勝ち組「不幸なフリをしなければ……」

ある所に、勝ち組が住んでいました。
自分には勿体無いぐらいの良く出来た妻に、子宝にも恵まれ、仕事は順調、高給取りです。
今の暮らしになんの不満もありませんでした。

しかし、これをそのままネットに書いても確実に「ウケ」はよくありません。
何故なら、人々は他人の不幸に飢えてる、他人の不幸が見たくて見たくてたまらないという当然の真実が、たまたま顕著になっているのがネットだからです。

そこで、勝ち組は一つの結論にたどり着きました。

「ネットでは、不幸なフリをしよう」と。
妻は事故死し、残された子供は重度の知的障害を患っている(アルツハイマー)事が発覚し、レジ打ちのバイトで月7万……とても暮らせない、と、
「ありもしない不幸」を作り出し綴ったのだ。

これで「他人の不幸を見た人たち」は「幸せ」になれるし、
所詮は作った不幸なので自分が「幸せ」である事実に変化は生じない……。

世の中の人みんなが幸せになる方法は……、
「本当は幸せであっても、不幸なフリをする事」だと気付いたのだ。


最終更新:2012年01月19日 20:11
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