歴代最多の258杯 井本さん(神奈川)3連覇(2016/02/12)
わんこそば全日本大会
高校生による給仕を受け、そばを勢いよくかき込む“食士”たち=花巻市若葉町の市文化会館
県内外の胃袋自慢がわんに盛られたそばの食べた杯数を競う恒例の「わんこそば全日本大会」(運営委主催)は11日、花巻市若葉町の市文化会館で開催された。5分間で254杯のこれまでの最多記録を塗り替え、258杯を平らげた神奈川県小田原市の会社員井本英明さん(45)が3連覇を果たし、第58代横綱となった。
同大会は、わんこそばを花巻の名物にしようと、1957年に市内のそば店で初めて開かれた。今回は本県のほか、北海道から沖縄県まで全国各地、アメリカなど海外から合わせて180人が出場。いずれも3人一組の「小学生の部」、中高生の「わんこそば甲子園」に各10組、「団体の部」に30組、「個人の部」に30人が参加した。小学生は3分間、このほかは5分間で競った。
ステージに上がった力士ならぬ“食士”は、行司の「ハッケヨイ!始め」の掛け声や太鼓の音を合図に競技を開始。花巻南、花巻農、花北青雲各高の生徒による給仕を受け、そばを勢いよく口にかき込んだ。初めのうちは笑顔を見せていたが、終盤は苦しそうな表情を浮かべる食士が多く見られ、会場に詰め掛けた家族や友人、同僚らから声援を受けて激しい戦いを展開した。
大会新記録で3連覇を飾った井本さんは終始ペースを崩さず、わんだけを見詰めて無我夢中で箸を進めた。2位に40杯以上の大差をつけ、「目指していた記録を更新しての優勝で、とてもうれしくて胸がいっぱい」と満足げ。運営委会長の上田東一花巻市長から、賞状などを受け取った。
団体の部では、木森康晴さん(31)、腰塚真也さん(34)、潤間健一郎さん(38)による「最速ファイターズ2016」が587杯で優勝。251杯を食べた潤間さんは「自分としては出来過ぎた結果だった。今度は個人の部で参加したい」と意気込んだ。
競技の合間には、市内園児による郷土芸能発表や聖和学園高(仙台市)吹奏楽部による演奏会などが繰り広げられ、盛り上げに一役買った。館内にはそば打ち体験などのコーナーも設けられ、親子連れらでにぎわった。
主な成績は次の通り。(敬称略)
▽小学生
SASA2イケ麺バスターズ(花巻市=佐々木里紗、高橋康太、高橋生喜)156杯
南城フェニックス(花巻市)156杯
梁小3代目スーパーおおぐいーず(奥州市)146杯
▽わんこそば甲子園
花巻東高男子バレーボール部(花巻市=岩淵勇輝、小田島平和、関優大)278杯
チームとあるコンビニエンスストアでアルバイトをしている高校生(花巻市)264杯
肉まんwithアスパラ(花巻市)258杯
▽団体
最速ファイターズ(千葉県松戸市)587杯
はなまき朝ごはんプロジェクト(花巻市)398杯
チーム吸引力(仙台市)391杯
▽個人男子
井本英明(小田原市)258杯
中島保(新宿区)215杯
嘉納隆太(那覇市)183杯
▽個人女子
平澤利恵子(花巻市)127杯
西田美菜(さいたま市)124杯
佐々木歩美(平泉町)92杯
最終更新:2016年06月08日 09:46