依頼者:
エリシア(Elysia)
/
タブナジア地下壕・2階
依頼内容:
荷物を運んでいるうちに落とした
亡き友人への髪飾りを探してきてほしい。
Elysia : ああ、どうしましょう……
Elysia : あ、あの、すいません、
ちょっとお願いできますか?
Elysia : 亡くなった友人のため、女神様に
お祈りを捧げに行こうと思っていたんですが、
お供え物の髪飾りを、なくしてしまったみたいで……
Elysia : お願いです。もし見つけたら、
持ってきていただけないでしょうか?
Pradiulot : おう、エリシア。
何やってんだ、こんなところで。
Elysia : プラデューロ……!
Elysia : あの、ええとね、そう……
旅のお方に、いろいろな話を聞かせてもらってたの。
ねぇ?
Pradiulot : ふーん、お話ねぇ……
Pradiulot : 冒険者さん、つかぬことを聞くが……
Pradiulot : 俺の知り合いじゃないよな?
Pradiulot : いや、からかってるわけじゃないんだ、
気を悪くしないでくれ。
Pradiulot : 20年前の戦争で、
俺は瀕死の大怪我を負ってな、
それ以来、戦争前の記憶が、
すべてなくなっちまったんだ。
Pradiulot : だから、知らない人に会うたび、
そう声をかけてるというわけよ。
Elysia : プラデューロ、今は、町の見回り?
Pradiulot : ん? ああ、これから
女神様の周りをぐるっとな。
若い奴にばかり任せられないしよ。
Elysia : そう……
Pradiulot : っと、じゃぁ、そろそろ行くとするか。
おふたりさん、どうぞ、ごゆっくり。
Pradiulot : そうだ、エリシア。
Pradiulot : 今日の飯はシチューがいいな。
とびっきり美味いのを食わしてくれ。
Elysia : はいはい。
Elysia : …………
……あ、すいません、
ちょっとボーっとしてしまって。
Elysia : 髪飾り、多分、上で荷物を運んでるうちに
落としてしまったのだと思うんですが……
Elysia : 見つけたら、よろしくお願いいたします。
Elysia : 髪飾り、多分、上で荷物を運んでるうちに
落としてしまったのだと思うんですが……
Elysia : 見つけたら、よろしくお願いいたします。
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だいじなもの:純白の髪飾りを手にいれた!
純白の髪飾り
荷物置き場に落ちていた髪飾り。
日に透かすと模様が浮かび上がる
とても高価そうな代物だ。
Elysia : ありがとうございます!
これで、安心して私……
Elysia : ……私の話、聞いていただけますか?
Elysia : ……言いましたよね。
これから、亡くなった友人のために
祈りを捧げに行くところだと。
Elysia : 友人の名は、ミシャーノといいます。
ミシャーノは、20年前の戦争で命を落としました。
Elysia : いいえ、本当は……
Elysia : 私が殺してしまったんです。
Elysia : 当時、ミシャーノは新婚でした。ただ彼女は
昔から体が弱く……。その日も私は、彼女の
夫の留守中、ミシャーノの看病をしていました。
Elysia : すると突然、軍の猛攻撃が始まって……
私は、病弱だった彼女の手を引き、
必死で逃げました。
Elysia : そのときでした。
Elysia : 逃げ惑う人の波に押され、私は
彼女の手を放してしまったんです。
あっという間に彼女は、私と、はぐれてしまいました。
Elysia : すぐに戦場に戻り、必死で彼女を探しました。
でも、途中で私は町の人に引き戻され……
Elysia : そのまま彼女は……
Elysia : 彼女のことを思い出さない日はありません。
毎年、この時期になると、私は彼女が好きだった
髪飾りを持って、お祈りに行くんです……
Elysia : あの、彼女へのお祈りに行く前に、
もうひとつお願いしてよろしいでしょうか?
Elysia : プラデューロに伝えてほしいんです。
エリシアが井戸で待っていると……
Elysia : どうか、よろしくお願いします。
Elysia : プラデューロに伝えてほしいんです。
エリシアが井戸で待っていると……
Pradiulot : よう、冒険者、どうかしたのか?
Pradiulot : 何だって、エリシアが井戸で待ってる?
全くしょうがないな……、いったい何の用なんだか。
Elysia : すいません、
こんなことまで頼んでしまって。
Elysia : 井戸ですか?
いいんです。私がお祈りしてるとこを
彼に見られたくなかっただけですから……
Elysia : 前にお話した、友人を失った話……
実は、あれですべてではないんです。
Elysia : お話した通り、
ミシャーノは結婚していました。
そして、そのミシャーノの夫だったのが……
Elysia : プラデューロだったんです。
Elysia : 彼は、もう、そのことを覚えていません。
Elysia : ミシャーノは私の親友でした。
だから、彼女が結婚したとき、
本当に嬉しかったんです。
Elysia : たとえ相手が、古い友人で、昔から
私が好きだった相手だとしても……
私は心からふたりを祝福したつもりでした。
Elysia : でも、心のどこかに、
暗い影が眠ってたんじゃないか。
そんな想いで、彼女の手を
放してしまったのではないかと……
Elysia : そう考えると、私は……
Elysia : 私は、怪我から目覚めたプラデューロに
すべてを話しました。しかし彼は、私のことも、
ミシャーノのことさえも憶えていませんでした。
Elysia : この先、プラデューロの記憶が
どうなるのかは、わかりません。それでも
私は彼のそばで生き続けようと思います。
Elysia : 彼を支え続けること、
それだけが今の私にできるすべてですから。
Elysia : 本当に、
いろいろとありがとうございました。
Elysia : プラデューロが帰ってくる前に
私は戻りますね。これはほんのお礼です。
旅のお役に立ててください。
Elysia : あなたの冒険に、幸多からんことを……
だいじなもの:タブナジア群島地図を手にいれた!
タブナジア群島地図
Pradiulot : おいおい、
井戸にエリシアはいなかったぞ。
Pradiulot : なに? うっかり、言い間違えた?
しかも、もう用事は終わった?
何だそりゃ……
Pradiulot : 変なことを頼んだエリシアも
エリシアだ。今日のシチューは特製
じゃないと許さないと言っといてくれ。
Elysia : まぁ、プラデューロ怒ってました?
それなら、腕によりをかけて作らなくっちゃ。
Pradiulot : よう、冒険者。エリシアには
伝えてくれたか? よしよし、これで
今日は、幸せな一日を過ごせそうだよ。
Pradiulot : そういや、エリシアとは
何を話してたんだ?
Pradiulot : あいつは優しいやつだろう。
怪我で死にかけていた俺を、あいつは三日三晩、
寝ずに看病してくれてたらしい。
Pradiulot : 彼女は、人の喜びを心から祝福し、
人の悲しみに、心から涙できる人だ。
Pradiulot : 本当に優しいやつだよ……
Pradiulot : ただな……
あまりにも優しすぎるんだ。
Pradiulot : ひとつ、おとぎ話をしてやる。
Pradiulot : 昔、あるところに、
大事な大事な宝物を持った少年がいたんだ。
そして、その少年には、信頼できる友人がいた。
Pradiulot : あるとき、少年は、安心して
友人に宝物を預けていたんだ。だが……
Pradiulot : 不運な事故で、その友人は
預かっていた宝物を永遠に失ってしまった。
Pradiulot : 少年は友人を、心の底から憎んだ。
でも、本当は少年も気づいていたんだ。
宝物を失ったのは、友人ひとりのせいじゃない。
Pradiulot : 少年自身が宝物を
守り切れなかっただけの話だと……
Pradiulot : それでも、心優しい友人は、
少年が宝物のことを覚えている限り、
ひとりで苦しみを抱えようとするだろう。
Pradiulot : 誰もそれは望んでいないはずなのに……
宝物自身だって、それは望んでいないはずなのに……
Pradiulot : だから少年は、記憶を失ったんだ。
Pradiulot : 友人を、これ以上苦しめないために……
宝物を守りきれず、その上、親友を苦しめることに
なってしまったことへの償いとして。
Pradiulot : 少年は、過去の記憶を
失い続けることにしたんだ。
Pradiulot : 今までも……
そして、これからもずっとな……
Pradiulot : ふっ
柄にもねぇ、わけわかんない話をしちまったな。
Pradiulot : 冒険者……、お前は守り切れよ。
■関連項目
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最終更新:2015年05月27日 22:33