが、
影も形も見当たりません……。
Deminza : こっちもですっ!!
Kobdyu : まさかまさか、誘拐では……?
Kobdyu : もしかして、もしかすると、
さらわれて縛られているのかも……。
Deminza : お前っ、なんてこと言うんだ!
冗談にも程があるぞ!?
Kobdyu : でも、でも……。
Mhasbaf : [お姉さん/お兄さん]、いまのみた?
これは事件の匂いがするね~。
Deminza : そこのお前たち!!
Deminza : 尋ねたいことがある!
Mhasbaf : ゴホン、なんでしょう?
困ったときはこの僕にお任せください!
Kobdyu : ええとええと、
うちの主を、見かけませんでしたか?
Galiwao : お前たち、
ちと気が逸りすぎだ。
Galiwao : 騒がせてすまぬ。
我々はある方を捜している最中でね。
Galiwao : その、申しにくい話なのだが……
我々の仕える屋敷の主なのだ。
Galiwao : 主は若くして家業を継ぎ、
苦労を重ねて成功された方でね。今では
皇民街でも名の知れた実業家であられる。
Galiwao : それが昨日、従者と散歩に
出かけたきり、屋敷に戻られていないのだ。
そこで、こうして我々従者が
手分けして捜している次第……。
Galiwao : 主はお育ちが良い。
たとえ、巷に紛れようとも、気品ある言動、
それに知性をたたえた強い眼光はお隠しできまい。
Galiwao : そう、それは
時に黄金色の宝石のようであり、
いや、瑠璃色か、あるいは真紅……。
Kobdyu : えと……その、
そういうお方なんですけど
どなたか見かけませんでしたか?
Mhasbaf : う~ん……
見かけたような、見かけていないような……。
Deminza : おい、しっかりしてくれ!
我々は目撃情報だけが頼りなんだぞ!!
Mhasbaf : そんなこと言われても、
最近は、この街にもよそ者が増えたし……
思い出せないよー。
Kobdyu : まさか……
本当に誰も見かけていないとすれば、
やはり誘拐では……。
Galiwao : むっ。
お主、その立ち居振る舞い……
西から来たという、冒険者ではないか?
Galiwao : やはり、そうか。
ならば……、1つ依頼をしたい!
Galiwao : 我々と一緒に、
主を捜してくれぬか?
Deminza : なるほど!
冒険者ならば、きっとこの街の情報網、あるいは
抜け道などにも詳しいかもしれんなっ!?
Mhasbaf : だったら、僕も僕もー!
Deminza : 主は、とてもお身体が弱い方だ。
長い時間、外を歩き回る体力はないはず!
Deminza : 戻ってこないのは、
何かあったからに違いない!!
Kobdyu : もしかして本当に、
誘拐されてしまったのかも……。
Galiwao : 我々も八方手を尽くしたのだ。
だが……見つからない。
Mhasbaf : う~ん……。
Deminza : ぬおぉぉ~!
いてもたってもいられんっ!
俺は行くぞっ!!
Kobdyu : ぼ、僕も行くよ。
Galiwao : うむ。
……立ち止まっている暇はないな。
まずは聞き込みだ! 全力で捜すのだぞ!
Kobdyu : 僕は、いつも街の人が
集まっていそうなところを捜してみるよ。
Deminza : この街には「情報屋」という
便利なものがあると、耳にした!
俺はその情報屋とやらを当たってみる!
Galiwao : 私は、他の冒険者や傭兵に、
心当たりがないか、聞いて回ることにしよう。
いいか、塵ほどの情報も聞き逃すな!
Mhasbaf : ちょっと待って!
その人、大人なんでしょ?
やっぱり、大人が迷子になるなんておかしいよ!
Galiwao : 実はな……。
主の行方には、心当たりがある。
Mhasbaf : えっ?それは本当?
Galiwao : 昨晩、主が
散歩に出たときにな、うちの世話人が1人、
そばについておったのだ。
Galiwao : そやつまで、主と一緒に消えている。
Galiwao : もしかすると、
主はそやつに……。
Galiwao : ああっ!
だいたい前々から私は、
そやつが怪しいと思っていたのだ!!
Galiwao : 聞けば、奴は幼い頃から
犯罪すれすれの生活をして、
生きてきたというではないか!!
Galiwao : きっと今回も、
主の財産を目当てに近づいたに違いない!!
Mhasbaf : そんなのひどいよー!
僕も、捜すの手伝う!
Mhasbaf : [お姉さん/お兄さん]も、
その人を助けるのに、協力してあげてよ。
Galiwao : 万が一のことが起きる前に、
主を見つけ出したい!
お主らも、よろしく頼むぞ!
Mhasbaf : 僕はここで見張っているから
[お姉さん/お兄さん]は他を捜してみて!
Faihal : (ああもう、
ここまで手が回ってるなんて……。)
Bernahn : (……万事休す、じゃな)
Faihal : (弱気になっちゃダメ!)
Faihal : (こうなったら、
誰かの力を借りるしか……。)
Faihal : わっ!?
Faihal : あっ……さっき、
あいつらと話してた冒険者……?
Bernahn : ……見つかってしまいましたか。
やはり、今回は諦めた方がよいのでは……。
Faihal : 2度目はないわ。
戻ったらきっと警戒も厳しくなっちゃう……。
絶対、諦めないんだから!
Faihal : ……! そうだ!
Faihal : ……じいや。
この方に、頼んでみてはどうかしら。
Bernahn : は、はい?
Faihal : 申し遅れました。
わたくしが、あのガルカたちの主です。
Faihal : 彼らに代わってお詫びします。
いきなり不躾な依頼をしたようで……
申し訳ありません。
Faihal : 彼らは、誤解しているようですね。
Faihal : この者は、世話人として
長年わたくしに仕えてくれていた、よき従者。
やましいことなど、何もありません。
Faihal : ただ……わたくしたちには、
ゼオルム火山よりも高く、
暗碧海よりも深い事情があるのです……
Bernahn : (お、お嬢さま?)
Faihal : 見てのとおり、
とてもとても強そ……いえ、
病弱な、じいやです。
Faihal : ほら、じいや……
また咳が!
Bernahn : ゲホ、ゲーホ!
Faihal : じいやはもう、わたくしのために
十分尽くしてくれました……。
あとは、自分の生を好きなように生きてほしいのです。
Faihal : せめて余生は、
故郷のサンドリアでのんびりと暮らせるように、
長い長い……暇を出すことにしました。
Faihal : でも、わたくし、
前日になって……別れが惜しくなってしまったの。
せめて、じいやの見送りがしたくて。
Faihal : じいやには、
両親を亡くしたわたくしを、
育ててくれた恩があります。
見送りぐらいは、してもよろしいでしょう?
Faihal : ですのにガリワウたちは、
わたくしが屋敷から外へ出るのを
頑なに禁止しているのです。
Faihal : お体に障るから……と。
いくらなんでも、過保護すぎます。
Faihal : それで、せめて最後に
じいやと外を散歩したいの!と、嘘をついて、
無理やり屋敷を抜け出したのです。
Faihal : その後、こうして変装を……。
Faihal : でも……さすがわたくしの
従者たちです。……手際がいいこと。
すっかり、身動きが
取れなくなってしまいました。
Bernahn : このままでは、
見つかるのも時間の問題ですな。
Faihal : そこで……あなたにお願いがあります。
Faihal : 彼らをアルザビ港から
遠ざけることができれば、その隙に……。
Faihal : 問題は、
どこへ誘導するか……ですね。
Bernahn : 港は北と南に1つずつ。
ならば、わしらと反対の……。
Faihal : あら、そうね!
それがいいわ。
Faihal : 上手に彼らを、
北のイフラマド港へ誘導してもらえるかしら?
その隙に、わたくしたちはアルザビ港へ。
Faihal : お願い。この頼み、
引き受けてくださいますよね?
選択肢:引き受ける?
>>嘘をつくのはちょっと
Faihal : どうか……
どうか、お願いします。
Faihal : 見送りを済ませたらすぐに、
屋敷へ戻ると、約束しますから。
>>わかった
Faihal : ありがとう!
彼らの事、よろしく頼みますわ。
お礼はことが全て終わったら、必ず。
Bernahn : 頼みましたぞ、
冒険者殿……。
Faihal : あ、そうそう。
言い忘れたことがありました。
Faihal : もしあいつらに
告げ口したり、変なこと言ったら……。
そのときは、ただじゃおかないよ。覚悟しな!
Faihal : ……うふふ。
頼みましたよ。
>>通常時
+
|
... |
Tohka Telposkha : ねぇ、君にだけ
教えてあげようか? ナジャって奴の、
とっておきの秘密。どう? 知りたい?
選択肢:秘密を知りたい?
>>別に興味ない
Tohka Telposkha : あらそう?
じゃ、いいわ。またねぇ。
>>知りたい!
Tohka Telposkha : ナジャって女は、
金にがめつくて有名だけど……、
傭兵会社を設立するときに、どこにも
借金してないって話なの。
Tohka Telposkha : あんなに若いのに、
その資金、どうやって工面したのかって
噂になってるわ。
Tohka Telposkha : いつも手に持ってるあの棍に
秘密があるに違いないって睨んでるけど、
それだけじゃない気がするの。
|
Tohka Telposkha : はいはい、で?
人相以外で、特徴あることはないの?
Galiwao : おお、もういいのか?
まだまだ話すことはたくさんあるのだが。
髪はつややかでな、まるで絹布のようで……。
Kubhe Ijyuhla : あっ、キミキミ!
ちょっとぉ~!
Tohka Telposkha : (助けてー!
長話に付き合わされて、うんざりしてるのよぉ。)
Galiwao : お主は……先ほどの
冒険者殿ではないか!
Galiwao : お主も聞いてくれ。
今、主の特徴を話していたところだ。
捜すときの、参考になるだろう。
Kubhe Ijyuhla : (全っ然ならないわよ……。)
Galiwao : 主はな……。
幼いころに両親を亡くしていらっしゃるのだ。
そのときに、莫大な遺産を相続しておられる。
Galiwao : でもな、主は
その金を必要以上に使うことはせん。
いわゆる世間の成金と違ってな。
Galiwao : ほとんど外に出る
こともなく、質素で穏やかな生活をしておられる。
Galiwao : 屋敷で働く我々を
とても大事にしてくれる、よき主なのだ。
Galiwao : だが、悲しいかな……
その人のよさにつけこんで、有り余る富を狙う輩は、
数え切れないほどたくさんいるのだよ。
Galiwao : ……まさか、そのような輩が
屋敷で働く者の中にもおったとはな……。
Galiwao : うぬぬ……!
あやつめ、今度見つけたらただでは済まさぬ!!
Galiwao : して、冒険者殿!
ここにいるということは、主について何か
情報を手に入れたということですな!?
選択肢:主はどこにいる?
>>アルザビ港
Galiwao : ぐわっ!
Faihal : ただじゃおかないって、言ったよな!?
Galiwao : う、ううっ……。
いっ、いったい何が……?
Galiwao : ぬおっ! 冒険者殿!?
Galiwao : とにかく、今は主を捜し出さねば!
冒険者殿、主の情報とは!?
>>ワラーラ寺院
Faihal : (行かないわよ!)
>>イフラマド港
Galiwao : 何っ、イフラマド港だと?
ナシュモへ出航する船が着く、港ではないか!
疫病が流行した不浄の土地では、お体が……!
Galiwao : 冒険者殿、すまぬが
他の2人にも、至急ナシュモへ向かうよう伝えてくれ。
頼んだぞ!!
Kubhe Ijyuhla : バイバ~イ……
ふぅ、助かったぁ。
Tohka Telposkha : 事情が全っ然わからないけど、
とにかくありがと。
Kobdyu : ああ、どうしよう……。
Kobdyu : 僕、聞き込みなんて
したことないし……。
もし、おかしなこと聞いて怒られたら……。
Kobdyu : でもでも、主が……。
Rubahah : 見てくれよ、まったく。
さっきから客が気味悪がって、困ってんだ。
Rubahah : あんた、冒険者だろ?
ちょいちょいと追っ払ってきてくれないか?
Kobdyu : ああっ、あなたは、
先ほどの……?
Kobdyu : よかった……。
初めて1人で歩き回るので、
とても心細かったのです。
Kobdyu : こっちの情報は、
さっぱり……。髪の毛1本、見つかりません。
Kobdyu : ……ええ、もちろん、
僕の聞き込みが下手くそだっていう点も
否めないんですけども。
Kobdyu : でもでも、これだけ
捜しても見つからないなら、
もうこの街にはいないんじゃ……そう思いません?
Kobdyu : ですよね、ですよね。
いないですよね……。
Kobdyu : あのとき、僕も一緒に行っていれば……
今頃、ミンチにはされなかったはず……うっうっ。
Kobdyu : うう……すみません。
僕、すぐに悪いほうに考えちゃうんです。
Kobdyu : 僕は、人と話すのが
もともと苦手なんですけど……
でも、聞き込み以外の方法で、
僕なりに見当をつけて、捜しているんですよ。
Kobdyu : 主と一緒に、
いなくなった仲間が1人いるんです……
その人を追おうと思いまして。
Kobdyu : その人には、よく
「仕事が遅い!」って、よく怒られました……。
Kobdyu : でも、残った仕事を手伝ってくれたり、
優しいところもあったんですよ。
Kobdyu : 勉強が嫌いで、
文字の読み書きが苦手なところも、
僕と似ていて……すごく親近感を持っていました。
Kobdyu : ガリワウさんや、デミンザさんは、
その人が主を連れ出した、と
決め付けているんですが……。
僕はあの人が、主に何かするとは思えないんです。
Kobdyu : 今回のことも、
深い理由があるんじゃないか、と。
Kobdyu : だから、ちゃんと
会って話がしたいんです。
Kobdyu : それで、あなたのほうは、
何かわかりましたか?
選択肢:主はどこにいる?
>>アルザビ港
Kobdyu : ふぐぅっ!
Faihal : ……いい度胸だね。
Kobdyu : あいたた……
なんだったんだ、いまの……。
Kobdyu : はっ!?
Kobdyu : ちょっ、大丈夫ですか!?
Kobdyu : ……ええと、それでなんでしたっけ?
>>オートマトン工房
Faihal : (行かんわっ!!)
>>イフラマド港
Kobdyu : そんな……。
まさか、海を渡ってナシュモに?
海風が、お体に障るのでは……。
Kobdyu : ナシュモなんて……
僕は行ったこともないですし……。
Kobdyu : ……。
Kobdyu : 僕、ナシュモに行きます!
心細いですけど……
主はもっと、心細いはずですから。
Cacaroon : じょほうやカカルン、
ジョーホウ、いっぱーいもてるる!
いっぱーい!いっぱーい!
Deminza : 金ならいくらでも払うっ!
我々の主が、今どこにいるか教えてくれっ!!
Cacaroon : そのあるぢのしとは、
カカルン、しらのいのね……ジョーホウ、しらのーい。
おきゃくさ、うるさーい、ね!
Deminza : 何っ……こいつ!!
Deminza : 埒が明かん……!
Deminza : おぉぉっ! 冒険者殿っ!
いま、情報屋とやらを見つけたところなのだ!!
Deminza : だが、
キキルンではないかっ!
話がまったく通じんぞ!!
Cacaroon : おきゃくさ、しつれーい!
カカルンに、しつれーい!
カカルンのほっぺ、ぷくぷくぷくぷくッ!ね!
Deminza : 俺は近頃、どうも
主の様子がおかしいと感じていてな……。
Deminza : 今までは、
ご自分の体を大切にされて、
屋敷で穏やかに暮らされていたのに。
Deminza : 突如として、毎日のように、
「皇民街区の外に出たい」などと
仰るようになってしまった……。
Deminza : 理由はわかっているのだ。
Deminza : あの世話人……!
主と共に姿を消したあやつに、
怪しげなことを吹き込まれたに違いない。
Deminza : 街の情報屋なら、
あやつの行きそうな場所がわかるのでは
ないかと思ったのだが……。
Deminza : だいたい、あやつは
元から怪しいと思っていたのだっ!
朝から晩まで主にべったりで!!
Deminza : くっ……!!
Deminza : ぬおぉぉっ!!
これ以上、主を
あやつの魔の手に委ねるわけにはいかん!!
Deminza : 冒険者殿!
何かわかったことはあるか!?
選択肢:主はどこにいる?
>>アルザビ港
Deminza : 何やつ!?
Deminza : おかしい……
たしかに気配が……
Deminza : ぼっ、冒険者殿!?
Deminza : うがっ……!?
Faihal : 次は手加減しないよ……
Deminza : ぐっ……
い、いまのは一体!?
Deminza : ……はっ!
そんなこと考えてる場合ではない!
冒険者殿! 主について何か情報は!?
>>船宿コーカバ
Faihal : (行くわけないだろーがっ!!)
>>イフラマド港
Deminza : 何ぃっ、ナシュモだと!?
Cacaroon : うくくくく。
なしゅも、すてきなとこよ?
カカルンのなかま、いぱーい、ね!
Deminza : ……
Deminza : こんな輩が沢山いるというのか……。
ナシュモに、急がねば!
Faihal : (これでやっとアルザビ港へ行ける……)
Bernahn : ついに、ここまで
辿り着けれましたね。
Bernahn : 中の国に着いたら、
すぐにあなたへ手紙を書きますよ。
Bernahn : ウィンダスにある大樹のこと、
バストゥークの鉱山
サンドリアにあるという城。
Faihal : ……はい。
Faihal : あ……あら!
Faihal : ありがとうございます。
ここまで来ることができたのも
あなたのお陰です。
Bernahn : とても感謝していますよ。
冒険者殿。
Bernahn : ところで……
ガルカたちは何か
言ってませんでしたかな?
Bernahn : 例えば……
誰かが冒険者殿に嘘をついている、とか。
Faihal : じ、じいや!
……何を言ってるの!?
選択肢:どう思う?
>>ファイハルが嘘をついている。
+
|
... |
Faihal : そ、そんな!
わたくし嘘なんて……!
Faihal : ……ひどいです。
Faihal : ……しくしく。
Bernahn : はっはっは!
ファイハル、もう良いでしょう。
ほら……冒険者殿がお困りです。
Bernahn : 冒険者殿も、薄々と
気が付いておられたのですよ。
Bernahn : あなただけでなく
わたしの嘘にもね。
Faihal : ……。
|
>>ベルナーンが嘘をついている。
+
|
... |
Bernahn : ……ほほう。
冒険者殿は、わたしが
嘘をついていると仰るのですね。
Bernahn : ……。
Bernahn : ホッホッホ。
いやはや、参りましたよ、冒険者殿。
わたしに芝居の才能はないみたいですねえ。
Bernahn : ファイハル。
あなたはまだ、主の役を
続けるおつもりですか?
Faihal : ベル……!
……じ、じいや!
Bernahn : その場凌ぎの芝居などで
冒険者殿を騙しきれるわけがありません。
Bernahn : ガリワウたちも
近くにはいないでしょう。
もう良いではありませんか。
Faihal : ……。
|
>>2人揃って嘘をついている。
+
|
... |
Faihal : な、なっ!?
あたしらが嘘をついてるだって!?
Faihal : あ、あっ……!
い、いえ、おわたくしどもが
お嘘だなんて、とてもとてもそんな……
Bernahn : はっはっは!
もうよいのですよ、ファイハル。
Bernahn : おそらく、初めから
すべてお見通しだったのですよ。
さすが、冒険者と名乗るだけのことはある。
Faihal : そ、そんな……
あたしの苦労は一体……
|
Bernahn : ここまで親切に
してくださった御人です。
正直に、全てをお話ししたいのですよ。
Bernahn : それに、もし
あなたが屋敷に戻って疑われたときに。
Bernahn : ……その無実を
証明してくれる人がいなくてはいけない。
Faihal : ベルナーン……。
Faihal : ホントにあんたは……
いっつも、自分勝手なんだから。
Bernahn : すでに気づいて
おられるかと思いますが
わたしこそが……
Bernahn : ガルカ、いえガリワウたちの本当の主、
ベルナーンです。
Faihal : 嘘を思いついたのはあたしだよ。
悪気があったわけじゃないんだ
……ごめん。
Faihal : あはは、驚いたかい?
あんな堅っ苦しいしゃべり方してたら、
口が固まっちゃったよ。もう。
Bernahn : 元はと言えば、
わたしが計画したことです。
どうかファイハルのことは、責めないでください。
Bernahn : わたしは
先代から続く商売を継ぐことで
財を築いてまいりました。
Bernahn : しかし、いくら財産が
あったとしても、過ぎゆく歳月だけは
どうこうできるものではありませんな。
Bernahn : 老いてからは体を
壊してしまい、以来、ほとんど屋敷の外に
出ることなく過ごしてまいりました。
Bernahn : ですが、この歳に
なって思い始めました。ずっとこの狭い
屋敷の中で一生を終えていいのか、と。
Bernahn : 数年前のある日……
わたしはガリワウたちに無理を言って
屋敷の外へと連れ出してもらいました。
Bernahn : そして人民街区を
歩いている時に、この子と偶然
出会ったのです。
Bernahn : それはそれは
大変騒がしい出会いでしたがね。
Faihal : あたしは……
小さい頃、親に捨てられたんだよ。
Faihal : 頼れる人もいない……
心配してくれる人もいない……
あたしはずっと独りで生きてきた。
Faihal : 店から食べ物を
盗んでは日々を凌いで……
だけど、その日はついに盗みがばれて……。
Bernahn : この子は店の主に
追われて通りを逃げてきたのですが、
そこにちょうどわたしがいましてね。
Bernahn : あんなに勢いよく
人とぶつかったのは初めてですよ。
Bernahn : 幸い、わたしは
ガリワウたちに支えられて
傷ひとつなかったのですが……
Bernahn : この子はバランスを崩して、
足にひどい怪我をしてしまいました。
Bernahn : あの時わたしは後悔しました。
わたしが転んだことよりも、この子に
怪我をさせてしまったことに……
Bernahn : わたしが屋敷から
出なければこんなことには……、とね。
Bernahn : ですが、あの瞬間が
わたしとこの子の運命が動き出す
大きな引き金となりました。
Faihal : 気が付いたら
追ってきた店主が
あたしのすぐ近くにいたんだ。
Faihal : でも……
ベルナーンがあたしをかばってくれていた……。
Bernahn : わたしはこの子の手当てを
するために、屋敷へと連れて行きました。
医者にも見てもらうためにね。
Bernahn : 話をしてみれば、
この子は実に色々な物事を
知っていましてね。
Bernahn : 怪我が治るまでの間
聞かせてくれたのですよ。
Bernahn : わたしの知らない街の様子……
傭兵たちの何気ない会話……
そして冒険者という人々のこと……
Bernahn : そして、
この子自身のこともね。
Faihal : それからあたしは
屋敷で働くことになったんだ。
Faihal : まあ、あたしの
ほうから無理いってお願いしたんだけどね。
Bernahn : この子を従者として
雇ってからも、ことある毎に
いろんな話を聞かせてくれました。
Bernahn : 彼女の話は
この、老いぼれの心の中に、
小さな灯りをともしました。
Bernahn : 話に耳を傾けるにつれて、
それは揺らめく炎となり、ついにわたしを
こう決意させたのです。
Bernahn : わたしも
世界を駆ける冒険者となろう、と。
Faihal : 熱心に話を聞いてると
思ったら、突然「わたしは冒険に出ますよ」
なんて言い出すんだもの。
Faihal : もちろん反対はしたさ。
あたしもね。
Faihal : でもさ……
あの時のベルナーンの目が
瞼に焼き付いて離れないんだ。
Faihal : 冒険に出るって言った時の……。
きらっきらした目の輝きがさ。
Faihal : あたしはこの人に
助けられた。この人が本当に望む夢なら
あたしが叶えてあげたい……
Faihal : ……そう思ったんだよ。
Bernahn : 計画は、簡単なものでした。
庭で散歩すると嘘をついて
そのまま屋敷を抜け出して……。
Faihal : だけど、抜け出したあとが
大変だったんだよ!
Bernahn : ……ガリワウたちは
本当に必死になって
捜してくれてましたからね。
Faihal : ホントにしつこくってさ!
Faihal : 行く先々に待ち構えててね。
どんどんうわさは広まるしさ……。
Bernahn : あんなに体の弱かった
わたしが、こんなにも逃げ回ることが
できるなんて思ってもいませんでした。
Bernahn : これもあなたと
積み重ねてきた鍛錬の賜物です。
Bernahn : すべてファイハルが
いたからこそ、なのですよ。
Bernahn : ……さあ、ファイハル。
これを、持って行きなさい。
Faihal : これは……?
Bernahn : 屋敷を相続するための
権利書です。サインはすでに入っています。
Faihal : !?
Bernahn : 屋敷に残った財産は、
あなたとガリワウたちで、分けなさい。
Bernahn : そして、これからは
人に雇われることなく、好きなように生きなさい。
Bernahn : 今度はファイハル、
あなたがあなた自身の冒険へと旅立ちなさい。
Bernahn : ありがとう。
ファイハル。
Faihal : ……。
Bernahn : さあ、行きなさい。
Faihal : ……わかった。
あたしは……。
あたしの好きなように生きるよ。
Faihal : ついてく……。
Faihal : あんたについてく!
Bernahn : はい!?
Faihal : 助けてもらった恩……。
まだまだ返しきれてないんだよ!
Faihal : 財産なんているか!
普通の生活なんているかっ!
Bernahn : しかし……。
Faihal : いくったらいく!
Faihal : ベルナーンについていく!
もう決めたんだ!
Faihal : ベルナーンがだめでも
あたしが勝手についていく……。
Faihal : もう決めたんだ……
決めたんだったら……。
Bernahn : ……ははは。
Bernahn : まるで、娘を持ったようですねえ。
わたしによく似て、頑固だ。
Bernahn : ファイハル、あなたには
本当に感謝しなければなりません。
Bernahn : 本当は不安だったのです。
Bernahn : 住み慣れた屋敷を
離れること、そして何より……
Bernahn : あなたが
いなくなることがとても……。
Faihal : ベルナーン……。
Bernahn : では……ファイハル。
一緒に来ていただけますか?
こんな老いぼれジジイとの……
Bernahn : ……大冒険に。
Bernahn : と、いうわけですので……。
これは、あなたにお預けします。
ガリワウたちへの、手紙です。
Bernahn : 彼らは今頃
ナシュモで、わたしたちを必死に
捜してくれていることでしょう。
Bernahn : 最後まで、あなたに
迷惑をかけてすみません……。
どうか、よろしくお願いします。
Faihal : ……よろしく頼むな。
あんたには、感謝してる……。
Faihal : ありがとう。
だいじなもの:ベルナーンの手紙を手にいれた!
ベルナーンの手紙
高級羊皮紙の封筒に入った手紙。
アトルガンの豪商ベルナーンが、
家人のガリワウらに宛てて
したためたもの
Deminza : 主ーっ!
いずこにー!!
Deminza : こら、離れんか!
Tataroon : おっきい、がるか。
むきむきしてうの、すてきなのー。
Kobdyu : あっ、冒険者殿っ。
Galiwao : 助かった……
かたじけない。
[Your Name]はベルナーンの手紙を渡した。
Galiwao : ん? 手紙とな?
Deminza : むっ、この字は?!
もしかして、この手紙を書かれたのは……
Galiwao : ふむ……
あの世話人の女も一緒か……。
Galiwao : 冒険……?
まさか主が、冒険とは……。
Kobdyu : たしかに、最近は
食事もよくお召し上がりになって
体調もよさそうに見えていました……。
Deminza : だがっ!
あのご老体で、冒険を
続けられるのか!?
Deminza : やはり、力ずくでも
止めなくてはっ……!!
Galiwao : ……なあ、お前たち。
Galiwao : 我々も冒険者として、
世界を駆け巡った
あの頃を覚えているか?
Galiwao : 食うに困ったときもあった。
怪我に倒れたときもあった。
Galiwao : しかし……
毎日が新鮮であった。
Galiwao : 主が望むのなら、
それを応援するべきではないのか。
Deminza : むう……。
Galiwao : なあに、あの女……
ファイハルが一緒なら、大丈夫だろう。
腕だけは確かだからな。
Kobdyu : ……そうですね。
彼女、強すぎるくらい
ですもんね。
Galiwao : さて、私たちは
屋敷に帰るぞ。
Galiwao : あの屋敷と主の財産は
私たちで守るのだ。
Galiwao : 帰る場所があるのなら、
主も他の場所では死ねまい?
Kobdyu : ええ!
Deminza : たしかに……
Deminza : たしかに、そのとおりだっ!!
Galiwao : さあ、お前たち!
行くぞっ!! 我々で
主人の屋敷を守り抜くのだ!!
Galiwao : おっと
忘れるところであった。
Galiwao : 冒険者殿。
手紙にこれが入っていた。
お礼の品だそうだ。
Galiwao : 主の望みは
叶えられた……。
冒険者殿、本当に感謝する。
アトルガン白銀貨を手にいれた!
アトルガン白銀貨
銀で鋳造されたアトルガンの通貨。
皇国のシンボル蛇王ザッハークが刻印されている
■関連項目
アトルガン白門
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最終更新:2014年08月04日 00:22