愛は大切だ。
愛さえあれば生きて行ける。
少々のお金と食べ物と愛さえあれば人生は薔薇色だ。
僕はゆっくりと空の見えない天井に手を伸ばし、軽くストレッチをしながら声を漏らした。
「そう思いませんか?」
僕はきっと賛同してくれると思って訊ねたのだけれど。
「ん? どうしました?」
答えは無い。
僕は彼女を見下ろした。
彼女は返事を返さない。
ただ喘ぐように息を漏らしているだけだった。
「どうしました? まだ精々半日ぐらいしか愛し合ってないじゃないですか」
言葉で語りかけながら、僕は彼女の顔に手を触れる。
彼女は僕の愛で美しく彩られていた。
まずもっとも美しいのは白く彩られた顔、口にはたっぷりと注ぎ込んだ精液と唾液の混ざった涎をたらし、手錠を着けられて手は上に掲げて、
その大きな乳房はたぷたぷと僕が触れるたびに揺れる、その下半身からは止まることの無い愛液と精液の化合物を失禁したかのように流し続けていた。
そのお腹は限界まで注ぎ込んだ精液で少し膨れ上がっていて、まるで妊娠したかのような気がして心がときめき踊る。
汗ばみ、精液でトリートメントした彼女の黒髪は舐めるだけでどこかすっぱく、甘く、芳しいだろう。
「も……もぅ、ゆるし……て……」
たっぷりとフェラチオをしてくれた愛しい彼女の唇からそんな声が漏れるけど。
「なにをいってるんですか? まだ初夜が始まったばかりじゃないですか」
僕は彼女の美しい肌を指でなぞり、ゾクゾクと震える彼女の下腹部を優しく押し込んだ。
びゅるびゅると排泄でもするかのように彼女の膣から、そして肛門から白い愛の証しが流れ出てくる。
「おし、おしちゃ……らめぇ……!」
排泄物が出るような感覚。
それは人を狂わせる快感だと僕は知っている。
僕が犯す余裕すらも無いほどに押し込んで、注ぎ込んだ精液は僕のちょっとした刺激で溢れんばかりに零れ出た。
流れる、吐き出される、迸る。
膣から吐き出される精液と混じって黄金水が混じり、直腸から流れ出るものに茶色いものも入り混じる。
アンモニアの香りが少し混じり、それはどこか甘く心をくすぐる。
「きたないなぁ……なんていいませんよ?」
僕は彼女を嫌うわけがない。
全て愛しいのだ。
どこか怯えたような顔を浮かべる彼女の頬をゆっくりと舐める。
しゃいな君はとても可愛いね。
「お腹も空いて来ましたし、あと五回ぐらい注いだら休憩しましょうか」
僕は再びジーンズのベルトを外した。
十分ぐらいの休憩しかしていないが、彼女の愛らしい醜態を見ていて興奮が湧き上がっていた。
ビンビンに、痛いぐらいに勃起している僕の肉棒は、先ほどまでたっぷりと彼女に綺麗にしてもらったからとても清潔だ。
「……いやぁ……いやぁあ!!」
ガチャガチャと彼女に嵌めた手錠が音を鳴らす。
まだ元気だったんだね。
これは楽しめそうだ。
「何を嫌がるのかなぁ?」
僕は彼女の太腿を手で掴む。
彼女を真正面から持ち上げながら、ブルブルと震える彼女の大きな双乳に唇を付けた。
「らめえ! 吸わないでぇ……」
僕は優しく、激しく吸い上げる。
鋭く尖った彼女の乳首を優しく歯で噛むと、同時に舌でコリコリと弄くってあげる。
そして、痙攣が走ったかのように震える彼女のお尻をもう片方の手で支えながら、伸ばした指で彼女の肛門を弄った。
耳元が心地いい悲鳴が聞こえて、精液でベトベトになった肛門は容易く指がめり込み、その中の直腸の温かさが伝わってくる。
ダラダラと嬉しさ故にだろうか、彼女の秘所から零れる愛液がオアシスのように零れ落ちて、僕のペニスに温かいシャワーを浴びせているようだった。
「そんなに待ちきれない? 大丈夫、ゆっくりと愛してあげるよ」
何か叫んだような気がしたが、僕は気にせずに彼女の甘くいつまでもしゃぶっていたくなる様な乳房を顔全体で味わいながら、ゆっくりと彼女の膣に挿入した。
とても容易く、沢山の潤滑油が出ている成果滑りやすく、あっという間に彼女の一番奥まで突き刺さる。
「あひぃ……!」
突き刺した途端、僕の肉棒の圧力に押し負けてまだ中に溜まっていた精液などが零れ落ちて、僕の足にまで掛かってくる。
けれど、僕は気にせずに彼女の柔らかい肉体を堪能しながら、ぎっちりと締め付けて来る膣の感触に笑みを浮かべて、その中の襞を味わいながら腰を動かしていく。
さあ、さあ、さあ。
もう少し愛し合おうか。
優しく、優しく、君の細胞全てを味わい尽くすまで。
「んはぁああ……!!」
僕は注ぎ込む。
それが愛の証明だから。
数多喰らい・Act.1_A
僕はやれやれとため息を吐いていた。
あと三回は出すつもりだったのだが、肝心の彼女が失神してしまったのだ。
これまでも失神したら無理やり起こしていたのだが、彼女は疲れ切ったのか、頬を叩いても、口の中をしゃぶっても目が覚めない。
そんなマグロ状態で犯しても何の意味があるのか。
僕はまだ少し欲求不満だったが、しょうがないので彼女の足と手に枷を付け直して、監禁部屋らしき場所から外に出ていた。
後で鍵でもかけるつもりだったのか、金属製の扉は容易に開いて、僕は部屋の外に広がる石造りの洞窟のような廊下を歩いていた。
「んー、思ったよりも規模が広いみたいですね」
テクテクと歩きながら、僕は時々見かける同じような監禁部屋を覗き窓から覗き込んでみたが誰も居ない。
人の気配はなく、どうやら僕と先ほどの彼女以外には誰もいないようだ。
彼女が目覚めない以上、この建物(?)の構造を分かる人間は誰も居ないのだが。
「しかし……お腹が空きましたね」
それよりも僕は空腹を感じていた。
昨夜は雑誌でも買おうとコンビニに行っていたから最後に取った食事は愛しい彼女たちが作ってくれた夕食が最後だった。
体内時計の感覚によると既に時刻は朝から昼までの間ぐらいだろう。
それなりに激しいセックスをしていたので、空腹を憶えてもしょうがない。
「どこかに食料ぐらいはありそうですが。どうやら彼女は僕を飼うつもりだったみたいですし」
昨夜犯しながら、僕は彼女から洗いざらいの事情を尋ねていた。
ここは異次元に存在する人外の楽園。
僕がやってきたのは彼女たちの性欲を満たすための生贄。
他にも何名もの人間が同じように攫われて、やってきているらしいとのこと。
そして、選ばれた基準は……
「凶悪犯ですか、参りましたね。僕は常識派なんですが」
怖い怖いと、僕は廊下を歩きながら呟く。
何名かまあ同じような嗜好を持っている友人はいるが、僕自身はそんなに凶悪でもない。
ただ愛しくなった女性と共に暮らして、愛し合っているだけだ。
それが罪だというのならば、人間は絶滅しているだろう。
「ということは僕は被害者ですねぇ」
それに決まりだ。
嗚呼、なんて哀れな自分。
と、心を慰めるために仰々しくため息を吐きながら、幾つ目か忘れた曲がり角を曲がると——扉のついていない部屋を見つけた。
「おや?」
僕は少しだけ用心しながら部屋に覗き込む。
すると、そこには誰もいない倉庫のようだった。
そして、そこには果物のようなものが山のように積まれた木箱があった。
見かけは林檎に似ている、けれどその表面は青っぽい色合いをしていて、丸いというよりは少し縦に長い形状をしていた。
「これは、食べ物かな?」
一つを手に取り、すんすんと匂いを嗅いでみる。
甘い香りだ。
試しに一口齧ってみるが……不味くは無い。それどころか美味い。
舌が痺れる感覚もなければ、不自然な苦味も無い。
空腹に任せて僕は一つを綺麗に食べ切ってしまった。
「これは……多分捕らえた人間に与えるための食料ですかね?」
監禁部屋に近い場所にある倉庫。
手間隙を考えればここに詰まれていてもおかしくない、か。
そして、そう確信する理由がもう一つあった。
「凄い栄養価ですね」
一つ果物を食べただけだというのに、少し疲れていた下半身の昂ぶりが増していた。
天然の増強剤というべきか、身体に溜まっていた疲れが数万円の栄養ドリンクを飲んだかのように吹き飛んでいる。
しゃくりともう一個手にとって齧りながら、僕は倉庫を出て探索を再開することにした。
「今一調子が悪かったんですが、これならベストコンディションでいけそうですね」
お腹も減っていたし、あの淫魔の彼女を愛するにしても少し調子が悪かったのだ。
これならば彼女もきっと満足出来るに違いない。
僕はほくほく顔でさらに先を突き進むと……不意に歩いている通路が滑らかになっていることに気付いた。
というよりも内装が変わっている。
「おや?」
先ほどまでの通路は無造作にくりぬいただけだとすれば、こちらは丁寧に掘り抜いたとでもいうべきだろうか。
RPGに出てくる迷宮のような壁である。
よく観察すれば先ほどまではどこか上向きの坂だった道が、平坦になっているのだ。
移住区にでも辿り付いたのかな?
僕はそう推測しながら通路を歩き、幾つかの部屋の内装を確かめていた。
西洋風の貴族のような寝室があったり、食堂らしき部屋があったり、まるでお城のような佇まいだ。
しかし、少し気になったのは。
「寝室の数が多いような?」
現在まで見つけたのは三つの寝室。
それも内装がそれぞれ違うものだった。
彼女一人で三つの寝室でも持っているのだろうか?
「ふむ?」
僕は首を捻りながら歩き、ひょいっとまだ曲がっていない曲がり角を曲がった時だった。
一つの部屋らしき入り口、そこから明かりが漏れているのが見えた。
「おや?」
光がついているとはどういうことだろうか?
僕は好奇心に引かれて近づき、覗き込むと……もわっとした熱を感じた。
そこは豪奢な浴室だった。
不可思議な魔法とやらの仕業か、不自然までに広い奥行きの純白の空間が広がっており、小型プールと見間違えそうな巨大な石造りの浴室があった。
壁からは不気味な彫刻の口からお湯が留まることを知らずに流れ落ち、浴槽には赤い血のような花弁の花びらが浮かんでいる。
溢れる浴室から零れたお湯は大理石のようにツルツルの床を湿らせて、終わることを知らずにどこかに流れていっている。
実にゴージャスだった。
「これはいい」
日本人らしく僕は風呂が好きであり、清潔なのは大好物だった。
性交の結果、僕は汗だらけだし、監禁室でダウンしている彼女もちょっと汚れてしまった。
彼女をここに連れてきて、綺麗にしてあげよう。
そして、綺麗になったまた犯す。犯しながら綺麗にして、ずっとずっと愛してあげよう。
そう考えるだけでゾクゾクと背筋に震えが走った。
何日犯してあげようか。
一日、二日、いやいや一週間ぐらい?
淫魔っていうぐらいだ、僕の知っている誰よりも耐久力はあるだろう。
さっきの果物も食べながらやれば本当に心行くまで満足に愛し合えるのだろうか。
「最高じゃないか」
僕は笑う。
笑いながらお湯を手で掬う。
クスクスと笑いながらその浴室の狂わんばかりの華の香りがするそれで手を清めて、僕は自らの唇を洗った。
彼女の髪を、体をここで存分に洗い流してあげよう。
あの美しい肌がお湯で磨かれて、上気し、僕が愛するたびに淫らに喘ぐのだ。
想像するだけで股間が昂ぶる。
「そうと決まれば」
さっそく戻るべく、振り返ろうとした時だった。
カツンと音がした。
「!?」
廊下の奥から足音が聞こえた。
僕がそちらに目を向けると、揺ら揺らと廊下の奥の暗闇から姿を見せるものがいた。
「あれ?」
「あれあれ?」
それは二人の人影だった。
いや、二人の少女だった。
左の少女は紅く燃えるような髪を靡かせ、黄金色の瞳を持った少女。
右の少女は蒼く宝玉のような髪を垂らした、黄金色の瞳を持った少女。
共に十代前半ぐらいの幼い背丈に、まるで生き写しのように同じ顔をしている。その美しさは息をするのを忘れるほどに綺麗だった。
妖艶というほどには精錬されてはいないが、妖しく心を惑わすには十二分なほどに可愛らしく、整った美貌。
その身に纏った赤と青のゴシックドレスを翻して、歩み寄ってくるその姿はどこか現実とは思えないほどの異常さ。
背に見えるこうもりのような翼を見れば大体の正体は分かるだろう。
違いといえば紅い髪の少女は背丈に相応しい滑らかなスタイルだというのに、蒼い髪の少女はその衣服の上からもはっきりと分かるほどの大きな乳房を持っているということか。
おそらくは双子の姉妹といったところだろうか。
「貴方だ〜れ?」
「あなただれだれ?」
クリッと二人同時に首を傾げて訊ねてくる。
とても可愛らしい仕草だった。
「僕はここのお姉さんのお客ですよ」
さらりと僕は答えた。
嘘ではない。招かれてやってきたのならば客である。
「んーあれ? 人間だぁ」
「ママの匂いがするよ?」
彼女たちは僕に歩み寄ると、くんくんとどこか興味深そうに顔を近づけて鼻を動かした。
子犬のような動作に可愛さが増す。
しかし、気になることがあった。
「ママ? もしかして、君たちの母親は黒髪の美人さんだったりします?」
「そうだよ〜」
「私たちママの娘だよ〜」
「ガーン!」
なんということだ。
彼女は子持ちだったのか。
ちょっとショックを受けたが、しかし、旦那さんを見かけた記憶は無いので未亡人の可能性がある! 諦めるな僕!!
というわけで訊ねてみた。
「ねえねえ、君たちのパパはどこにいるんですか?」
「パパはいないよ〜、パパってば閉じこもってもう許してくれ、許してくれって一杯叫んでたからどうでもいいや。」
「ママと一緒に遊んでたらパパ死んじゃった。わたし味見したかったのに、ママが張り切るから〜、からからになったのー」
ね〜、と無邪気に双子の少女が顔を合わせて頷く。
なんて純真無垢な顔で物騒なことを言う子たちだろうか。
話を聞く限りは多分搾り殺されたらしい。
というか、相手は人間だったのだろうか? 男の淫魔というとファンタジーだとインキュバスとやらになるのだろうが、食い殺されるような嵌めになってしまうとなると普通に人間だった可能性が高いな。
ということは人間でも孕ませることは可能ということだろうか。
「ま、いいか」
避妊なんてどうでもいいし。
と、僕が考えていると彼女たちがクリクリした目で僕を見上げていることに気付いた。
「ん? なんだい?」
「ねえねえ、あなたママの新しいパパ?」
「違うよー、多分新しいペットだよ〜。昨日沢山ペット降って来たし〜」
「うーん、僕としてはパパという単語にはときめくものがありますが、両方違いますね。あえて言うならダーリン?」
僕は永遠の恋人でいいや。
ていうか、まだそんなに子供は……それなりに作ったかな? 女の子は何名か産ませたし、あと五年ぐらいしたら恋人にするつもりだからまあOKということで。
などと考えていたら、ガシッと両腕が掴まれましたよ?
「どっちでもいいや。あなたけっこう元気そうだし〜」
「わたしたち、欲求ふまんだから遊んであそんで」
「え?」
遊ぶっていうと縄跳びとかベーゴマとか、格ゲーぐらいしか思いつきませんが。
と、言おうとした瞬間『どーん!』 と左右から胸を押されて、僕は吹っ飛んだ。
コントで車に撥ねられたかのような勢いで、浴槽に落水する。
「!?」
あっという間にお湯の中に呑み込まれて、僕は動転しながらも慌てて水面から顔を出した。
「げほげほ! し、心臓に悪いですね」
火傷しない程度の温度に保たれていたお湯にどことなく生き返るような気分はあったが、下に穿いたままのジーンズと下着の重みがある。
上着は汚れていたのでとっくの昔に脱ぎ捨てていたことだけが幸いだろうか。
鼻腔を埋め尽くすような花の香りに溺れそうだった。
片手で垂れ下がる前髪を撫で上げて、ばしゃばしゃと浴室の縁に手を掛ける。
その前に、双子の少女がケラケラと笑って僕を見下ろしていた。
「綺麗きれい〜」
「お風呂であらわないとばっちぃんだよ?」
無邪気に微笑む少女たち。
「でしょうね」
その意見は全面賛成だった。ただし、服ぐらいは脱いで入浴したかったけれど。
「それじゃ」
「それじゃ」
二人は僕を見下ろしながら、不意にドレスの裾に手を掛けた。
そして、舞台の幕が開くかのようにたくし上げられる。
「みてよ」
「遊ぼうよ」
二人の美少女の秘所が露になった。
彼女たちは下着を着けていなかった。
幼い二人の美少女の秘所が、たくし上げられたスカートの下から見える。
淡く未熟なヴァギナ、毛一つ生えていない二つの秘裂は双子だけあってそっくりで、どことなく快楽を刺激する禁忌の香りがした。
既に何名かの男を手に掛けたのか、その秘所からは黄金水のように愛液と混じった精液を流して、その細く白い太腿を汚している。
けれど、それはとても綺麗だった。
僕はそれを見るだけで唾が湧き上がり、お湯の中に沈んだ自分のペニスが痛いぐらいに盛り上がっているのが分かる。
「たくさんたくさん犯してね」
「たくさんたくさん食べさせて」
彼女たちは微笑む。
淫靡な表情を浮かべて、捕食者としての光を目に宿し、罪の意識なく虫の手足を千切るような子供特有の残虐性を露にしていた。
「いいですよ」
だから、僕はにっこりと微笑む。
優しく、紳士的に、額から唇にまで垂れてきたお湯の雫を舐め取りながら。
「遊びましょう」
たっぷりと、たっぷりと、互いに満足出来るまで。
「あたしはクリム」
紅い髪の少女は楽しそうに微笑む。
「わたしはマリー」
蒼い髪の少女はどことなく控え目に微笑む。
『よろしくね』
彼女たちは微笑みあった。
さあ遊ぼうか。
楽しい、楽しい、禁じられた遊びをたっぷりと堪能させてあげよう。
最終更新:2013年10月14日 12:04