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Q1ノロウイルスってどうやって感染するのですか?

このウイルスの感染経路はほとんどが経口感染で、次のような感染様式があると考えられています。
1 汚染されていた貝類を、生あるいは十分に加熱調理しないで食べた場合
2 食品取扱者(食品の製造等に従事する者、飲食店における調理従事者、家庭で調理を行う者などが含まれます。)が感染しており、その者を介して汚染した食品を食べた場合
3 患者のふん便や吐ぶつから二次感染した場合また、家庭や共同生活施設などヒト同士の接触する機会が多いところでヒトからヒトへ直接感染するケースもあります。

Q2どんな時期にノロウイルス食中毒は発生しやすいのですか

一年を通して発生はみられますが11月くらいから発生件数は増加しはじめ、1~2月が発生のピークになる傾向があります。

Q3ノロウイルスに感染するとどんな症状になるのですか?

潜伏期間(感染から発症までの時間)は24~48時間で、主症状は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛であり、発熱は軽度です。通常、これら症状が1~2日続いた後、治癒し、後遺症もありません。また、感染しても発症しない場合や軽い風邪のような症状の場合もあります。

Q4どのような食品がノロウイルス食中毒の原因になっているのですか?

このウイルスによる食中毒の原因食品として生カキ等の二枚貝あるいは、これらを使用した食品や献立にこれらを含む食事が大半を占めています。カキなどの二枚貝は大量の海水を取り込み、プランクトンなどのエサを体内に残し、出水管から排水していますが、海水中のウイルスも同様のメカニズムで取り込まれ体内で濃縮されます。いろいろな二枚貝でこのようなウイルスの濃縮が起こっていると思われますが、われわれが二枚貝を生で食べるのは、主に冬場のカキに限られます。このため、冬季にこのウイルスによるカキの食中毒の発生が多いと考えられます。

Q5ノロウイルス食中毒の予防方法は?

ノロウイルス食品中毒を防ぐためには
1 特に子供やお年寄りなどの抵抗力の弱い人は、加熱が必要な食品は中心部までしっかり加熱する
2 食品取扱者や調理器具などからの二次感染を防止する事が重要です。特にノロウイルスに感染した人の糞便や吐物には大量のウイルスが排出されるため下記の注意が必要です。
① ノロウイルスは85℃1分の加熱で感染性はなくなるとされています。
② 手洗いは調理を行う前、食事の前、トイレに行った後は必ずおこないましょう。
 (石鹸自体にはノロウイルスを直接不活化させる効果はありませんが、手の脂肪等の汚れを落とすことにより、ウイルスを手指から剥がれやすくする効果があります)

Q6調理台や調理器具はどのように殺菌したらいいのですか?

ノロウイルスの失活化にはエタノールや逆性石鹸ではあまり効果がありません。ノロウイルスを完全に失活化するには、次亜塩素酸ナトリウム、加熱があります。

Q7食品取扱者の衛生管理で注意すべき点はどこでしょう?

ノロウイルスによる食中毒では、患者のふん便や吐ぶつがヒトを介して食品を汚染したために発生したという事例も少なくありません。ノロウイルスは少ないウイルス量で感染するので、ごくわずかなふん便や吐ぶつが付着した食品でも多くのヒトを発症させるとされています。
下痢やおう吐等の症状がある方は、食品を直接取り扱う作業をさせないようにすべきです。
また、このウイルスは下痢等の症状がなくなっても、通常では1週間程度長いときには1ヶ月程度ウイルスの排泄が続くことがあるので、症状が改善した後も、しばらくの間は直接食品を取り扱う作業をさせないようにすべきです。
さらに、このウイルスは感染していても症状を示さない不顕性感染も認められていることから、食品取扱者は、その生活環境においてノロウイルスに感染しないような自覚を持つことが重要です。たとえば、家庭の中に小児や介護を要する高齢者がおり、下痢・嘔吐等の症状を呈している場合は、その汚物処理を含め、トイレ・風呂等を衛生的に保つ工夫が求められます。また、常日頃から手洗いを徹底するとともに食品に直接触れる際には「使い捨ての手袋」を着用するなどの注意が必要です。
調理施設等の責任者(営業者、食品衛生責任者等)は、外部からの汚染を防ぐために客用とは別に従事者専用のトイレを設置したり、調理従事者間の相互汚染を防止するためにまかない食の衛生的な調理、ドアのノブ等の手指の触れる場所等の洗浄・消毒等の対策を取ることが大切です。

Q8患者の糞便や吐物を処理する際に注意すべきところはありますか?

ノロウイルスが感染・増殖する部位は小腸と考えられています。したがって、嘔吐症状が強いときには、小腸の内容物とともにウイルスが逆流して、吐ぶつとともに排泄されます。このため、ふん便と同様に吐ぶつ中にも大量のウイルスが存在し感染源となりうるので、その処理には十分注意する必要があります。
12日以上前にノロウイルスに汚染されたカーペットを通じて、感染が起きた事例も知られており、時間が経っても、患者の吐ぶつ、ふん便やそれらにより汚染された床や手袋などには、感染力のあるウイルスが残っている可能性があります。このため、これら感染源となるものは必ず処理をしましょう。
床等に飛び散った患者の吐ぶつやふん便を処理するときには、使い捨てのマスクと手袋を着用し汚物中のウイルスが飛び散らないように、ふん便、吐ぶつをペーパータオル等で静かに拭き取ります。拭き取った後は、次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度約200ppm)で浸すように床を拭き取ります。おむつ等は、速やかに閉じてふん便等を包み込みます。
おむつや拭き取りに使用したペーパータオル等は、ビニール袋に密閉して廃棄します。(この際、ビニール袋に廃棄物が充分に浸る量の次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度約1,000ppm)を入れることが望ましい。)
また、ノロウイルスは乾燥すると容易に空中に漂い、これが口に入って感染することがあるので、吐ぶつやふん便は速やかに処理し乾燥させないことが感染防止に重要です。
11月頃から2月の間に、乳幼児や高齢者の間でノロウイルスによる急性胃腸炎が流行します。この時期の乳幼児や高齢者の下痢便および吐ぶつには、ノロウイルスが大量に含まれていることがありますので、おむつ等の取扱いには十分注意しましょう。

Q9吐物や糞便が布団などのリネン類に付着した場合はどのように処理すればよいですか?

リネン類は、付着した汚物中のウイルスが飛び散らないように処理をした後、洗剤をいれた水の中で静かにもみ洗いします。その際にしぶきを吸い込まないように注意してください。下洗いしたリネン類は85℃・1分間以上の熱水洗濯が適しています。ただし、熱水洗濯が行える洗濯機がない場合には、次亜塩素酸ナトリウムの消毒が有効です。その際も十分にすすぎ、高温の乾燥機などを使用すると殺菌効果が高まります。布団などをすぐに洗濯できない場合は、よく乾燥させ、スチームアイロンや布団乾燥機を使うと効果的です。また下洗い場所を洗剤を使って清掃する必要があります。次亜塩素酸ナトリウムには漂白効果があります。薬剤の使用上の注意を確認してください。

Q10感染者が使用した食器類の消毒はどのようにすればいいですか?>

施設の厨房等多人数の食事の調理、配食等をする部署へ感染者の使用した食器類や吐物が付着した食器類を下膳する場合、注意が必要です。可能であれば食器類は、厨房の戻す前、食後すぐに次亜塩素酸ナトリウム液に十分浸し、消毒をします。
また食器等の下洗いや嘔吐後にうがいをした場所等も洗剤を使って清掃をするようにしてください。

Q11感染者が発生した場合、環境の消毒はどのようにしたらよいですか?

ノロウイルスは感染力が強く、環境(ドアノブ、カーテン、リネン類、日用品など)からもウイルス検出されます。感染者が発生した場合、消毒が必要な場合次亜塩素酸ナトリウムなどを使用してください。ただし、次亜塩素酸ナトリウムは金属腐食性がありますので、消毒後の薬剤の拭き取りを十分にするよう注意してください。
最終更新:2006年12月21日 19:40