FBC3 受付
2002年3月2日(土)
大食い選手権の予選会からちょうど1ヶ月がたとうという今日、FBC3に出場してまいりました!
朝ははやかったものの、気合がはいっているので目はぱっちりです。
それで、家をでて電車に乗っていると周りには高校生がいっぱい。第1土曜日だから学校があるんですね。
そんなこんなで、私のチームの2人と小田急線 祖師谷大蔵駅にて合流、会場となるスタジオへ到着です。
今回のFBCでは、実際に戦う選手が1人、その他に2人の3人1チームでの参戦となっています。
スタジオでは、FBCのスタッフの方が受付を行う3階まで誘導してくれました。
受付を済ませ、スタジオへの入場パス(TBS フードバトルクラブ って書いてあるもの)を受け取り、
徐々にFBCにきたんだなぁ、という実感がわいてきます。
控え室は、選手用の部屋と、チーム員用の部屋の2部屋に分かれていました。
選手用の部屋にはいると、まだ時間が早いせいもあり(受付9時までで、8時40分頃到着)、
すでに到着している選手はまだ少なかったです。
でもその中に、釘抜さんを発見!ますますテンションがあがっていきます。
5分ほど控え室で待っていると、「未知なる野人」の田澤さん、そして、トレーニング仲間の神野さんが到着。
話し相手も出来て、リラックスムード。
受付締め切り時間もあと10分となってくると、続々と選手が到着してきます。
山形さん、小国さん、加藤さん、高橋さん、田川さん、立石さん、山本さん、河津さん、新井さん、駿河さん
平田さん、武田さん、書いていくときりが無いほど有名FFの方たちばかりです。
そして、受付時間も終わろうとした頃、ついに小林さんが登場!!
しかし、これで全員かな?と、周りを見渡すと、白田さん、赤坂さん、射手矢さんがいません!
射手矢さんは本当に前回で引退してしまったのか?!
赤坂さん、白田さんはいったいどうしたのか!?体調を崩したのか??
などと、いろいろと想像をしていたのですが、なんのことはなく、
白田さんは、30分ほど送れて到着。さすが余裕ですね。
射手矢さんは、予選の途中に会場に到着するとのこと。
赤坂さんは、体調を崩した為、今回の参加は断念したとのことでした。
さて、受付終了後にまずやることは、『健康チェック』です。
健康チェック用の部屋に案内されると、そこにはドクターさん達が一杯!!
チェック項目は、『体温・血圧・問診』といったところ。
私は、ちょっと体温が高い(36.8度)といわれたものの、他には問題なくチェック終了。
そして廊下にでると、TVカメラでの上半身撮影が行われました。
カメラに向かって、自分の名前を言い、その後はしばらくそのまま録画されるのですが、
いやぁ、カメラになれていないものだから、顔がひきつってしまいます。
その後は、しばらく何もなく、ぼ~っとしていましたが、ここで、1つ気づいたことが。
今回は全国から選ばれた100名のFFが参加すると聞いていたのですが、
控え室にいる選手は、せいぜい70人程度。
出場をキャンセルした選手が多かったのかなぁ、などと思っていましたが、
予選が行われる1Fのスタジオに入って、その疑問は解消されました。
今回は『一般のFF約70人 + 芸人さん約30人』 の合計約100人での予選なのです!!
芸人さんの中には、猿岩石の有吉さんや、ドロンズの方などもいらっしゃいました。
さて、これを今読んだ皆さんの中には、
『え~、芸人!?ただの人数合わせじゃんっ!!』と、思われた方も多いと思います。
実際に、私もそう思っていて、芸人さん30人はアンパイだね~っていっていたのです。
しかし!とんでもないです!!恐るべし芸人魂です!!!
今回の予選は、この芸人枠の参加者が旋風を巻き起こしました。
詳しくは放送日以降に書きますが、この芸人さん(いや、職業が芸人なだけであって、
れっきとしたフードファイター)の出現により、涙を飲んだFFもいたことは確かです。
話を戻し、予選の行われるスタジオに入ると、
そこには、あの10人同時対戦用のステージセットが!!
いいですねぇ~・・・、しみじみとFBCを肌で感じてしまいました。
予選は100人を10人ずつの10組に分けて行われます。
100人終了時点で、タイムの良い上位20人が予選通過、晴れて1stステージ進出となります。
本番の段取りの説明を受け、いよいよ予選開始です!
次々と予選は進み、ついに自分の名前が呼ばれました、
『バトルナンバー18番 青木健志選手っ!!』
私のFBC3の戦いの火蓋がついに切って落とされた瞬間でした。
FBC3 プレステージ
レポ前編で書いたように、スタジオに入ると本番の段取りの説明を受けるのですが、
100人もの人数がいますので、後ろの方にいた私にはスタッフの方の姿も見えなければ声も聞こえず。
なんとなく、自分の出番となり名前を呼ばれた時のステージへの移動方法等を説明しているのだなと解る程度。
マイクを使う等、何か方法はなかったのでしょうか??
そして、段取りの説明が終了すると、今度は歓声の練習と収録です。
スタッフの掛け声で、100人が『うぉぉ~!!』と盛り上げます。
私達素人はせいぜい『わー、わー』としか言えないのですが、芸人さん達はさすがに盛り上げのプロです。
後ろの方でやけにハイテンションな人たちが盛り上げているなぁと思い、そちらの方を見てみると、
そこには、ドロンズやストロングマイマイズ、猿岩石といった若手芸人さんの集団がいて盛り上げていました。
さて、そのような事前の収録等が終わり、いよいよ予選のスタートです。
会場内にいつものあの声が響き渡ります。
『只今より、FBC3 theSpeed プレステージ Bottle Attack を行いますっ!!』
Bottle Attack。 そうなのです、今回のプレステージは1本180mlのコーヒー牛乳10本の早飲みなのです!
プレステージルール----------------------------------------------------------------------
◆ビンのキャップは予めあいている状態で、10本のコーヒー牛乳が40cm間隔で
特設のフードバトルクラブ、ファイトテーブルに1列に並んでいる。
順番に飲み進め、10本目完飲後にボタンを押してタイムを計測。
完飲とは、コーヒー牛乳が口に入った時点とする。
つまり、最終10本目が口に入った時点のタイムを計測する。
上位タイム20人が次ステージに進出。
◆以下の場合には無効カウントとし、最終11ヒートで再挑戦となる。
① コーヒー牛乳が少しでもこぼれたり、落下した場合
② ビンの中に飲み残しがあった場合。
(ビンの底が見えていればOK。ビンの底から10mmを越えると飲み残しとなる)
◆1本を完飲しないでつぎのビンを持ち上げることは反則とみなす。(触れているのはOK)
反則行為をした場合には無効カウントとし、第11ヒートで再挑戦となる。
会場内は盛り上がり、次々と選手がコールされ、予選は進みます。
この予選を行う順番ですが、選手には全く知らされていなかったので
いつ自分の名前が呼ばれるか、どきどきしながら待つこととなります。
この出番を待つ間にはTVチャンピオンにはない独特の緊張感があります。
(スポーツの試合等の緊張感とよく似ている。中・高時代にやっていた陸上の試合時とそっくりの緊張感。)
第5ヒートまで終了し、トップタイムは29秒。移動時間も含めて1本あたり3秒弱。
この時点での上位20人に残る為のボーダーラインは、
40秒を切ることが必須で、35秒程度を出せばほぼ確実という予想がされていました。
そして第6ヒートになり、ついに私の名前が呼ばれました。
『第6ヒート第4レーン バトルナンバー18番 青木健志選手っ!!』
私のFBC3の戦いの火蓋がついに切って落とされた瞬間でした。
解説の伊集院光さんに
『この選手も(食材が)入りそうな体型ですよ』
などと解説をいれてもらいながら一歩一歩階段をのぼり、第4レーンの前にスタンバイ。
そして次の選手がコールされますが、なんと!あの立石さんが私の真後ろの第5レーンとなりました!
でも、このプレステージは各ヒートの順位ではなく、総合のタイムの上位20人が勝ち抜けなので、
有力FFの方が同じヒートにいようといまいと、自分の実力をだすだけです。
むしろ、立石さんが真後ろにいることでモチベーションがあがりました。
そして第6ヒートの10選手がそろったところで、会場内に試合開始までのカウントダウンが流れます。
『試合開始 30秒前』 ・・・ 『試合開始15秒前』 ・・・ 『試合開始10秒前』 ・・・ 『5、4、3、2、1、』
この時には待ち時間の時ににあった緊張はすでになく、練習してきた通りにコーヒー牛乳を飲むだけ、
ただ目の前のコーヒー牛乳に集中していました。
そしてフードイン!
今までの練習で、喉を開けて胃に流し込むことも試していたのですが、失敗してこぼす可能性が高いので
今回は1本あたり3口で飲む作戦で行きました。
1本目に口をつけ、練習どおりに飲み進めます!
周りの流し込み系の選手は、
『ビンの口の部分が思ったより小さくて、途中で空気が入って飲みにくかった』
と、口々に言っていましたが、私は全く問題なく飲むことが出来ました。
2本目、3本目と飲み進めて行ったところで、後ろの異変に気づきました。
スタートしたばかりのはずなのに、後ろのレーンの立石さんのビンを置く音がはるか先の方にきこえるのです!!
さすが立石さん、早いなぁ~と感心しながら(全然あせりは無し、自分のペースで飲むだけ)確実に1本1本飲み進めます。
このコーヒー牛乳は、スタジオの隅でフードコーディネーターの方達がきちんと人肌程度に温めてくれている為、
身体が冷えてしまうということもありません。この変の細かな配慮は嬉しい限りです。
そんなことに関心しながら6本目に入ったのですが、なぜかこの6本目だけは非常に冷たいコーヒー牛乳なのです!
(たまたまですよ。別に全員がそうというわけではないです。)
突然の温度変化に驚きペースが乱れそうになるところを必至に押さえ込み、ひたすら飲む!!
そして10本目を完飲し、フィニッシュボタンを押してフードアウト。
タイムは36秒。立石さんに続き、第6ヒートを2番手で終了。
そして、飲み残しのチェックに入るのですが、ここで立石さんに飲み残しの判定!!
立石さんは無効タイムとなり、最終第11ヒートで再挑戦となりました。
その結果、私は第6ヒートをトップで終了、総合ランキングでも6位につけたのです。
トップ通過で、現時点でのランキング6位ということで、インタビューを受けました。
内容は今までの練習方法や、本番では飲みにくくなかったか、立石さんはきにならなかったかなどです。
その後は、残りの5ヒート(最終11ヒートを含む)でいかに自分のタイムを上回る人がでてこないかを見守ります。
ですが、立石さんのように有力FFの多くが再チャレンジとなったために、
第10ヒート終了時点で、私は総合ランキング9位くらいにつけていて、
最終第11ヒートの10人の結果をまたずにプレステージ突破、1stステージ進出が決定です!
最終第11ヒートでは、小林さん、立石さん等の有力FFがよいタイムを出してきた結果、
最終的な私のプレステージランキングは13位ということになりました。
今回のFBCに出場するにあたっての目標であった、プレステージ突破をすることができてとても満足です。
あとは1stステージを全力で戦うのみっ!!
1stステージはこの予選の2~3時間後に行われます。
FBC3 1stステージ ペットボトル
予選が終了し、次の1stステージまでは再び3Fの控え室で待つこととなります。
その間に、お弁当を受け取り軽く食事をしました。
まだ1stステージまでは2時間ほど時間があったため、結構食べている選手は多かったと思います。
弁当を食べ、サポーター控え室で友達と話していると、
今回の『大食い選手権 全国新人発掘キャラバン』で準優勝の
『東京の微笑み』久保仁美さんが、私に話しかけてきてくれました。
久保 『大食い選手権にも来てましたよね~。握手してください!』
(なぜか2人で握手。)
久保 『え~と、特に盛り上がる話題もなくてすいませ~ん!』
突然やってきて、突然去っていかれました。
天然ぶりを発揮していましたね。
私は、『久保さんの方がすごいだろ!』と思いながら、握手をしてました。
そのようにして、少しくつろいでいましたが、次には選手1人1人の撮影が待っています。
これは、選手紹介などの際に使われる絵をとるものだと思います。
別室に移動し、椅子に座って30秒程度の間、カメラとにらめっこです。
別ににらまなくても良いのですが、私は何故かカメラをにらんじゃってました。
その撮影が終了すると、いよいよ1stステージ間近!
スタッフの方による、レギュレーションの説明が行われました。
ここでは、1stステージの食材である
『ペットボトル1.5L』『寿司40カン』『カレー2皿』のそれぞれについて、
フードインの方法や、フードアウトの方法、完食の定義、
その他の詳細ルールについての確認を行います。
カレーに関しては、『自分で用意したスプーンを使ってよいか?』とか、
『調味料は持ち込み自由となっているが、ウスターソース等の水分系のものも使ってよいのか』
などの細かな確認が行われました。
一番スタッフとFFの間であつく議論されたのが、上記の、カレーに使用可能な調味料についてです。
今回のFBC3では、基本的に調味料や他の食材は持込可能なのですが、
カレーの早食いの場合、ウスターソース等の水っぽい調味料をライスにかければ、
格段に食べやすくなるのでは?という点が、議論の焦点でした。
『ウスターだといって、水で薄めたものをもってきてもわからないではないか?』等の
議論の結果、水分系の調味料は一切使用禁止ということに決定しました。
1秒、コンマ数秒を争う今回のレギュレーションですので、、
細かいルールの部分まで、FFとスタッフの真剣なやりとりがあります。
ルール確認も終了し、いよいよ1stステージのスタジオへ移動をします。
スタジオに入ると、そこには豪華なセットが組まれており、
それを見ただけで、かなりテンションがあがってきてしまいました。
今までTVで見てきた舞台に自分も立っていることを改めて実感します。
1stステージルール-------------------------------------------------------
3つのブース、A、B、Cにそれぞれ料理が置かれている。
選手は各ブースでの完食タイムを計測。
それぞれのブースでタイムの早かった上位2名、計6名が次ステージに進出する。
A、B、C各ブースでのチャレンジは1人3回まで。
順番に1人1回ずつチャレンジを行い、合計3回のチャンスがある。
また、選手は3回のチャレンジをすべて行う必要はなく、パスをしても構わない。
1つのゾーンの3回すべてをパスして、次のゾーンから参加することも可能である。
Aゾーン : スポーツドリンク1.5L
Bゾーン : 寿司40カン
Cゾーン : カレー2皿 1kg
また、この各ゾーンには『足切りタイム』が設けられており、
『足切りタイム』を超えなかった場合、挑戦者はそのブースにおける
2回目以降の挑戦権をうしなうこととなる。
足切りタイム Aゾーン : 30秒
Bゾーン : 1分30秒
Cゾーン : トップタイムに1分を加えた時間
A・B・C各ブースの競技中はファイターは席を離れてはならない。
トイレ等で席を離れた場合は、その1ブース間での、それ以降の挑戦権を失うが、
次のブースでチャレンジをすることは出来る。
1ブースの競技が終了し上位2名が決定した時点で数分のインターバルを取る。
競技は『ペットボトル1.5L』から開始され、プレステージの順位の下位の選手から挑戦が行われました。
最初は皆、けん制しあってパスを続けて、1人も挑戦しないままに私の順番となりました。
『バトルナンバー18番 青木選手っ!!』
自分の名前がコールされると同時に、私は『挑戦します!』と答え、1stステージ初のチャレンジャーとなったのです。
正直なところ、今回のFBCの目標はプレステージ突破だったため、
1stステージ以降の食材の練習はほとんどやっていなかったのです。
スポーツドリンク1.5Lもまったく練習はしていませんでした。(1Lではやっていた)
ステージに上がり、ペットボトルをにらみつけ、自分のタイミングでフードイン!
最初は順調に飲んで言ったのですが、半分を飲んだところで、
気管に水分が入ったため、たまらず咳き込んでしまい、大きくタイムロス。
この時点でやめてもよかったのですが、一応タイムを出しておこうと思い、完飲。
タイムは当然悪く、20秒というとんでもないタイムを出してしまいました。
こんなタイムではまったくの問題外で、つづく選手たちは、
14秒、11秒と続々と良いタイムをたたき出していきます。
私は2回目の挑戦はすべてパスをして、寿司・カレーにかける作戦にしました。
FBC3 1stステージ 寿司・カレー
Aブースのペットボトルの競技が終了し、約10分のインターバルが取られました。
その休憩時間に、小林尊さんと隣になる機会があり、少しお話をしました。
青木 『土門さんのペットボトル4秒88はすごかったですね~』
小林 『本当にあそこまで(早い)とは思ってませんでしたよ~!
早い人がいるとは聞いていたけど、創造以上でしたね。』
小林さんは、初対面の私が相手でも終始笑顔で気さくに話してくれました。
このように、人を選ばないというか、表裏のないところも小林さんの人気の要因だと思います。
さて、インターバルも終了し、続いてBゾーンの寿司のチャレンジとなります。
ここでは、ペットボトルの時に続いて、またしてもコールされる選手が次々とパスをしていきます。
私もその例外ではなく、1回目はパスをしました。
今回の1stステージでは『足切タイム』というものが設けられていて、
Bゾーンの寿司の場合は40カンで1分30秒を切らないと、その時点でそのゾーンのチャレンジ権を失うのです。
寿司40カンを1分30秒というのは、自分の実力ではぎりぎりのラインでしたので、
いきなり最初にでていって、もしも足切となってしまうとあまりに惨めだと思い、
1回目はパスをして、2回目で全力チャレンジしようとおもっていました。
そして、新井さん・小林さん・白田さんとチャレンジを行い、次々と良いタイムが叩き出されます。
と、ここでAブースで飲んだスポーツドリンクが一気におちてきて、トイレに行きたくなってきたのです!!
しばらくがまんしていて、せめて寿司を1回はチャレンジしようと思いましたが、
もうチャレンジどころではなくなっていました。
隣に座っていた渡辺勝也君もトイレに行きたくなったらしく、2人で仲良く、Bブースはリタイア。 トイレに直行です。
いやぁ、やっぱり水分を大量に飲むと、すぐに吸収されてトイレが近くなってしまいます。
数分後にトイレからもどって来たものの、寿司の挑戦権は失っている為、気楽に観戦です。
すると、そこでAブースにつづいてとんでもない記録を目の当たりにすることになったのです。
小林さん・白田さんが寿司40カンを36秒・・・・・、すごすぎます。
今の自分では考えられない世界が目の前で繰り広げられていました。
そのような若手が活躍する中、新井さんも2回目にチャレンジ。
タイムは出なかったものの、若手にはまだ負けない!という気迫が伝わってくるチャレンジでした。
結局このBゾーンでは、小林さん、白田さんの2人が郡を抜いた実力で順当に勝ちぬけとなりました。
そして、Cゾーンの前に再度10分のインターバルがとられます。
Cゾーンはカレーライス1kg(1皿500gのカレーをを2皿)です。
もうここでは、残った16名の選手は全員後が無いため、1回目から次々とチャレンジしていきます。
私も当然3回すべてにチャレンジしていきます。
まず1順目、最初に小国さんが59秒を出し、このタイムを基準として、各選手のチャレンジが続いていきます。
そして、今までA・Bブースともに、すべてパスをしてきた木村さんがついにチャレンジをされたのです!
今まで沈黙を守り、このカレーにかけてきた気迫がものすごく伝わってきます。
果たしてどのようなタイムが出るのか、皆が注目する中、フードイン!!
ん、・・・、ところが、木村さんの動きが明らかに遅いのです。
何があったのだろうかと思っていると、カレーを2口ほど食べたところで、チャレンジ終了の合図をしたのです!!
(チャレンジ終了の合図とは、このカレーゾーンでも足切タイムが設けられているため、
喉に詰まったりして、その足切タイムを超えそうだと思ったときには、
スタッフの方にチャレンジをやめる旨のサイン(手を上げる、×印を作るとか)をすれば、
そこでタイマーをとめるというもの。Cゾーンのチャレンジ前に、スタッフの方より説明を受けたものです。)
皆があっけに取られている中でのインタビューで、木村さんはただ一言
『これも作戦の内です』
どうやら、カレーの感触(舌触り、飲み込み易さ、熱さ等)を確かめる為に1回のチャレンジを使ったようです。
ただがむしゃらにチャレンジするだけではなく、勝つためにこのような作戦をも考えていたのです。
木村さんの勝負への貪欲さがすごくつたわってくるチャレンジでした。
そして、続くチャレンジは渡辺勝也君だったのですが、
コールされる前に彼は、
『あの作戦(木村さんの作戦)いいな~!よ~し、俺もマネしよ~。
それで、チャレンジ後のコメントもマネして、これも作戦の内ですっていお~』
といっていたのです。本当にやるのかな?と思っていたら、
渡辺君は本当にやってのけたのです。
2口ほど食べたところで、チャレンジ終了の合図。
そして、インタビューにもただ一言、
『これも作戦の内です』
そこまで木村さんを完全コピーしなくともと思いつつ、次は私の順番です。
作戦としては、胃の容量に余裕のある1回目にタイムをだそうと思っていました。
ステージ上のカレーの目の前に座ると、スタッフの方に
『水がいいですか?スポーツドリンクがいいですか?』と聞かれます。
私はスポーツドリンクが好きなので、迷わずにスポーツドリンクを用意してもらいました。
そして、フードイン!!
ライスを口に入れてはルーを口に入れ、ルーの水分で飲み込んでいくという方法で食べ進めます。
熱さもルー・ライス共にまったく問題ないレベルのものでした。
順調に食べ進めていったのですが、半分ちょっと食べたところで肉の塊が喉につまり、ペースダウン。
これではこのチャレンジでのタイムは期待できなくなりました。
ですが、一呼吸おいて肉を飲み込んだところで、次へつなげる為に再度食べ始めました。
そして、1皿を完食したところで、チャレンジ終了の合図をだしました。
解説の伊集院さん達は、いったん食べるのをやめたのに、再度食べ始め、そして結局チャレンジ終了の合図。
この状況をどう解説をしたらよいのかわからずに、
『これはいったいどういうことだぁ~??』
といっていました。
そして、チャレンジを終え席に戻ってきたのですが、渡辺君と最初にかわした言葉が、
『カレーものすごく美味しい!!』でした。
とにかく、このカレーは美味しかった!!いままで食べたカレーの中で一番美味しかったかもしれません。
収録後に、残った寿司も食べたのですが、これまた美味しい!!40カンくらい食べてしまいました。
プレステージのコーヒー牛乳も美味しかったですし、
FBCでは本当に良い食材を使っているなぁ、と実感しました。
話を戻し、私のチャレンジが終了し、次の選手のチャレンジとなるのですが、
ここで、スタッフの方から新しいレギュレーション(というほどでもないですが)が発表されることとなったのです。
その内容は以下の通りです。
『少しだけ食べて、チャレンジを終了すると、カレーが2皿無駄になってしまいます。
(次のチャレンジには使えないので、捨てる結果となってしまいます)
カレーを無駄にしないためにも、今後のチャレンジでは、「喉に詰まった」「咳き込んだ」等の理由以外で、
故意にチャレンジを終了することは認めません。
フードファイター精神にのっとった、フェアプレーでお願いします。
もし、故意にチャレンジを終了した場合には、その後のチャレンジ権を失うものとします。』
確かにその通りです。この3人のチャレンジだけでカレーが5皿無駄になったのですから。
ただ、選手からのカレーの感触を確かめたいという要望が強かったため、
少量のカレーを選手全員に配り、それで感触を確かめることとなりました。
カレーの試食も終了し、新レギュレーションも追加され、チャレンジは再開されました。
次々とチャレンジが進む中で強く私の印象に残ったのが、駿河さんでした。
駿河さんは、カレーの前に座りチャレンジに入る前に、
カレーに向かって両手を合わせたのです。(頂きますのポーズです)
早食い競技では、でてくる料理はただの競技の道具と勘違いしてしまう危険性もあります。
そのような中、競技中にも改めて料理にたいして感謝をしている駿河さんはすばらしいと思いました。
私はそのような駿河さんの姿に感銘をうけ、収録終了後にも一緒に写真をとり、お話をさせて頂きました。
収録終了後は夜も遅く、ゆっくりとお話をする時間が無かったのが残念です。
そして、私の2回目のチャレンジとなりました。
2回目のチャレンジでは、試しに水(スポーツドリンク)を使って食べる作戦を実行してみました。
基本的にカレーの早食いでは、ルーが水分を多く含んでいるため、
水を飲まなくても、ルーの水分でライスを飲み込んでいくことが出来ます。
ですが私は、有力FFに比べて嚥下力(飲み込む力)が劣っているので、
少々のタイムロス覚悟で、大量に口に入れては水で流し込むことで嚥下力の補助をするという作戦にしたのです。
最初の1皿目、ライスを大量に口に入れては水で流し込むということを繰り返し、
最後にルーを一気に流し込みます。なかなか良いペースを作ることが出来ました。
そして2皿目に入っても同様に食べ進めます。
しかし、2皿目を1/3ほど食べたところで、テーブルの上にライスの塊が落ちているのを発見!
テーブルへ食材をこぼすと、無効タイムとなってしまいます。
3回目へ向けて、少しでも胃の容量を残しておき、良いタイムを出すために
この時点で食べこぼしを自己申告。2回目のチャレンジもタイムを出すことは出来ませんでした。
そして新井さんのチャレンジの時に、新井さんはやってくれました!!
このカレーチャレンジでは水分系の調味料は持ち込み禁止ですが、その他の調味料は持ち込み可能なのです。
そこで新井さんは、一味(七味?)唐辛子を持参されたのです!
まさに新井さんの真骨頂ですね。
新品の唐辛子のビンのふたを開け、ライスの上にまんべんなくかけていきます。
あっという間に、ライスとルーは真っ赤に染まってしまいました。
普通ならば、普通に完食するのも難しいほどの激辛カレーへと変身してしまったわけですが、
さすがに激辛王の新井さんです、あっという間に食べ終えてしまわれました。
残念ながらTOP2に入ることは出来ませんでしたが、今回の新井さんのファイトからは
すごく気迫が伝わってきて、感動しました。
そして、自分の3回目のチャレンジへ向けて作戦を考えているところでスタッフの方に話かけられたのです。
スタッフ『次の3回目はチャレンジしますか?』
青木 『はい、チャレンジします』
スタッフ『上位2名に残る自信はありますか?』
青木 『残念ながら、自信はないです。』
スタッフ『では、申し訳ないのですが、収録時間も押していますので、
3回目のチャレンジはパスしていただけないでしょうか?』
すでにこの時点で午後11時を過ぎていて、大幅に収録時間が伸びていたのです。
その為、カレー2皿のタイムを出すことが出来なかったことは心残りでしたが、
3回目をパスし、私のFBC3の全チャレンジは終了したのでした。
誤解を招かないように書いておくと、この3回目のパスの打診をスタッフの方が行ったことに対しても、
『収録時間との兼ね合いで足切タイムを設けたり、挑戦回数を変更したりする場合もあります』
と、レギュレーションに書かれています。
また、あくまでお願いであったので私がチャレンジさせてくださいと言えば、チャレンジはさせてくれました。
今回のFBCのチーフレフェリーの方は、非常に細かなところまで厳正にジャッジをしてくれました。
ある選手がフードインの時にボタンを誤って2回押してしまった為、時計が止まってしまったことがあったのですが、
そのチャレンジは無効カウントとして、もう1度再チャレンジできることとなったのです。、
その際にも、今のはあくまで故意ではないアクシデントによるものなので、再チャレンジを認めて欲しいという旨を
選手全員に伝え、了解をとってから再チャレンジとなりました。
また、オンエアでも放送された、最後の射手矢さんのカレーチャレンジでの食べ残し判定ですが、
ただ一方的に無効カウントにするのではなく、射手矢さん本人の立会いのもと、
『こことここに食べ残しがこれだけあるから、無効カウントとなります』
と、ちゃんと細かく説明をしてくれます。
このようにFBCの競技は、基となるルールの上に、スタッフと選手との細かな箇所の打ち合わせ、
さらに、現場での厳正かつ公平なレフェリーのジャッジが加わることにより、
ゼロコンマ数秒の戦いを安心して行うことができ、後に不満も残らないのです。
FBC3 TheSpeed は、放送をご覧の通り、白田さんの優勝で幕を閉じました。
私は今回、プレステージを突破し、1stステージで実際に有力FFの戦いぶりを体験しましたが、
この経験は今後のトレーニング、そして次回の大会へとつながっていく貴重な体験・経験だと思います。
次回のFBCは、2002年秋に『FBC4 TheMax』として開催されます。
FBC3への挑戦は終了しましたが、FBC4に向けてこれから日々トレーニングを積んでいき、
FBC4では、貪欲に勝つことを狙っていきたいと思います。
以上で、FBC3のレポートを終了させて頂きます。
読みにくい箇所も多々あったとおもわれますが、
最後まで読んで頂きまして、本当にありがとうございました。
最終更新:2017年06月17日 09:58