悪夢去りし後……

An Uneasy Peace
呪いは消滅し、世界はもとに戻った。
シャントット博士はまるで何事も
なかったかのように目の前から姿を消し、
アルドとヨランオランも、
それぞれの帰るべき場所へと帰って行った。
ヨランオランには、
まだ心配なことがあるようだが……?


生贄の間


Aldo : これまでだな、
おふたりさん。

D. Shantotto : くッ……!
まだ、わっちらが負けたわけじゃありやせんわ。
D. Shantotto : わっちの呪いは、
もう最大限に強められているでありやんす。


Aldo : なんだと!?

D. Shantotto : ドルチェ・シャントット
大呪術帝国のために、
世界よ、呪われてあれ!!


D. Shantotto : さあ、
どうするつもりでありやんす?
D. Shantotto : わっちの最凶の呪いが
世界を覆い尽くすのを止めることは、
もう誰にもできないでやんすよ。

Shantotto : 結局ヴァナ・ディールは、
わたくしたちふたりが
頂くことになりそうですわね。
Shantotto : ホホホ!

D. Shantotto : オーッホホホホ……!!


??? : それはどうでござんしょうかね。

Aldo : シャントット博士が、
もうひとり!?


Shantotto : 遅くなりましたわね。
わたくしがこの世界の、
真のオリジナルのシャントットですわ。

Aldo : な、なんだって!?

Shantotto : まずは、
世界にかけられた呪いを
解いてしまいましょう。


Koru-Moru : うん……?
はて、ワシは今、何をやっていたのだ?

Aldo : 消えたのか……、呪いは?

Yoran-Oran : なんとか
間に合ったようだな。
Yoran-Oran : しかし三人目の、
このシャントットが本物の博士だというのなら、
それでは、こちらのオリジナルは……?

??? Shantotto : だから、わたくし、
最初からオリジナルなどと
呼ばないでほしいと言っておりますわ。
??? Shantotto : そう、
混乱をふせぐために、これからは
わたくしのことは、善良なるシャントット……、
B. Shantotto : ブラーヴォ・シャントットとでも
呼んでくださいませ。オホホ。

Aldo : …………。

Yoran-Oran : どういうことだ?
新型テレポの実験で、
ふたりに分裂したのではなかったのか?

Shantotto : ヨランオラン博士、
カン違いしないでくださる?
Shantotto : 今回わたくしが
新たに取り組んでいたのは、
単なる新型テレポなどではなく、
次元移動の魔法ですわ。

Yoran-Oran : 次元移動だと!?
バカな……!
そんなことは理論上、不可能だ!

Shantotto : 博士、
わたくしを誰だとお思いですの?
このわたくしに不可能はございませんわ。
Shantotto : 現にわたくしは、
別次元のヴァナ・ディールに
飛ばされたのですよ。
Shantotto : そこで
新帝国を築こうとしたのですが、
何故だかちょっとだけ手こずってしまって、
つい今しがたまで………
Shantotto : いえ、
なんでもありませんわ。オホホ。
Shantotto : そこのふたりは、
わたくしが別の次元に飛ばされるのと入れ違いに、
こちらの世界にやって来たのですわね。
Shantotto : その際の衝撃で、
分裂してしまったのでしょう。
Shantotto : もともと
その女が分裂気味だったのか……、
Shantotto : それとも、わたくしの方が、
類まれなる幸運と強靭なる精神力のおかげで
分裂せずにすんだのか……。
Shantotto : 詳しい事情はわかりませんが、
どうせそこのふたりが、ろくでもない計画で
世界に禍を振りまいていたのでしょう。
Shantotto : ですが、
このわたくしが戻ったからには、
もう安心ですわ。
Shantotto : ところで、
お気づきかしら、みなさん?
Shantotto : もしここで
わたくしが彼女たちと手を組んだなら、
史上最強のトリオ……、もはや向かうところ
敵なしの………

Aldo : おいッ!
また、その流れかよ!?

Shantotto : もちろん、冗談ですわ。
シャレのわからない男ですわね。

Yoran-Oran : だから、
君が言うとシャレに聞こえないのだよ、
シャントット博士。これっぽっちも。

D. Shantotto : で、わっちらを
どうするつもりでありやんす?

Shantotto : もといた世界に
帰ってもらいますわ、もちろん。
Shantotto : そうすれば、
きっとまた本来のひとりの姿に戻るでしょうし。

B. Shantotto : わかりましたわ。
その邪な女とひとつになるのは
気がひけますが、他に選択肢はないようですしね。

Shantotto : あなたたちを
送り返さない限り、次元に
どんな歪みが現れるかわかりませんわ。
Shantotto : そんな責任を
背負わされるのは、金輪際お断りですわね、
わたくしは。

D. Shantotto : そういうことなら、
さっさと送り返してほしいでやんすね。

Shantotto : ごきげんよう、
もうひとりのわたくしよ!


Shantotto : 終わりましたわ。

Aldo : これで
すべてにケリがついたってことか。

Yoran-Oran : いや、まだだね。
Yoran-Oran : シャントット博士、
今回君が手を出した領域はあまりに危険すぎる。

Shantotto : 魔法の発展のためには、
ある程度の危険は付き物ですわよ、
ヨランオラン博士。

Aldo : ある程度ね……。

Shantotto : とはいえ、
次元移動の魔法は、確かにちょっと
問題がありすぎるかもしれませんわね……。
Shantotto : 残念ながら
この魔法に関しては、以後、
封印することにいたしますわ。
Shantotto : 涙をのんで。
Shantotto : この
ヴァナ・ディールの平穏のために!

Yoran-Oran : そのわざとらしく、
恩着せがましいセリフは
やめてくれないか、博士。
Yoran-Oran : いずれにせよ、結局
今回の件のすべての元凶は、
君ということでいいのだな、シャントット博士?

Aldo : あ、逃げた。

Yoran-Oran : はあ……。

Aldo : まあ、ともかく、
世界は救われたんだ、
俺たちの働きによって。
Aldo : それで、
よしとしようぜ、ヨランオラン?
Aldo : いつか
シャントット博士だって、落ち着いて、
まっとうな人間になる日が来るさ……。
Aldo : たぶん。

Yoran-Oran : だと、いいのだが……。
Yoran-Oran : しかしアルド、
[Your Name]。
今回の君たちの
働きに関しては、こころから感謝する。

Aldo : なんだよ、
急に改まって……。

Yoran-Oran : いや、
君たちの尽力がなければ、世界は
どうなっていたか、わからない……。
Yoran-Oran : 我が国を
代表して礼を言う。ありがとう、
[Your Name]、
アルド。

Aldo : ちぇ、よせよ。
俺たちは別に、あんたや
ウィンダスのために頑張ったわけじゃない。
Aldo : なあ、
[Your Name]?
Aldo : さあ、帰るとしようぜ。
なべてヴァナ・ディールは、こともなしさ。


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■関連項目 シャントット帝国の陰謀ミッション
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最終更新:2015年06月20日 22:10
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